介護の技術・知識のまとめ

研修で学んだこと、職場で経験したことなどをまとめた場所です

腰痛予防体操

2021-03-30 16:52:26 | リスクマネジメント

介護職員のための腰痛予防体操

  1. 上体反らし
    椎間板の位置を正常な位置に戻す
  2. パワーポジション
    足を肩幅より広く開いて、腰を落として30秒
    大腿四頭筋で体重を支える練習。大きな筋肉で支えることで腰を守る
  3. フロントランジ
    足を前後に広く開いて重心を下に落として10秒。左右両方行う
    大腿の筋肉や臀部の筋力強化ができる。移乗動作でしっかり大きな筋肉で支えられるようにする

 


主な感染症

2021-03-27 16:34:52 | リスクマネジメント

高齢者介護施設で対策をとるべき主な感染症

インフルエンザ

  • 主に冬季に流行する。急に高熱が出るのが特徴で、呼吸器症状のほか、筋肉痛、全身倦怠感等の全身症状も強く、これらの症状は5日ほど続く
  • 重症化すると命にかかわることもある
  • 予防策としては、入所者と職員にワクチン接種を行うことが有効

ノロウイルス感染症・感染性胃腸炎

  • ノロウイルスは、冬季の感染性胃腸炎の主な原因
  • 感染した入所者の便や嘔吐物に触れた手指で取り扱う食品等を介して、二次感染を起こす場合が多い。おむつや嘔吐物の処理に注意する

疥癬

  • 早期発見に努め、適切な治療を行うことが重要
  • 皮膚の掻痒感があり、その皮膚に赤い乾燥した皮膚の盛り上がりや線上の皮疹が認められる場合は、直ちに皮膚科の診察を受ける
  • 重症の疥癬(痂皮型疥癬)の場合、特に感染力が強いため、隔離対応する

腸管出血性大腸菌感染症

  • 大腸菌のうち、特に出血を伴う激し胃腸炎等を起こすのが、腸管出血性大腸菌
  • 激しい腹痛を伴う頻回の水様便または血便がある場合には、できるだけ早く医師の診察を受け、医師の指示に従うこと

結核

  • 多くの人が感染しても発症せずに終わるが、高齢者や免疫低下状態の人は発症しやすい
  • 高齢者介護施設では利用者の特性上感染拡大しやすい環境なので、入所時の事前情報を必ず確認する

レジオネラ菌

  • 感染源となりやすい施設・設備(入浴設備、冷却塔、加湿器など)の点検、清掃、消毒を徹底する

肺炎

  • 肺炎球菌は、人の鼻腔や咽頭等に常在し、健康成人でも保有している人は多い。肺炎球菌は肺炎の主要な原因菌である
  • 慢性心疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病等の基礎疾患を有する入所者は、肺炎球菌感染のハイリスク群である
  • 重症化予防としては、肺炎球菌ワクチンの接種が重要

誤嚥性肺炎

  • 誤嚥を起こしやすい高齢者の場合、普段の口腔ケアが重要

薬剤耐性菌感染症

  • 保菌しているだけでは無症状であり、健康被害もないが、いったん薬剤耐性菌によって感染症を起こすと治療が難しくなる
  • 誰が保菌していても広がりを防げるよう、標準予防策(スタンダード・プリコーション)の考え方に基づいた対応が必要
  • 汗腺兆候が認められたら、早めに医師の診察を受け、医師の指示に従う

 


感染経路と原因微生物

2021-03-27 15:51:22 | リスクマネジメント

感染経路の遮断

  • 感染源(病原体)を持ち込まないこと
  • 感染源(病原体)を持ち出さないこと
  • 感染源(病原体)を広げないこと

主な感染経路と原因微生物

接触感染(経口感染を含む)

  • 手指、食品、器具を介して伝播する頻度の高い感染経路
  • ノロウイルス、腸管出血性大腸菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、など

飛沫感染

  • 咳、くしゃみ、会話等で飛沫粒子(5μm以上)により伝播する
  • 1m以内に床に落下し、空中を浮遊し続けることはない
  • インフルエンザ、ムンプスウイルス、風疹ウイルス、新型コロナウイルス、など

空気感染

  • 咳、くしゃみ等で、飛沫核(5μm未満)として伝播し、空中に浮遊し、空気の流れによって飛散する
  • 結核菌、麻しんウイルス、水痘ウイルス、(新型コロナウイルス?)、など

血液媒介感染

  • 病原体に汚染された血液や体液、分泌物が、針刺し事故等により体内に入ることで感染する
  • B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、など

 


標準予防策(スタンダード・プリコーション)

2021-03-23 10:58:49 | リスクマネジメント

感染症予防方法と実施する状況

手指消毒・手洗い実施

  • 血液、汗以外の体液(唾液、涙、鼻水など)、分泌物(膿、喀痰)、嘔吐物、排泄物(便や尿)、粘膜に接触した時や手袋を外した後に実施する。誤って素手に付着した場合には、流水と石鹸でよく手洗いをする

手袋

  • 血液、汗以外の体液(唾液、涙、鼻水など)、分泌物(膿、喀痰)、嘔吐物、排泄物(便や尿)、粘膜に接触する時に装着する。汚染された寝具や寝衣の交換など、これらを触る時も手袋を装着する

マスク・ガウン、ゴーグル

  • 血液、汗以外の体液(唾液、涙、鼻水など)、分泌物(膿、喀痰)、嘔吐物、排泄物(便や尿)が飛び散る可能性があるケアを行う時や、粘膜に接触する時に装着する

汚染した器具や理念の消毒等

  • リネンや機器・器具が汚染した場合には、決められた安全で適切な方法で消毒・処理・清掃を行う。医療廃棄物のうち、注射針など鋭利なものは、医療関係者、患者、家族が医療機関に持ち込み感染性廃棄物として処理する。その他の非鋭利なものは市町村が一般廃棄物として処理する

咳エチケット、マスクの着用

  • 風邪やインフルエンザなどの感染症症状がある人がくしゃみや咳をする場合、飛沫が飛ばないように口と鼻をティッシュペーパーで覆うようにする。口や鼻に接したマスクの部分には手を触れないように、ゴミ箱に捨てる

 


介護事故の防止

2021-03-15 15:38:14 | リスクマネジメント

ミスや事故は、どんなに対策をしても、起こってしまうという前提で!

 

事故を起こす介護職には、その人の傾向がある

  • 自分の特性を把握すること
  • どんな場合にトラブルになりやすいか、自分で気づくこと

 

事故の報告

  • 事故の状況を把握し報告する
  • 報告は、とにかく早く!事実が伝わるように
  • 受診対応、救急要請において重要な情報となる
  • 困った時は一人で判断しないこと
  • 時系列を把握しておくこと

事故を起こした職員を個人的に責めないこと

  • 事故が起こるのはチームとしての出来事であるので、チームで対応する
  • 事故の報告は、専門職としての介護職員の責務である
  • 個人的に責めることで、事故報告が正直になされない危険がある

 

安全対策の徹底・見直し

  • 「危ないからやらない」という考え方を防ぐ効果がある
  • 結果として、安全に自立に向けた支援を実施できる