「みんなの年金」公的年金と企業年金の総合年金カウンセリング!                 

このブログ内検索や記事一覧、カテゴリ-等でお楽しみください! すると、あなたの人生が変わります。

事前公開<自分年金に強くなる法「厚生年金基金の話」>連載29

2010年06月29日 | 厚生年金基金
資産運用総合評価取り扱い基準(省略)


図表26 資産運用機関の勝手格付け

出所:単独連合厚生年金基金協議会 冊子「たん・れん」2000/9月号掲載記事





第6章 厚生年金基金を問う

1.厚生年金基金は死に体!
  
●凍結通知

厚生省は、平成11年9月30日付局長通知「厚生年金基金の財政運営等の特例について」という前代未聞の文書を都道府県知事に通知、その写しが都道府県知事から各基金に通知されました。


この通知で、厚生年金本体保険料率の変更されるまで、基金財政は平成11年9月30日で凍結の事態となり、ということは俗に言う<基金は死に体>であることを一方的に宣言(?)しました、というより、万策尽きお手上げの敗北宣言、或いはモラトリアムで執行猶予を宣したということでしょうか。

基金サイドにとっては平成9年12月25日付の資産運用5.3.3.2規制撤廃に次ぐ、相反する意味で驚愕させられる文書となりました。この度の文書は代行制度故に基金は代行の金縛りにあっている事態を図らずも改めて明らかにしました。このように、基金は、一方的に宣言されてしまうのですから、30年余も経過していて、未だ独立法人の態をなし得ていないわけです。

とは言え、この事態をプラス思考で考えれば、執行猶予中に、代行を切り離してもいい時期になってきているのではないでしょうか。



かっての『ゆりかごから墓場まで』の理念は、いま「最小限のセーフティ・ネット
(安全網)」に変わっている。働く人の割合が減っているのですから、自分で自分の安
全網を作らないといけないのです。

ロンドン大学年金研究所D.ブレーク所長
朝日新聞「社会保障が変わる」1999.11.7




●凍結した死に体

厚生省は、この通知で厚生年金保険料が改定されまでの間、免除保険料率の改定が行えないので基金の財政逼迫の度合いが増すのを回避するため、基金を9月30日付けで当面の対策として冷凍庫入りにしたのです。それでなくても、政府のゼロ金利政策や5.5%の頑なな政策に拠り財政悪化を招いて既に<死に体>と化している基金を、凍結するということはミイラ化させようという魂胆なのでしょうか。まさか、そこまで頑なではありますまい。
しかし、このミイラには幸い5.3.3.2規制撤廃というカンフル剤が既に打たれているので、人の手を借りずとも自ら冷凍庫を蹴破って再生するかも知れないのです。
それには当然、リスクをとって果敢に挑む人と効率市場が組成されていなければという前提条件はつきますが。

図表20 日本の年金資産積立金

日本の年金資産積立金(平成12年3月末・推定)
厚生年金 140兆円
厚生年金基金 60
国民年金 9
国家公務員共済 12
地方公務員共済 32
私立学校教職員共済 3
農林漁業団体職員共済 2
適格年金 20
計 278

参考1:国内総生産GDP平成9年度505兆円・平成10年度494兆円
参考2:東証第一部時価総額平成7年度378兆円・平成10年度282兆円


最新の画像もっと見る

コメントを投稿