今日は定時で仕事を切り上げ、上野の東京国立博物館の
『国宝阿修羅展』に行って来ました。
開展当初からずっと行きたく熱望してたのですが、なかなか都合がつかず。
気がつけば来週で終わってしまうので、慌てて予定を組みました。
平日は18時で閉館なのですが、金・土・日は開館時間が20時まで延長されるので
金曜日に狙いを定めておりました。
行く前に事前にしっかり勉強しておこうと、阿修羅に関する雑誌の特集や、
テレビの特番の録画を見て、知識と共に気持ちの高揚もはかっておりました。
博物館に着くと多くの人で賑わっております。
入場券を買うのにも長蛇の列。
でも意外と進みが良くて15分ぐらいで買う事が出来ました。
入場券を買い向かうは阿修羅展が開催される平成館。
人の流れのほとんどか平成館へ向かっておりました。
まだ見ぬ阿修羅立像がもうすぐ見られると思うと期待が膨らみ、
ドキドキして来ました。
平成館の前には入場待ちの列が出来ております。
入館までは30分待ちとの事。
30分待ちはまだましな方で40分~80分待ちが多いとの事です。
逸る気持ちを抑えつつも入館の時を待ちついに入館しました。
会場内は人でごった返しております。
事前に勉強しておいたので、仏法を守る守護神・八部衆像の6躯をじっくり拝観し、
そしていよいよ阿修羅立像の拝観となりました。
照明に照らされ赤茶色をした阿修羅がすっと立っておりました。
(ポストカードより。実物はもっと赤茶色)
1300年の歳月を越え、今現在までに至るその姿。
胸がドキドキし、一種のカルチャーショック的なものを感じる程衝撃的でした。
3つの顔に6本の手。
普通に考えれば奇妙なはずなのに、少しも違和感がない事に驚かされます。
3つの小さい顔に細い腕。
何の余計な説明無しに『真善美』の極みとも称される理由が
分かるような気がします。
『格好良い』のと『美しい』のが交錯してる印象を受けます。
阿修羅像は360度、像の周りを1周しながら鑑賞出来るのですが、
とにかく大混雑。
でもそれに負けじと時計周りでゆっくりと1周します。
右の顔、後ろ姿、そして左の顔。
たった1周なのに色んな表情を見せてくれる事に驚きました。
阿修羅像の周りを計3回まわって鑑賞したのですが、
僕の中に『右の顔』の印象が強く残りました。
なぜだか理由は分かりませんが、正面の顔と右の顔の2面のシルエットが
かなり気になりましてね。
気になると言うより気に入ったのかな。
周回する列から離れ、しばらく遠目からその一点だけを見てしまう程でした。
人々を魅了してきた阿修羅の魅力にすっかり引き込まれて
なんとも清々しいような気持ちになりました。
ただ余りにも混雑しており、雑踏の中そして係員の誘導や注意の声の中での
鑑賞だったのが残念でした。
もっと息が詰まるぐらいピーンと張りつめた雰囲気の中で
鑑賞出来たらまた違った印象を受けられるではないかなぁ。
でもとっても良い鑑賞になり阿修羅のファンになりました。
家に帰ると真裕が『パパどこに行ってたの?』と言うので
『博物館でこれを見て来たんだよ』と阿修羅のポストカードを見せると
『はつぶつかん?パパこのタコみたいな手のやつ本で見てたじゃん』
タコみたいな手のやつ・・・
子供らしい表現だけど、なんだかせっかく見て来た良いイメージが
台無しにされた気がしました。仕方ないけどね。
でも『格好良いね』とポストカードを持ってニコニコでフォローはしてくれました。