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オレも40代
気が付けば親戚連中も当たり前に年を取り、
特に叔父叔母連中はもうおじいさんおばあさんと呼ばれる年齢になってるんだよな。
親父の兄弟が多いので親戚と呼べる連中の数があふれんばかりいるのだが、その中の一人オジキから電話が入った
「去年お前から貰ったシマゾイの味が忘れられなくて。」
昨年の今頃、別件で用事を頼まれこのオジキ宅へ行った時、
丁度釣ったばかりのシマゾイががっぽり入っていたのでおすそ分けしたのね!
その味を丸一年たった今でも覚えててくれており、オレは
「んじゃ来週一緒に釣り行くべ!」
とお誘いし今回このオジキとの釣行となったのね!
このオジキは過去釣りキチだったのは良く覚えている。
それこそわが子の運動会よりも釣りが優先だった団塊の世代(笑)
オレが子供だった頃もいとこの家に遊びに行ったら釣り道具が棚にビッチリと入ってたのを覚えてる。
順調に仕事を勤め上げ定年後は「毎日が日曜日」とゴルフやパチンコ、その他家でじっとしてられない性分みたいであちあらこちらと出歩いていたオジキはまた最近釣りを再開したらしく、今シーズンはサケやマツカワを釣ったと自慢げに話してくれた。
今では殆ど聞かなくなったが、当時は「釣りクラブ」的なのが有る職場が多かったと聞く、。
当時から船釣りから投げ釣りから色々こなしてその釣りクラブの代表まで勤めていたそのオジキ
しかし投げ釣りでのソイ釣りは初めてだったらしく、夜に釣りをすること自体初めての経験みたいで、「夜なら魚エサ見えないべ?」「仕掛けを飾りつけて光らせた方が良いべ?」と自分なりに色々考えていた様子。
『エサも仕掛けもオレが準備するから』
と、本当はタックルもオレの一式準備しようかなと思ったのだが、おんぶにだっこはきっと嫌がるだろうと、ラインは何時何号巻いてるかだけを確認し竿、リール、三脚はオジキ自身の物でやってもらう事に。
向かったのは行き慣れている噴火湾のとある漁港
オジキとの思い出話に華を咲かせながらの道中、身近な存在とは言えこうして二人で車に乗ってオジキと釣りに行くとは思ってもみなかったが(笑)
さぁ現地に到着!
しかしまぁ天気予報は見事に裏切ってくれて雪は降るわ風も強いわ・・・・
勿論釣りになる以上は頑張るさぁ~~と。
心配だったオジキの防寒、使い捨てカイロや防寒防水手袋を準備してあげてたけど、オレの杞憂でオジキもしっかり準備していた。
釣り具は勿論だが、現地で暖まる為に七輪と炭、おでんとお茶やコーヒー
かなり寒いコンディションだったのでこれが有ると無いとではぜんぜん違うのね!!
さて実釣開始!!
オジキも市販の仕掛けを一応準備してきてた。
オレはやはりイカゴロを勧め仕掛けも渡すが、単針にカツオを付けただけのシンプル仕掛けにガンガンとガヤがアタックしてくる事にオジキはすっかりご満悦
魚信が有ると即座に竿を手に持ち次の魚信でガッツリアワせるその動作はやはり過去の釣り歴が物語っている!
またオジキのタックルはグラスロッドでかなり柔らかく、喰い込みの良さも手伝って順調にガヤをキープ。
△頻繁なガヤの魚信で忙しそうなオジキ^^
ただソイやガヤの根魚の扱いには慣れておらず針外しにちょいと苦労、時にあの尖ったガヤの背びれで指を傷めたり^^;
釣った魚はその辺にポイポイと放置するのも団塊の世代の特徴(爆)
オレが針外してやったり、血抜きしてスカリに入れたりとサポートしていた。
さぁオレのイカゴロ仕掛け
ガヤの魚信はちょいちょいしつこいくらいあるのだけどオジキは順調にガヤをキープしているのでオレはガヤの魚信は殆ど放置、時々針掛かりするガヤは片っ端からリリース。
あぁ~~なかなかシマゾイが釣れない・・・
ここなら間違いないべとタカをくくっていたのだが・・・。
そしてオジキが25センチほどのシマゾイをGET!
