「メザシ」なのか「煮込み」なのかどっちなんだ、と午後8時までしか営業していない居酒屋の店内で束の間の憩いを楽しむサラリーマンが、注文する肴を巡って悩む姿が散見されるんだそうな。
どっちだっていいじゃね~か、何なら両方頼んじまえよとボクなら考える。
しかし、事はそう単純ではないらしい。
話は飛ぶ…
コロナのワクチン担当大臣に任命されたばかりのコーノタローが記者たちを前に意気込んで「必要なワクチン数の確保を早急に目指し(メザシ)ます」といったすぐ後の事だった。
官邸で官房副長官のサカイマナブがやはり記者たちを前に「政府として既に必要量の確保は確実に見込め(煮込め)ているところです」と言い放ったのだ。
これにカチンときたタローが「(あんたの言っている)『見込み』(煮込み)の根拠を知りたい」という趣旨のことを記者たちの前でつぶやくとすぐに副長官に伝わって、時ならぬ「煮込み」「メザシ」論争に発展したっていうことらしい。
実にバカげていて、そんなどっちでもいいようなことで縄張り争いをしていったい何になるんだと、巷で汗水たらして働きながら誰かさんたちとは違ってハシゴ酒もままならない、しがないサラリーマンたちは思うのだが永田町の住人たちには通用しない。
結局は後の国会審議でガースが「必要量の確保を目指します」と答えてケリになったが、いやはや何とも…な気分だ。
こんなことでワクチン接種はスタートできるのかと疑問を感じざるを得ないが、新聞紙上などに掲載されるワクチン接種体制のシュミレーションを見てみると、人手も時間も場所の確保もかつて経験したことがないくらいに大変なことが分かる。
コロ公が下火になってからワクチン接種なんてことはないだろうな。
あたかも、EU域内に工場を持つ製薬会社と契約したワクチンの引き渡しが半年以上遅れることが判明した。
EU域内の国に優先配布しなければいけなくなったためだが、ここでも日本での接種計画は変更を余儀なくされることになる。
メザシも煮込みも材料がそろわないことにはどうにもならないってことをお忘れじゃありませんかってんだ。
落語の「長屋の花見」じゃ卵焼きの代わりにタクアンをかじり、釜底(カマゾコ)のおこげをカマボコ、小さなダシジャコ2匹を尾頭付きに見立てるしゃれっ気があるけれど、深刻なコロ公には通用しませんぜ。
そこんところ、しっかりやってくれなきゃ困るぞ。いいな、タローにマナブ!肝に銘じろよ。おっとガース、お前は最終責任者だからなっ!
(見出し写真は近所の池と森の公園内を流れる幅30cmに満たない細い流れ だいぶ春めいて感じられるところがうれしい ♪)