まるで真夏のような強い太陽の光を浴びながら短パンと半袖のTシャツ1枚の"季節外れ"の格好で十分だった。
先月中旬、猛暑を避けて例年よりひと月遅れでタネを蒔いたパンジーとビオラの芽がほぼ出そろい、育苗のためにポットに一つひとつ移植していく作業に着手した。
芽吹いたばかりの苗だから乱暴には扱えず、根を傷つけないようにそっと移し替える作業は丁寧且つ地道な作業が求められる根気のいるもので、集中力も欠かせない。
若いころからもうかれこれ40年近く繰り返している作業だが、忙しい現役時代にこれを始めたのはそれなりの理由があってのことだったが(長くなってしまうので、その理由はまた別の機会に譲るとして)、初めてやった時、これは時間のかかる根気のいる作業だなと思った半面、「ボクにもできるな。一心不乱にやるところはむしろ心地いいかな…♪」などと、新たな発見でもしたような喜びを感じたものだった。
だから今日まで続けてこられたと言っていい。
種苗メーカー2社のカタログから咲かせたいものを選び出して注文するところから作業は始まる。
カタログにはホームセンターや町の花屋では扱っていない魅力的な色や雰囲気のあるものが扱われていて、それを選び出すのも楽しみの一つになっている。
今年は6種類を発注した。
以前はもっとたくさんの品種を育てたが、それぞれに20~30つづ苗が育つので、植えるところも限られるし、育苗のポットを置いておく日当たりの良い所も限られてくる。
6種類でも芽吹いた苗の数は160余りもある。
庭やベランダには他の植物も植えられているし、160苗すべてを定植させる場所は無いのでご近所にも差し上げるが、差し上げるからには花が咲く寸前まで育苗しなくてはならず、花咲じじいもいろいろ気を遣わなくてはならぬ。
毎年のことだが、移植作業をする直ぐ近くにボーズのスピーカーを置いてモーツアルトのピアノ協奏曲を流しながら作業した。
これは日本酒の酒蔵が仕込みの時にモーツアルトを聞かせると、とても良い酒になるというのを聞いたことがあり、花の移植の時にも聞かせてみようという魂胆である。
毎年、梅雨明け位まで長い期間に渡ってよく咲いてくれるのはモーツアルトのお陰なのだと、心底思っている♪
昨日は午前9時半過ぎから午後1時まで、3時間半近く作業して4種類100本余りの移植を終えた。
芽吹いたばかりの苗を、根を傷つけないように注意しながら1本1本掘り出し、ポットに移し替えていく
ポット苗が出来るとすぐに腰水に漬けてたっぷり潅水させてトレーに入れて育苗する
大きくなりすぎたキンモクセイのせん定を頼んだら「今年、花は期待できませんよ」と言われたが、結構花が咲いている
しかし、香らない
これだけ咲いているのだから香ってもよさそうなものだが…