2017.05.11 早朝
深夜の高熱から一夜明け、ダメージもままならない。
採血、検温といつものように過ぎていく。
この時すでに平熱だったが、体そのものにまだ重い疲労感があった。
充分に睡眠が取れたかどうかよくわからないが、ただただ体をベッドに
預けていた。
朝食は普通に食べれた。
特に食欲がないという事もなく、出されたものは完食した。
昨夜みたいな高熱が続くと体力的にもちょっと厳しいものがあるな。
そう思いながら、朝食後の時間を過ごす。
倦怠感は拭えずに昼食の時間が来ようとしたときそれはやって来た。
首筋に悪寒が走る。
ん?
もしかしてこれは…
首筋から背筋に寒気が走る。
背中の震えが大きくなり、やがて全身に。
こうなると体温が上昇しだすのは時間の問題だ。
昨夜程ではないがかなり全身が揺れる。
ナースコールを取る。
昼食前、昨夜と同じ点滴による解熱剤の投与をする。
体温計は、40℃を指していた。
「寒い…しんどい…」
昨夜と同じである。
この時は初めて高熱で食欲が全くなく、昼食は手を付けれなかった。
一口も入らないのである。
こんな事は初めてだ。
たとえどんなにしんどくても、体調が悪くても、出されたものは
食べていたのだ。
高熱でしんどい、体がだるい、頭が痛い。
何よりもつらいのは、食べれないことだった。
昼食を下げに来た看護師さんに申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
ただ、その気持ちを言葉に出せないくらいしんどかった。
その日はもう熱は上がらなかった。