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骨盤後傾、骨盤過前傾とは?

2023-06-19 07:10:15 | 整形外科

家のメダカです。いつのまにか増えてます。私は育てていませんが・・・。よく見ると骨が透けて見えています。同じ脊椎動物なので動きの共通項目があるはずですね。ある意味ほぼ背骨で動いているとも言えます。そう考えると人は背骨動かさなさすぎなのかもしれませんね。

 

私は骨盤過前傾とお話ししましたが、過前傾だから後傾だから悪いのか?という問題があります。

 

適切な傾きがどこなのかとは人それぞれに違って良いはずなので、最大動けている時の位置が本人にとっての正しい位置となります。どの競技に最適化させるかによっての違いもありますがとにかくランニングで考えると、自分の身体にあった最大ストライドがでるのが最大可動域のため、ひょっとして自分には思っているより過前傾の位置があっているのかもしれませんね。実際速く長く走れるように変わった時にどうなっているかで答えになるのだと思いますが。先日の全脊椎を見ていてひょっとしたら改善したとしても思っているよりは過前傾のままで良いのかもと思いました。

 

とにかく、骨盤過前傾でも後傾でも股関節の回旋(内旋、外旋)可動域は狭くなっています。どちらから狭くなっているかはありますが、まず傾いていること自体、骨盤臼蓋の中心で動けなくなっている可能性があります。右左が対照的に骨盤が動くため、片方の内旋が大きい時反対の外旋が大きくなるはずです。その時骨盤が前、後ろに極端に傾いていると回旋中心から外れて動きやすくなります。人によって適切な前傾角度は異なるので単純に立っている位置の傾きがその人の適切な位置にないことは股関節がその人にとって骨格運動としてもっと負荷のかからない動きのできる位置があるとも言えます。

右は骨盤過前傾、左は後傾です。大腿骨の回旋を抜いています。

 

自分の骨盤が前に傾く位置は大腿骨を内側に捻って立つ(思いっきり内股)、後ろに傾く位置を分かるには大腿骨を外側に捻って立つ(思いっきりがに股)時の骨盤の感覚で分かるのではないでしょうか?でもその位置で筋肉も固まっているので人それぞれで中立位置は変わっていてその位置での股関節回旋可動域が小さくなっていることが多いような気がします。ですからこれを試しても思った以上に骨盤は動きません。皆さんの骨盤の傾きとはある程度個性とも言えると思います。だからどちらが悪いでなく、その位置でその人の骨格が最大の回旋可動域があれば良いのかもしれませんし、まずはその位置での可動域を拡大していくことを運動療法でも考えていくべきではないかと思っています。

 

そう考える時股関節は骨盤臼蓋に対する大腿骨と考えるのでなく、大腿骨の上に骨盤がどう回って動くのかと考えた方が良いのではないかと思っています。骨盤の傾きが悪いのではなく、まずはその傾きのままでの可動域を出していくことが先でその時に膝の正しい使い方、背骨も含めた骨盤より上の重心のとった位置で動ける状態が出来上がっていく。その状態で動きやすくなってきてから骨盤の傾きもより自分に適した角度に入っていくのではないかと思いました。

 

説明しながら難しくなってしまっているかもしれないと思っています。興味もっていただきコメントで御指摘いただけると嬉しいです。



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