人気アイドルグループ・AKB48の渡辺麻友(19)らが所属する派生ユニット・渡り廊下走り隊が9日、東京・Zepp Diver Cityで解散コンサートを行った。最初で最後のワンマンライブには、昨年8月に芸能界を引退したOGの小森美果さん(19)もサプライズで参加。メンバーの増員を繰り返し、“波瀾万丈”だった同ユニットだが、過去のメンバー8人がステージに勢揃いし、約5年間の活動に終止符を打った。

アンコールでは、メンバーが涙ぐみながらグループへの想いを明かすと、ラストの渡辺は、思わず口を押さえて嗚咽。「うわぁ~、うわぁ~」と絶叫する渡辺に、メンバーも「麻友の泣き声がサイレンみたい」と驚きを隠せなかった。

渡辺は「本当に今、胸がいっぱいで張り裂けそう。グループの解散というものを初めて経験して、こんなに切なく苦しくて寂しくなるんだ」と別れを実感。さらに、「渡り廊下は全てをさらけ出せたし、こんなに居心地の良い居場所はこれ以外にないくらい最高に素晴らしいグループでした」と大粒の涙をこぼした。最後は「それぞれのメンバーがそれぞれの夢に向かて走り続けていくので応援してください。皆さんと走り続けた5年間は私の青春でした」とファンに感謝した。

仲川遥香(21)は、渡辺のあまりの号泣に「AKBの卒業じゃないよ」と思わず笑いつつ、「再結成したい。早いけど再結成したいです」とファンに伝え、会場を沸かせていた。

ライブでは、デビュー曲「初恋ダッシュ」のほか、学校風に組まれたステージで全27曲を熱唱。最後に「5年間、応援を本当にありがとうございました!」と全員で手をつなぎながらあいさつすると約2000人のファンからユニットの通称である“ワロタ”コールが巻き起こった。円陣を組んで「今まで本当にありがとうございました!」と再び感謝を込めて締めくくった。
同ユニットは2009年に渡辺、元リーダーの平嶋夏海(21)、JKT48の仲川、HKT48の多田愛佳(19)の4人で学校生活をコンセプトに当時、中高生だったメンバーで結成。その後、菊地あやか(20)が加わり2011年には小森さん、岩佐美咲(19)の7人体制で活動した。2012年には平嶋の活動辞退を受け暫定メンバーとして浦野一美も加入したが、年齢が上がり活動の役割を果たしたことや各自がソロで活躍するようになったことを理由に昨年末、解散を発表していた。