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年金=「人様のお金」→第4章 (4)<人様のお金> ②人様のお金 2

2008年11月05日 | 厚生年金基金


『人様のお金』
Other People‘s Money
厚生年金基金って、何んだ?

平成12年8月脱稿
高野 義博

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第4章 厚生年金基金経営上の諸問題

(4)<人様のお金>

②人様のお金 2

戦後日本の経済復興を可能にしました統制・計画経済手法も、平成バブルと日本版金融ビッグバン等を通じて機能不全が明らかになりましたが、そこに現れました非効率・アンフェア・ロ-カルな数々のモドキ・システムの無残な姿は、隆盛を極めていました金融機関または企業経営の法人論理の終焉を意味していたのです。

持ち合い株の放出、国際会計基準との調整、すなわち退職給付債務の計上、キャッシュ・フロ-計算書の導入、時価会計への転換、FCEPS、EV/EBITDA指標等によります企業評価等のインフラストラクチャ-整備により含み経営から市場指向経営への転換「不自由・アンフェア・ロ-カル」(山本昌弘)資本市場のグロ-バル化達成が急を告げています。


「年金革命」が突き付ける課題は、日本型資本主義と日本的経営そのものの清算
的出直しだ。

末村 篤「年金が企業経営を変える」
-「見えざる革命」の日本での展開


 アンフェアと言えば、大蔵行政と同様に金融機関や企業経営の法人論理が<人様のお金>に対して、強弁の勝手な論理を構造化して恰も<自分たちの金>であるかのように行動してきたことは多くの人が知ることになったのです。


オルタナティブ・インベストメンツのセ-ルスが盛んなようです。
要は、金融法人が逃げ、事業法人もプリンストン債に懲りたので、
食い詰めた怪しいセ-ルスマン達が免疫の乏しい基金の人々を狙っている
というのが、証券業界側から見た構図です。腹立たしいことではあります。

或る証券マン Eメ-ル私信・2000/1/31




「免疫の乏しい基金の人々」が統治・管理している<人様のお金>が、金融・証券業界でタ-ゲットにされ、<自分たちの金>にすり替えられるリスクに晒されているという悲しい現実があります。それは次々に交替する渡り鳥ゼネラリストでなくても経験も学習もしないでは手玉にとられるのは明らかですし、金融業界・年金業界が善意のモラル溢れる業界であるわけがないし、理事長や常務理事の肩書がセ-フティ・ネットになんかなりっこもない世界なのです。逆に、それを餌に甘言が飛び交う世界なのですし、誘惑・勧誘は一際多く、恐喝、恫喝、窃盗、横領、見えない暴利の搾取等に溢れかえっているのです。御膳立ての世界を生きてきた渡り鳥ゼネラリストにとっては短期間の猛烈な切磋琢磨をするか、或いはいっそ逃走するしか対抗手段の無い世界です。

その一端は、次のような数冊の本だけからでも察知できると思います。

J.ステュア-トのミルケン/ボウスキ-を追いました①『ウォ-ル街 悪の巣窟』、ウォ-ル街証券マンの実態を書いたレビン/ホファ-の②『インサイドアウト』、ウォ-ル街の投資銀行からSEC委員長に就任しインサイダ-取引の取り締まりに力を注いだジョン・シャドを書きましたD.A.バイス/S.コルの③『ウォ-ル街から来た男』、ウォ-ル街は巨大な幼稚園ですというM.ルイスの④『ライアーズ・ポーカ-』、デリバティブといいます「怪物」にカモられる日本というパ-トノイの⑤『大破局(フィアスコ)』、大蔵省権力に羽交締めにされているデモクラシ-を活字化した石澤靖治の⑥『ザ・MOF』、日本の金融ゼネラリストと金融官僚の不様な行動を描いた井口俊英の⑦『告白』、ガリバ-を震憾させた男のひとりぼっちの戦い大小原公隆の⑧『野村告発者』、ウォ-ル街1年生のスタイルズの⑨『さよならメリルリンチ』、米国投資銀行のトレ-ダ-で稼いで今は独身・無職・都心マンション暮しの末永徹の⑩『メイク★マネ-!』、・・・・・・。

 今更ではないのですが、人の心の咎めが外れやすい<人様のお金>は、こういう人間の欲望が活動し易い<おいしい餌>でもあるのです。これもまた、為替リスクなどと同様な基金の経営リスクの一つです。<人様のお金>と読んだら、インモラルに処分してしまいましょうと考えるか、何がしかの慎重さが湧き起こって来るのか、最後は個人個人の内面の問題ということになるのでしょうが、それとは別に単なる無知故にいつの間にかインモラルの世界に巻き込まれてしまうリスクというものもあるでしょうし、現在ではむしろこの無知故にといいますリスクの方が高いのでしょう。今後の問題として日本でも米国のペコラ委員会のようなものは不可欠になるでしょうし、インサイダ-取引に対する厳重な規制も必要になるでしょう。


経済が十分発展して少産少死状態に入り、勤労所得ではなく過去の金融資産スト
ックの運用に依存して生活する人口が全体の無視出来ない比率(例えば15%)に
達した社会を産業社会に対して「年金社会」と呼ぶことにします。そのような社会
 では、典型的に労働人口の伸びは低く、雇用拡大によるフロ-の成長余地は乏しく
 なる。一方、かなりの金融資産ストックがあり、その効率的な運用が経済成長の重
 要な鍵になる。

井手正介「年金社会における効率性、
公平性と資産運用サ-ビス」


そうではあっても、一般企業法人のクレスベ-ル証券債だけの話ではなく、基金の世界でも日経225先物リンク債、それにインフレ・ヘッジ債や注文服のように個別基金のニ-ズに応じた仕組み債、マネージド・フューチャ-ズ、各種ヘッジ・ファンド、オルタナティブ運用、EFT等々には内容が未だ明瞭でない金融商品を掴まされる危険は、5.3.3.2規制撤廃後益々満ち溢れているのが現実です。従来商品の安心を買うか、徹底的に新商品を研究しますか、基金の資産運用者は覚悟を求められていると言えるでありましょう。


LBO(レバレッジド・バイアウト)は今また流行している昔からのアイデアで、
見事に儲かるが恐ろしいほど簡単なからくりだ。「レバレッジド」という言葉はO
PMすなわち、「他人の金(other people's money)」という言葉を婉曲に表現した
もので、「バイアウト」の方はそのままの意味である。

D.レビン/W.ホファ-『インサイドアウト』
-ウォ-ル街証券マンの栄光と転落







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