カメラ大好きおばあちゃん

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小さな失敗続けば「軽度認知障害」? (2017.9.4 毎日新聞夕刊)

2017年10月20日 | その他
ものの名前が出てこない。約束の日時を忘れてしまう。そんな状態が続いたら認知症の予備軍とされる「軽度認知障害」かも知れない。「2025年には、 65歳以上の5人に1人が認知症になる」(厚生労働省の推計)と予想されてるだけに、診断方法や対策を知ることが重要になっている。
軽度認知障害と診断された患者の内、1年後に1割、4年以内に約半数が認知症になると言われています。軽度認知障害は、記憶力の低下が年相応以上にあるが、日常生活に大きな支障がない状態で、認知症の手前のグレーゾーンとされている。進行してしまうと認知症になる恐れがある。
軽度認知障害を診断するために、 日本老年精神医学会は医師用に49項目のチェックリストをまとめた。具体的には、 約束の日時を忘れる△置忘れやしまい忘れが目立つようになった△同じ質問・同じ内容の話を繰り返す…など行動上の問題について患者に尋ねる。 小さな失敗は年だからなどと放置しがちですが、失敗が続けば専門医を受診してほしい。
医学会は今、軽度認知障害の解明と対策に力を入れている。その一番の理由は早期に対策や治療を始めれば回復する可能性があるし、 認知症への進行を遅らせることが出来るからです。認知症に進んでしまうと回復は困難になってしまう。
効果が期待できる対策について薬や食事の効果は人によって違うが、研究結果から明らかな効果が証明されているのは運動です。 有酸素運動が特に有効で人生の目的が脳の活性化に良いことは分かっているので、 趣味は大切です。写真を撮ったり、俳句を詠んだりしながらのウオーキングなどはお勧めです。話しながら歩けるぐらいの速さで歩いたり、筋肉トレーニングも有効だといわれている。
今注目されている対策として運動をしながら頭を使うなど二つ以上のことを同時にする「デュアルタスク」だ。脳の広い分野が活発に動くことがメリットになる。 具体的にはウオーキングしながらしりとりをしたり、計算したりする。△歌いながら体を動かす△料理も湯を沸かしながら食材を刻んだりする…難しく考えず日常生活の工夫で対応できそうだ。
(東京医科歯科大特任教授 朝田 隆・認知症介護研究研修センター長 山口晴保)