午前4時過ぎにベランダに出てみると南西方向の叢雲(むらくも)の間から時々十六夜の月が顔をのぞかせていた。
東の空には叢雲より大きな雲の塊が残っていて、それでも雲の切れ間には夜明けの色が浮かび始めている。
普段は聞こえてこない波の音が南風に乗ってかすかにだが聞こえてくる。
豆台風の8号は昨夜の9時過ぎには神奈川県を通り過ぎて行った。
と言っても、雨戸は閉まっているし、テレビはついていたし、外部の音はほとんど部屋の中には届かず、「あぁ、ひどくなってきたな」などという ‶ただ今通過中感〟の実感は何もなかったのも事実。
豆台風らしく静かに通り過ぎてくれたのは何よりだった。
それでも夕方になると少し風雨が強まり、ゴーヤのカーテンが時々強い風にあおられて大きく波打ち、ブラ上がっているゴーヤの実が大暴れしているのが見えたが、なすすべはなく、キュウリの方は軒下にあったためかそれほどいたぶられずに済んだみたい。
ナスは背がそれほど高くないためか、大した影響は感じなかった。
そして今朝、ベランダを点検してみると背が高く伸びたミニトマトのアイコの鉢2つが横倒しになっていたが、元々不安定で、ちょっとした強風にも横倒しになっていたからこれは想定内。
しかも,これまでずいぶん生ってくれて、実が残っているのはてっぺん近くだけで、もう役目は果たし終えたと言ってよい。
このまま終わりにしてしまってもいいくらいだから被害の内には入らない。
挿し木2年目で、現在3番花が開花中のブラッシングアイスバーグの花がだいぶ風雨に痛めつけられ、花びらもだいぶもぎ取られてしまった。
これも花が終われば夏せん定をして休ませ、秋バラに備えさせようと思っていたので、その時期が来ただけ。
階下の庭はまだつぶさに見てはいないが、ベランダから見る限り被害はなさそうである。
台風がわが町より北側を通過すると、吹き付ける南風に乗って巻き上げられた海水の飛沫が内陸まで撒き散らされ、植物がこれをかぶると潮で葉が焼けてチリチリになって枯れてしまうが、どやらその心配もなさそうである。
かくして、豆台風は散水車よろしく、たっぷりの水をまき散らし、いくつかあるダム湖の水瓶を満たし、大地を潤し静かに通り過ぎたというべきだろう。
こういう豆台風ならひと夏に一個くらい来てくれると、そこそこ役に立つのだが…
今回の8号は豆台風の身の程をよくわきまえた台風だった♪
ただし、何もかにもすべて洗いざらい吹き飛ばして見渡す限りクリアカットにしてしまうような、台風一過の晴天まではもたらしてくれないのがいささか残念ではあるが、それまで望むのは欲張り過ぎというものかもしれない。
…ん、7時前辺りからまた雨が落ちて来た。
どうなってんだ?
我が家の庭の「空蝉」たち(見出し写真も)
アジサイの葉裏
マンリョウの実が付き始めた葉裏にも
こちらのマンリョウにも
こちらはセンリョウの青い実と空蝉
これはアジサイの葉裏かな…
こっちはバラの「空蝉」
既に3番花も終わり、後は10月11月の秋バラまでゆっくり養生してもらっている