「北日本(北海道・東北)と沖縄を除く地域で、例年2月から3月半ば、立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風」
春一番の定義はこういうことらしい。
となると今日2日は節分だが、立春の前の日だから春一番じゃないってことになる。
四捨五入ってのはないんだろうか。
それくらいの融通を利かしたってバチは当たるまいに…
それにしても、うなりを上げて吹き付ける強風の音で目が覚めた。
時計を見たらまだ午前2時を少し回った時刻。
起床時間までは2時間近くもあり、まだたっぷり寝ていられるとホッとしてズレかけていた掛け布団を正しい位置にかけ直して目を閉じたのだが、気温も上がっているようで、布団の中はいつも以上にヌクヌクと暖かく心地よさが際立つていた。
この時は勘違いで今日が立春だとばかり思いこんでいたので、吹き付けている強風は春一番に違いない、ブログのネタが出来たなと喜んだのだが、パソコンに向かう前に「そうだった。まだ豆まきが終わっていなかった」と気が付き、いささかがっかりさせられもした。
しかし、ベランダのガラスの折り戸を力を入れて開けてみると、雨粒と一緒に強風が吹き付け、あわや折り戸が押し戻されかける。
慌てて抵抗して踏ん張ったが、のんきに構えていたら指でも挟まれて大けがをするところだったかもしれない。
何せ、昨夜の天気予報では神奈川県では風速30mにも達する風が吹くというのだから尋常ではない。
クワバラクワバラだ。
でも救いは暖かな空気が着替えを済ませていない起き抜けの身体を包んだことで、待ち望んだ感覚がそこには確かにあった。
もうしばらくすればこれが日常になるのかと思うと、やはりうれしい。
気持ちは「春よ来い ♪」のミヨちゃんと一緒だから…
午後から晴れたので、久しぶりに円覚寺まで足を運んでみた
総門をくぐり、山門のところまで行っても大伽藍に人の気配は感じられず、近所の散歩に出た来たような雰囲気の人がポツリポツリと2、3人、陽だまりのベンチに腰掛けているだけだった
仏殿脇の白梅 円覚寺の境内にあっては比較的早咲きのウメで、今年もチラホラながら咲き始めていた
最奥部の黄梅院のマンサク
黄梅院のこちらのマンサクは満開だった
開花まではまだ少し時間がかかりそうだが、ミツマタのつぼみも膨らんできている(黄梅院)
横田南嶺管長の筆になる坂村真民の詩(黄梅院)
黄梅院の山門から振り返る境内に参拝客の気配はほとんどない
居士林の庭ではフクジュソウが咲いていた
寒中の大方丈の氷のような板張りの床を踏みしめ、締め付けてくる寒気に胴震いさえ感じながら坐禅をしたのは去年の2月いっぱいまでで、寒さともこれでおさらば出来ると喜んだ3月になった途端、すべての坐禅会が中止になってしまった。
そのまま11か月が過ぎ、現在に至っている。
寒いのは苦手だが、あの緊張感は捨てがたい。蝉の声に包まれ汗を流しながらの坐禅も懐かしい。
売店で横田管長の新著「十牛図に学ぶ」(到知出版社)が並んでいるのを見て買って帰った。