でもこれ一匹だけ・・
ガヤの魚信にめんどくさく感じオレはカツオの付針をカットし、イカゴロのみの仕掛けにした。
ん~~魚信が無いのってあずましい(笑)
△ドンコは旨いから喰えっ!ってかそれ以前にオジキは根こそぎキープしてた^^;
足元からちょい投げからと投げ分けしてたけど、風が強くなって、潮の流れも速いのなんの、ここは投げずに足元にポチャンと3つの仕掛けを落とした。イカゴロのパワーを信じ!!
△雪降らない予報、風2mの予報・・・・ぜんぜんちがうじゃん^^;
ガヤ釣りに忙しくお茶を飲む暇も無かったオジキだったがようやく魚信も遠のき一息ついてアツアツのおでんまでも楽しんだ。
「ガヤと言えど魚信が有るのは、釣れるのはやはり楽しいな!」とオジキの感想
「いやぁ~~まだまだこんなもんじゃない、デカイシマゾイやカジカが釣れる筈!!」
そこでオレの竿にやっとこ激しい魚信!
竿を持とうと駆け寄ると竿尻を跳ね上げ竿の方向が変わって手に取れず焦る^^;
アワせるとキッチリと乗った重量感!!
躊躇わず抜きあげると中々のシマゾイ!!
中々と言っても34センチとちょいと自慢できるサイズではないかもだが、丸々としてスタイルの良いシマゾイね!
ここまで長かった分気持ちは最高に嬉しい~~!(もう帰りたくなるほど・・笑)
「さぁ続けよっ!」と思うもその後30センチ程度のシマゾイを追加してオレは終わった^^;
カジカが食べたくて今時期ならカジカも余裕っしょっ!とタカをくくってたのだがダメダメ^^;
まぁオジキが楽しんでくれたなら今日は御の字!
ただガヤだけではなく、大物も是非釣ってほしいなぁ~~と。
オジキの釣り座、一か所高い確率で魚に潜られる悔しいゾーンがあった。
竿が異常に柔らかいから喰い込みが良くても一気に浮かせることが出来ないデメリット。
中々抜けないそのロッドをオレが持ち、そのままラインを出しながら移動して角度を大幅に変えたら抜けないべかと試すとズッポ~~ンと抜けた感触&魚が付いている感触!!
「オジキ!なんかデカイの掛かってるぞ!!」
海面を照らすオジキはすかさずラインを持ってその魚を抜いたらありゃまぁ~良いカジカ付いてたべさっ!!
これは記念撮影すんべ!!とオジキ唯一のニコパチ(笑)
実釣開始は20時頃~
潮回りは20時半頃に干潮で翌3時半頃に満潮。
満潮まで粘って釣れなかったら止める予定だったが魚信も遠のいたので3時には納竿。
オジキは当初 「なによっ?朝までやらねぇのか?!釣りったら朝マズ目だべっ!」
言わんとしていることは判るがオレも翌朝から所要があり^^;
それ以前にこの寒空の中で10時間以上の実釣はもたねぇって・・・殆ど拷問だべさ(笑)
全釣果画像を撮り忘れてしまったけど、オジキ一人でガヤ30~40匹位キープしてたと思う^^;
スカリが重いのなんのって、その他ガジカに中型のシマゾイとドンコか。
他オレの釣ったシマゾイ2匹もオジキにくれてやった(笑)
早めの納竿の代わりにと、とっておきの温泉に連れてちゃると帰りは虎杖浜の24時間営業の温泉と言えば花の湯!!
73歳とおじいちゃん年齢のオジキ、ちょっとオレ見くびっていたが
腕は丸太のように太く、親戚連中の中で腕相撲の強さNo1だったがまだ健在のご様子で^^;(オレもまだ勝てないかも・・)
また動作も機敏で魚信を確認した際の駆け足の素早い動き。
定年したとはいえ、時々現場仕事に担ぎ出される事もあるみただし、まだまだ現役っぷりを甥っ子のオレに見せつけてくれた。
オジキオジキって、ちょっと任侠映画っぽいね^^;
正真正銘のオレの伯父でございます。正確にはオレの親父の姉の旦那様、実の親父にはもう15~16年逢ってねぇけど(苦笑)