自衛隊に空母を装備するという。
「防衛計画の大綱」と「中期防衛力整備計画」の骨子案に盛り込まれ、今日18日に閣議決定される予定だとか。
ちょっと待ってよ、国会できちんと議論したんですかい?
と思ったら、来年の通常国会で提案され、そこで議論されることになるようだ。
がっちり議論してほしい。
最近のアベなんちゃらは正面からの議論を避ける傾向にあるから、野党はそれを許さないように頭を使って追及すべきである。
大もめになると面白い。期待している。
そもそも空母ってのは「航空母艦」のことで、戦闘攻撃機を多数搭載して海上における航空基地の役割を果たす軍艦のことだ。
攻撃しようとする国のすぐそばまで近づいて戦闘攻撃機を飛ばすわけだから、効率から言っても優れているし、空母に搭載されている70~80機もの攻撃機が一斉に飛び立って攻撃を仕掛ければ、それがどれだけの威力を持つかは火を見るよりも明らかだろう。
現在この空母を常時複数運用できているのはアメリカのみだが、その海の覇権に中国が挑もうとロシアから買った中古空母を足掛かりに、自分達で新たな空母の建造が始まっている。
空母は自分の国を守るというより、他国を脅かす存在として覇権を争う国にとっては力の象徴のような存在なのだ。
象徴としての存在だけなら「張り子の虎」だが、強力な戦闘能力を持つ攻撃機をたくさん積んで動き回るのだから「張り子」なんてことはあり得ない。
そういう物騒な恐ろしい脅威となるものを、日本はどうして持つことができるというのか。
日本の憲法第9条は日本を守るための能力を持つことは認めているが、他国を攻撃することはもちろん、能力を持つことも禁じているのだ。
それを別の言葉で「専守防衛」と言っている。もっぱら守りに徹しますよ、というのがぎりぎりの解釈なのだ。
アベなんちゃらはこの9条を変えたくて変えたくてしょうがないのだろうが、ドッコイ、9条はまだ立派に存在しているのだ。
国会議員に憲法の順守義務がある事は明らかで、そのことを忘れてしまっては困る。
どうも最近、この憲法順守義務というのが軽視されているように思えてならない。
選挙の後に選ばれたばかりの全議員を議場に集めてひとり一人登壇させて宣誓させるくらいのことを時間をかけてもやらなければ、奴らには身に染みないのかもしれない。
情けない限りだが、ボクは宣誓させるべきだと思うね。
話を戻すと、空母として政府が想定しているのは「いずも」と「かが」の2隻の護衛艦で、満載排水量が2万6000トンもあるヘリコプター搭載護衛艦を少し改装して利用する計画らしい。
アメリカの空母のような戦闘機を飛び立たせることのできるカタパルトは装備していないので、アメリカ製の垂直離着陸の戦闘攻撃機を搭載する考えのようだ。
確かに垂直離着陸なら単なる平たい甲板さえあれば可能である。
それを見越してか、建造時から戦闘機を空母内に格納し、あるいは飛行甲板に引き出すための大型エレベーターが2基設置されている。
用意周到の確信犯で事を進め得ているというわけだ。
国民を欺いている何よりの証拠ではないか。
政府提案を示された自民・公明のワーキンググループでは「憲法上空母は持てないのでは?」と、承認を見送ってきたようだが、あろうことか政府は「空母に常時航空機は載せない」「ほかに母基地がある航空機を時々の任務に応じて搭載するので、けっして攻撃型空母には当たらない」などという説明をしてようやく了解を取り付けたようだ。
いくら詭弁を使おうが、戦闘機を搭載して時点で攻撃型空母に早変わりするわけで、そんな子供だましの説明が通用するわけがない。
もっとも、まともな国会ならば…、まともな国民がこの説明・議論を聞いたならば…の話だが。
頑張れよ野党! 多分アベなんちゃらは衆参ダブル選挙を仕掛けて大勝を狙ってくるぞ。そしてやりたい放題で憲法改正に突き進もうと目論んでいるのだ。
欺瞞をあぶりだせ! しどろもどろにさせ、大もめにさせてくれよ。
攻撃型であろうが、そうでなかろうが、専守防衛の日本が空母を持つ必要なんてどこにもないんだから!
昨日午後に雨が上がり、あれよあれよという間に青空が広がった
江ノ島まで散歩に行くと富士山が珍しい見え方をしていた 気温もぐんぐん上がりダウンを羽織って出かけたのだが暑くて脱いでしまうほどだった
江ノ島島内からの展望
同じく江ノ島島内から。左手の雲の切れ目から箱根の山々が姿をのぞかせ始めた
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