AKB48の選抜総選挙(6月7日、東京・味の素スタジアムで開票発表)に向け、全候補者296人のアピールコメント“政見放送”が「Youtube」で公開されている。当サイト記者は総時間7時間にもおよぶ296人のアピールコメントをすべて観賞。見えてきたのは、「現実的すぎる若いメンバーたちの目標」だった。
アピール動画を視聴するまでは、大半のメンバーが16位までに与えられるシングル選抜、中でも1位に与えられるセンターの座を狙っている…そう思っていた。ところが実際に明確に1位を目標に掲げるのは渡辺麻友(20)や指原莉乃(21)など1位が視野に入った有力候補ばかり。スポーツなどでよく聞かれる「やるなら目標は1位」との声は若いメンバーからほぼ聞けなかった。
センターの次に目標となるのが上位16位までに送られる「シングル選抜」となるが、アピールコメントではここを目標とする声もあまり聞かれない。
姉妹グループHKT48ではシングルのセンターを務める田島芽瑠(14)、朝長美桜(15)も「アンダーガール(17~32位)で」と控えめだ。若いメンバーたちの謙虚というよりは現実的な声に、メディア露出の多い人気メンバーたちとの間にある越えがたい壁の存在を感じた。
逆に一番多く聞かれたのはステージ壇上に上がれる「80位以内」との声。
今年は昨年の64の“枠”から80に拡大したことで、ランクイン経験のないメンバーたちには可能性のある目標と感じられているようだ。ただ夢を与えるのもアイドルの仕事。無謀といわれようとも、もう少し目標は高くてもいい気はした。
アピールコメントでは選挙自体について語らない者も少なくなかった。代わって多かったのが自身のアピール。メディア露出の少ないメンバーにとっては、今回の動画は数少ない大きなチャンスなのだろう。
よく聞かれたのは「劇場に見に来てほしい」と普段の活動をする場を見てほしいとのアピールの声。特に2013年のAKBの中で公演出演回数が一番だったという北澤早紀(16)の「劇場に足を運んで、歌って踊っている私を見つけてほしいです」との訴えは印象に残った。
劇場での地道な頑張りが総選挙本番で実を結ぶとなれば、ファンにとっても美しい話となりそうだが、結果は果たして…。大穴候補満載の予想外の展開になることを東スポWebでは望みたいところだ。
印象に残った候補は5人。記者の感想は次の通り。
☆渡辺麻友(AKB48)
ジャイアント馬場のプロレスがそうであったように王道を行くコメントで、これぞアイドルという印象。動画で輝いてみえたのは照明が明るかっただけではないはず。
☆倉持明日香(AKB48)
ファンに向け手紙を読むスタイルで、笑いあり、感動的な話あり、意外なオチありと奇麗な構成。
☆二村春香(SKE48)
「SKE48に5期生のブームを起こしたい」との全体の目標と個人の目標を並べて語り分かりやすかった。就職試験の自己PRに応用できそう。
☆久代梨奈(NMB48)
動物を持ちこむメンバーは数人見られたが、ハムスターの動きがとにかくかわいい。パネルからひょっこり顔を出す姿は動物好きには必見。
☆城恵里子(NMB48研究生)
笑いに走る動画も数多くあったが、ただチーズを食べるだけの城の動画がシュールで一番面白かった。アイドル性とは違う気もするが、何か持っていることだけは伝わる。
<!-- HKT48指原莉乃と愉快な仲間たち 映画『薔薇色のブー子』完成 -->
HKT48の指原莉乃が、主演映画『薔薇色のブー子』完成披露試写会に登場。女優業について「お話をいただけるのならやりたいけど、お話来ないと思うから、もう引退です」とへたれキャラを全面に押し出した。