寒冷アレルギーを自認しているのだが、今年の乱高下の激しい温度変化の下で、まだ1度も発作に見舞われていない。
結構なことじゃないかと歓迎する気持ちを持ちつつ、ボクの体に変調が来しているのではあるまいかと、いささか気にもなる。
ボクの言う「寒冷アレルギー」とは夏の空気に包まれて安心しきってヌクヌクと過ごしているところに、急に北の冷たい空気に忍び寄られた時などに、くしゃみを連発して止まらなくなり、鼻水はだらだらと流れ落ちるはくしゃみは横隔膜を立て続けに揺さぶるはで、クリスマスでもないのに鼻は赤鼻のトナカイのように真っ赤になり、目からは涙までこぼれて、顔中グショグショでグチャグチャになってしまうという、誠に無様で哀れな姿をさらすことになる。
鼻腔の粘膜が過敏なるが所以だろうと思っているのだが、一度発作が起きかけると山本リンダのように「♫ あぁ、どうにも止まらない~」状態に陥るから始末が悪い。
この激しい反応が落ち着くには少なくとも20~30分は必要で、その間はとても人さまの前に出られる状態ではなくなる。
社会人になったころから症状が一層ひどくなったように思えるから、ストレスとは無縁ではないように思うが、とにかくハンカチなどは涙と鼻水ですぐにびしょびしょになってしまい、発作が治まるまでお手上げだったのである。
それが今年はまだ1度もこの発作に見舞われていないのだから、驚きと言うより、「あれっ ?! 」と首を傾げたくもなる。
確かに身の回りのストレスは減るには減ったが…
ひょっとして‶ジジイ度〟が増して身体全体が鈍感になったか、はたまた鼻腔の粘膜が乾ききってしまって干からびた挙句、役目を果たさなくなってしまったか、いずれにせよ自律神経の働きが鈍くなった証拠ではないかとさえ思う。
簡単に言えば「ローカ現象」ということになるだろうか。
デスクの引き出しに強めのウイスキーの瓶を放り込んでおいて、発作が起きると粘膜を麻痺させて大人しくしてもらおうと、この強めのアルコールを鼻腔にこすりつけるように流し込んでいた頃が懐かしい。
今でもパソコンの脇にとっておきのボトルが隠しもせずに堂々と置いているのは、まさにそのころの名残なのである ♪
今まで付きまとわれていた発作に今年はまだ見舞われていないことは、よくよく考えれば歓迎すべきことなのだろうが、季節から無視されているようでもあり、いささか寂しく感じる今日この頃なのである。
近所の池と森の公園を散歩したら、半月前に出かけた時はどこにも見当たらなかったツリフネソウが咲き始めていた
それにしても手の込んだ造作をしているものだ
今年の群落は規模が小さくなっていた