ノールウエィTVドラマ 「ヘビー・ウォーター・ウォー」 予告篇
イギリスの物理学者ジョン・コッククロフト(Sir John Douglas Cockcroft)によって核融合、核変換が世界で初めて実現していら、第2次世界大戦に於いて、核爆弾の研究開発は、ナチドイツ、アメリカ、フランスなど、どこの国がいち早く実現させられるのか、急務の問題だった。
このノールウェイのTVドラマでは、ナチ占領下のノールウェイでしか生産されていなかった核融合に必要なヘビー・ウォーター(重水)の確保を巡る、ナチドイツとイギリスとノールウエィレジスタンスの闘いが描かれている。
ほぼ事実に基づいて製作されたとのことで、ハイゼンベルグは、ワイツゼッカーのお兄さんの物理学者とかも、出てくる。
ハイゼンベルグは、ナチに共感しない立場でありながらもドイツ人としてのアイデンティティを捨てることができず、亡命せずに、結局は、核開発に携わることになる。
その葛藤が、伝わって来る。
なによりも、ナチに占領されている国家ノールウェイの、レジスタンスが、やっぱり凄い。
レジスタンスの活動にあって、一般人を巻き添えにしたくないという思いが、ヒシヒシと伝わる。
それにしても、山岳でのスキーのシーンは、圧巻だった。
冬のオリンピックのクロスカントリーや複合で活躍するはずだと思った。
オランダ人のスケート、スキーのノールウエィは、人が生きて行くための道具だったのだから、あれだけの技術が身につくのは当たり前なのだと思った。
このTVドラマでは、描かれなかったが、ドイツが降伏後、科学者達は、ロンドンで取り調べられた。
その取り調べの最中に、アメリカが、広島と長崎に原爆を投下したことを知る。
ドイツの科学者たちは、まさか、あの民主主義国家のアメリカが、原爆を投下したのかと、驚愕したという。
ハイゼンベルグが、意図的に核開発を遅らせたのか、たまたまうまくいかなかったのかは、現在も議論になり、小説や映画や芝居の題材となっている。
ハイゼンベルグは、亡命中のボーアにデンマークで会っているが(このシーンはある)実際になにを話したのか、その内容については、定かにされていない。
ヴェルナー・ハイゼンベルグは、1976年まで存命だった。