白血病闘病記は(1)で一旦終了します。

白血病闘病記(2)「再発編」は、後日掲載予定です。
少しの間、撮り溜めた写真をアップしていきます。

抗がん剤治療の開始。

2021-05-24 14:07:03 | 日記
  2017.03.23

   朝、おぼろげに目が覚めた。

   寝返りを打とうとすると右首に違和感と痛みが。

   時計を見るとまだ6時だ。

   名前を呼ばれる。

   こんなに朝早くからなんだろう。

   「採血で~す。」

   そうか、そう言えば昨日言ってたような…

   寝起きの体にその看護師さんは、躊躇なく針を挿入する。

   今まで注射というものは何度か経験をしてきたが、

   これほど無抵抗の状態で打ったのは初めてである。

   痛!一瞬で目が覚めた。

   何本か採血すると、「終了で~す。」と、おもむろに立ち上がり

   病室を出て行った。

   無理やり起こされた感がありまだ体がシャキッとしない。

   ほどなく、担当看護師さんが血圧測定と検温に来てくれた。

   数値も特に問題はなく、右首のそれ以外は至って体調はいい。

   事前説明の通り今日から点滴治療の開始だ。

   これには事前にスケジュールが組まれていて、日程表も貰っていた。

   この日から1週間の予定で点滴による化学療法が始まる。

   寛解導入療法といい、薬剤2品を1週間かけて投与していく。

   最初の3日間は イダマイシン、キロサイドという薬剤を

   同時投与する。

   イダマイシンは1日30分を3日間、キロサイドは24時間を7日間。

   右首にカテーテルを装着したのは、静脈の流れが速く、より心臓に

   近い状態で安定して投与できるからで、これが腕に装着した場合だと、

   寝返りを打った時などに外れてしまう可能性があるからだ。

   主治医からはその説明はあったものの、どこか心に引っ掛かりが

   あった。

   寝るときはカテーテルを外したら、楽な格好で寝れるのではないか。

   寝返りを打っても何ら支障は無いのではないかと。

   その勝手な解釈はものの見事に崩れ去り、もう一度説明事項を

   確認した時にそれを確信した。

   これから1週間、つけっぱなしなんだと…

   いま思い出しても過酷な1週間がこの日から始まった。