若手も力伸ばし、過去最高レベル
ファンは「日本の井山」ではなく、「世界の井山」を熱望している。
それに応えるには、日本棋院を中心に、国内棋戦のあり方を抜本的に考え直す時期に来ているだろう。
7冠を独占し、井山ただ一人が高みを行く日本の囲碁界。
日本棋院と関西棋院、合わせて500人近いプロ棋士がしのぎを削るが、
世界に抗しうる棋士は井山だけというのが現状だ。これに対し、今、最も勢いのある中国には井山クラスが20人はいるという。
日本も決して手をこまねいているわけではない。
両棋院は2013年、国際戦に向けたナショナルチーム「GO・碁・ジャパン」を結成。
18歳の一力遼(いちりきりょう)七段ら“ポスト井山”世代も着々と育っている。
一方、井山以前の囲碁界を席巻した“四天王”らも、ベテランの域を迎えつつなお健在だ。
その一人、高尾紳路九段(39)は5月から、井山と本因坊戦七番勝負を戦う。
実力的に今の日本囲碁界は、実は過去にないほど高いレベルにあるといっていいだろう。
3月には、人工知能(AI)ソフト「アルファ碁」が韓国の世界トップ棋士を打ち負かすという仰天の事態もあった。
井山の7冠制覇と合わせ、この歴史的な二つの出来事に比べれば、世界戦制覇は些事(さじ)のはず、と私は思う。
日本の囲碁界は井山を中心にスクラムを組み、三つ目の“小さな驚き”を早く味わわせてほしい
ファンは「日本の井山」ではなく、「世界の井山」を熱望している。
それに応えるには、日本棋院を中心に、国内棋戦のあり方を抜本的に考え直す時期に来ているだろう。
7冠を独占し、井山ただ一人が高みを行く日本の囲碁界。
日本棋院と関西棋院、合わせて500人近いプロ棋士がしのぎを削るが、
世界に抗しうる棋士は井山だけというのが現状だ。これに対し、今、最も勢いのある中国には井山クラスが20人はいるという。
日本も決して手をこまねいているわけではない。
両棋院は2013年、国際戦に向けたナショナルチーム「GO・碁・ジャパン」を結成。
18歳の一力遼(いちりきりょう)七段ら“ポスト井山”世代も着々と育っている。
一方、井山以前の囲碁界を席巻した“四天王”らも、ベテランの域を迎えつつなお健在だ。
その一人、高尾紳路九段(39)は5月から、井山と本因坊戦七番勝負を戦う。
実力的に今の日本囲碁界は、実は過去にないほど高いレベルにあるといっていいだろう。
3月には、人工知能(AI)ソフト「アルファ碁」が韓国の世界トップ棋士を打ち負かすという仰天の事態もあった。
井山の7冠制覇と合わせ、この歴史的な二つの出来事に比べれば、世界戦制覇は些事(さじ)のはず、と私は思う。
日本の囲碁界は井山を中心にスクラムを組み、三つ目の“小さな驚き”を早く味わわせてほしい