おまけに空気は生温かく、雨が激しく音を立てて降っている。
これで風が強く吹いていれば嵐だが、無風である。
安定した連日の秋晴れが一転して、珍しいこともあったものだ。
昨日も夕方前まで姫と付き合ったが、彼女はやはりこれまでの姫ではない。
どうにも情緒不安と言うのか、これまでのよく笑う底抜けの明るさがすっかり消えてしまい、何かと言うと母親にピッタリくっついている。
しかも、じいじの私にだけ“攻撃”してくるのだ。
外に出れば足を思いっきり蹴ってくるし、家の中にいれば、ひょんなことから腕にとりついて爪を立てて力いっぱい、跡がつくくらいにつねるのである。
その表情を見ていると、いたずらをしている風情ではなく、必死の形相で、まさに攻撃を仕掛けているのだ。
そういう信じられない行動が収まると、これまでの明るく屈託のない姫の素顔が現れて、おや?っと思わされたりするのだが、長くは続かない。
これまでじいじ一辺倒でまとわりついていたのが、じいじだけ仲間外れにしたがるし、意地悪に見える行動もするのである。
まさに、標的にしているようなのだ。
一時的なことなのか、性格そのものが変わりつつあるのか、小学校に通い始めたことと関係があるのかどうか、何が原因しているのか、じじいの分際では皆目見当もつかぬ。
妻が母親と話したところ、こうした変化は両親ともに気づいているようだが、今のところ、ただ見守るしかない状態のようなのだ。
母親が臨月に達し始めてから顕著になったようで、膨らんだお腹と関係しているのなら、予定されている妹が生まれるまでのことと思いたいが、どうなんだろう。
まさか、矛先が妹に向かうような事はないだろうが。
そんなことになったら、ちょっと厄介なことになりそうだが、世間で時たま耳にする話でもある。
感受性のとても強い子故のことなのか。
心理学など触ったこともないからまったく分からないし、とりわけ、まだ小学校低学年の女の子の心理状態など、とても理解が及ぶものではない。
月末の出産予定日までに一度、子どもの心のカウンセリングをしている医者に相談して見た方がいいのではないか…。
妻の観察によると、じいじを“攻撃”した後、フッと「あ、悪いことしちゃったな」と心配そうな表情やそぶりを見せるときがあるんだそうだ。
しかし、その心を素直に表現できず、そんな行動を止めることもできず、繰り返しているようなのである。
昨日は一緒に夕ご飯を食べた後帰る予定にしていたが、早めに帰ってきてしまった。
心のどこかに、漠然としてはいても、自分では制御できない姫なりの、けして小さくない不安、のようなものを抱いているのだろう。
かわいそうな気がするが、少女への脱皮の1ページであってほしいものである。
生まれた時から、姫には「性格美人」に育ってくれることを願っているのである。
ハロウインの行事がにぎやかに行われていて、変装した大勢の子どもたちに混じって姫もお菓子をもらう行列に並んだりしていたが、元気はつらつ、目を輝かせる、というような感じではなかったなぁ。
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