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平方録

できるだけ守らないもんね

今日と明日の2日間、神奈川県にも「外出自粛要請」が出てしまった。
「都内に行くのを控えるだけじゃなく、とにかく家から出るのは控えてよ」っていうことらしい。

サクラは正に真っ盛りの時期を迎えようとしている時期だけど、天の配剤なのか今日は強風と大雨、明日は雪が降るかもしれないという予報が出るほどの悪天候が予想されているから、外出したくたって、そうおいそれとはいかない。
それがせめてもの救いかもしれないが、平日だって出来る限り家にいてテレワークをってんだから、これから先どれだけ行動を縛られてしまうのかと思うと、いささか憂鬱な気持ちになる。

そもそも、ボクの肺機能は歳不相応に劣化しているのだ。
だから、駅の階段など連続して上がるような時は息が切れるし、自転車を全速力で漕ぎ続けることなんかとっくの昔に出来なくなっている。
全速力が無理だからと言って、少し弱めにしたところで結果は同じ。
血中に酸素を取り込む酸素交換の機能が劣化してしまっているのだから、世界中でバタバタ人が倒れている新型肺炎にかかったが最後、よほどの幸運でもない限りイチコロは目に見えている。

そんなわけだから、自粛要請が出るよりずぅ~っと前から決して人混みに紛れ込まないようにしてきた。
2月の下旬辺りからはバスにも電車にも乗っていない。
繁華街なんてもってのほかで、一昨日横浜のイングリッシュガーデンに出かけたのは人混みになっていないのを確かめ、なおかつマイカーで出かけたくらいだ。

3か月に1度の病院通いでは細心の注意を払って出かけ、待合室には入らずに空気の通りの良い廊下で待ったり、何かに触ったら持参したアルコールですぐに消毒したり、他人との距離をなるべくとるようにするなどしてきた。
だからと言って家にこもってじっと嵐の過ぎ去るのを待つなんてことは精神衛生の上からも出来ない相談だし、晴れればあっちのサクラ、こっちのサクラと人気のない尾根道をほっつき歩いているし、波打ち際沿いに伸びている湘南海岸自転車道を古びた心肺機能を鼓舞しながら自転車を漕いでもいる。庭にはいつくばって草取りもやった。

んなわけだから、いろいろな意味で世俗とはかけ離れたようになって、まったくもってウラシマタロー状態と言っていいくらいだと思っている。
そんなところに持ってきて、家から出るななんぞと言われたって、バカ言うな ! という気分なのだ。閉門蟄居じゃあるまいし…

このひと月あまりの内に句会は流してしまったうえに、次回開催の見通しも立たず、日曜日に通っていた円覚寺の坐禅会も2月を最後に中止になってしまった。ゴルフの予定はメンバーの一人が突然休校になってしまった余波を受けて小学校低学年の孫を預からなくてはけないので…と止めになるし、今日28日に元知事宅で予定していた生前自慢だったサクラを愛でながらの偲ぶ会も中止になってしまった。

それでもめげずに、誰にも迷惑をかけず、ひっそりと生き延びようとしているっていうのに、家から出るななんて…
出来るだけ守らないようにするもんね。
不要不急の外出は控えてくださいってとがめられても、「こうしなきゃ窒息してしまうんです。不要でも不急でもありません、必要かつ重要、必須です」と言わなくっちゃ ♪ 
もっとも、ウグイスが鳴く尾根道や潮騒の海辺で咎められるような、無粋なことにはならないだろうけどね。
要するに感染爆発に結びつくような軽率な行動をとってもらっちゃ困るよ、ってことだろ。



広町緑地のウラシマタロー、もといウラシマソウ

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