長梅雨と梅雨明け後の猛暑のダブルパンチで、去年わが家のバラたちは散々な目に遭わされた。
うどんこ病、黒点病…加えて蕾を枯らすバラゾウムシ被害…
何せ無農薬で育てているので(と言えば聞こえはいいが、早い話が放ったらかしで咲いた花を愛でるだけ)1度被害が出ると、指をくわえているだけで少しでも被害を軽くするために農薬を撒くなんてこともしない。
そもそも、バラが病害虫に弱いことは知っているが、農薬を使うくらいな咲かなくてもいいというくらいに思って始めたバラ栽培だし、そうはいっても病害虫に比較的強いと言われる品種の中から選んで植えているので、それでもダメならあきらめるしかない…というのが基本的な考え方なのだ。
バラにしてみれば、そんな主の庭に植えられたのが運のつき。
自然治癒力を発揮して自力で病気に立ち向かわなければならない。
だから、去年に限っては夏から秋にかけてほとんどの葉を落としてしまい、それでもなんとか新しい葉を再生し、初冬の寒さの中で遅ればせながら秋バラを咲かせるという涙ぐましさを見せつけられたのだった。
本来、秋バラは初夏のバラに比べて一回り大きく咲くものなのだが、遅ればせながら咲かせてくれた花の小さかったこと…
この健気さはちょっとジィ~ンときてしまった。
そして今、芽吹きの季節。
病気なんぞはすっかり癒えたかのように照りのある新しい葉がたくさん出そろいつつあるのを見てホッと胸をなでおろすと同時に、あれだけ痛めつけられたのだから後遺症も残っているかもしれないと、罪滅ぼしのつもりで予防策を取ることにした。
ワクチンというところまでは行かないが、数年前にうどんこ病と黒点病を防ぐ効果があるという、光合成細菌とやらを含む自然由来の液肥を手に入れて物置に放置したままになっていたのを思い出した。
消費期限がないので古くたって使えるという、怠け者には実に好都合な製品で、多分6、7年前のものだと思うが匂いを嗅いだら、初めて購入して蓋を開けた時と同じ、ちょっと焦げたような好ましい匂いがしたので大丈夫だと思う。
これにメーカー推奨のもう1種の液肥(これも自然由来)を加えたものを葉の裏表にたっぷり散布した。
メーカー推奨の方法では根元に堆肥などでマルチングしてその上から散布すると土壌がフカフカになり、根が活性化して一層効果が際立つとあるので、これも実践した。
自然由来の液肥だから散布に当たっては薬剤を撒く時のように目に入るのを防ぐためのゴーグルを付けたり、体内に吸いこまないようにマスクをしたりする必要もなく、素肌に飛沫を浴びても何の心配もないのがいい。
1、2週間に一度の散布が望ましいそうだから、これから梅雨明けぐらいまで面倒を見ようかと思っている。
水をあげる感覚でやればいいのだから無理なくできるだろう。
魔法のような効果を夢見ているんだけれどね ♪
北鎌倉・浄智寺の岩壁にへばりついて咲くタチツボスミレ(見出し写真も)