妹の電話を切ってから、母親に電話した。
二回電話して出なくて、しばらくしてかかってきた。
「あっ~、○○、どうしたん~?ひさしぶりやな~、元気にしてるんか~?」
なに、この聞いたことない優しい話し方は?どうしたんやろ、気持ち悪い。
「昨日な、病院に行って詳しく検査してもらってん。そしたら、手だけじゃなくて足にも軽いまひがあるって。感覚も障害あるって言われてん。お医者さんが言うには、あんた脳性まひやでって、いわれたわ。一体、どういうことなん?」
『えっ、そうなんか?でも、小さい時にはそんなん言うてなかったよ~。」
「ちゃんとみてもうたの?私、生まれる時に早産で仮死状態になって、もう助からんからってしばらくそのままやったんやろ?医者には、脳に酸素がいってなかったんちゃうかって言われたで。」
『…そんなん言ってなかったけどな~。』
「なんで、続けて医者に行かなかったんよ?手にマヒあるのになんで?」
『今なぁ、休憩中で、もうすぐ仕事始まるねん。7時に仕事あがるから、また電話するわな~』
それから、5日たつけど、電話はかかってこない。
逃げられたな。いつものことやけど、くやしい!虐待されたことも、話できなかった。
逃げられないように、直接会って話するかしなきゃ。
おかあさんは、もうひとつひどいことを隠している。
私にはひとり上にお兄ちゃんがいたのだけど、そのお兄ちゃんも早産で亡くなっています。
その隠していることのせいで、私も早産で障害を持ったのだと思う。
こんな言い方は悪いのだけど、お兄ちゃんのおかげで私は軽い脳性まひで済んでいる。
その事も、おかあさんに聞きたい。
聞いても素直に答えてくれないと思うけれど、このままうやむやには絶対できない。