パトロール用の自転車を新しいものに買い替えて初めて、主たるパトロールコースである湘南海岸自転車道をパトロールしてきた。
手に入れたのは9月初旬だったから、実に2か月も経ってしまっていた。
本来は真っ先に走るべき本拠地のホームコースのはずなのだが、なぜかピッカピカのギア類を見たら砂まみれにしてしまうのがもったいなく、忍びない気もして敬遠していたというのが真相である。
富士山を正面に仰ぎ見ながら、広い砂浜と大海原に沿って相模川河口まで伸びている自転車道の景色は抜群で、しかも交通量の多い国道134号と分厚い松林で遮られているから、超安全でゆっくりのんびりパトロールするには、ニッポン広しといえど、これ以上のコースはないのではないかと思っている。
ただし、欠点は春から夏にかけて吹く南寄りの風で、これが吹くから夏の暑さがあり、夏大好きニンゲンにとって欠かせない風なのだが、程度の問題は常に付きまとう。
何せ、吹き飛ばされる砂は無尽蔵に広がっているのだから、ひとたび7、8m…あるいはそれ以上の強風がちょっと吹くだけで、軽い砂は吹き飛ばされて自転車コースの上に堆砂となってゆく手を塞ぐ。
春はと言えば早春から南岸低気圧やら日本海をを北上する低気圧が通過するたびに、南寄りの強風が吹き、決まって堆砂の山を残していく。
夏は台風一発で景色は一変してしまい、コースは完全に砂の下に埋没して、初めて訪れる人ならここに自転車道が走っているなど知る由もないというくらい、ポンペイ化するのである。
そうなればもちろん走れないが、そこに行きつく前の段階でコース上にところどころ堆砂鵜の山ができている程度なら自転車を降りて押したりしながら何とか進むことはできる。
しかし、そんな砂まみれの道を進むのでは潤滑油としてギア類に塗っている油にべっとりと砂がこびりついてしまい、挙句の果てには走行にも支障を来しかねない。
見た目にも「あの自転車は汚らしい」と言われかねないほど汚れる。
ピッカピカの新車をそんな目に遭わせられない…というのが偽らざる心境で、もう金輪際このコースを走るのはやめようかという考えがチラっと脳裏をかすめたほどだが、それは極端すぎる。
幸いなことに春から夏にかけては前述したごとく堆砂ができやすいが、秋から冬にかけては風は北寄りに変わるため、どんなに強風が吹いても自転車コースに堆砂ができる心配はない。
それを思い出し、コースの点検を兼ねて相模川河口まで走ってみたところ、管理者がこの季節を前に全コースに渡って徐砂作業をした直後らしく、堆砂の山はもちろん消えていた。
こうでなくっちゃ♪
これからは富士山がよく見える季節だし、湘南の冬はよく晴れる。
小春日和の日なら短パンで十分だし、何より自転車を汚さずに走れる。

久し振りにパトロールに出て稲村ケ崎に到着

期待していなかったが富士山が見えていた

ただし空気の澄み渡った秋晴れとは違って雲が多め

午後から曇って来るという予報が的中しそうな雲行き

「富士には月見草がよく似合う」といったのはダザイだが、ここではススキが風に揺れている

稲村ケ崎を離れて20分足らず 片瀬西浜に着くと富士山は雲の彼方に姿を隠してしまっていた

そして湘南海岸自転車道はと言えば…

飛砂防止の柵がこんなにずたずたになった場所でも

コース上の堆砂はすっかり消えていてスイスイ走れた♪

コース終点の柳島海岸まで堆砂ゼロ♪

富士山の裾野に源を発した相模川はここで相模湾に注いでいる

山の頂にかすかに見える鉄塔の奥にf持参gな見えるはずだが…

秋の雲だ

片瀬西浜まで戻ってくると、サーファーがいない海域で独り抜き手を切って悠然と泳いでいる人がいた