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家は目的ではない

Satosato_009
[ sato*sato キッチン ]



昨年から土地探しでお話をしていた方が、諸事情で一時中断された事を以前書きました。その方は(も)、Tさんと言います。

( ⇒ 家を持つと決めたなら あきらめないで )

そのTさんから先日メールがありました。

契約直前までいった土地と破談し、またその時に縁あって転職したのが家作りの中断の原因でした。
その後Tさんは、日々の忙しさにとても家作りにエネルギーを向ける事ができない状況だそうです。
そして・・・

  家作りに向けて貯めた僕たち夫婦のエネルギーは行き場を失い

  未だにどこか茫然としています。

と書かれていました。

家作りというのは、意識するしないに関わらず、莫大なエネルギーを必要とします。

土地を所有する、家を所有する、権利を所有する・・・ つまり、『自分の根を張る』 という行動なのですが、植物に例えれば、種から根を出し、急激に細胞分裂を繰り返し土の中の栄養分を取り込み、発芽させる・・・ ところぐらいまでが、家作り です。

細胞の立場になってみれば、ものすごくエネルギーが必要な状況を イメージしてもらえると思います。

家作りが途中で中断するのは、根を出したばかりの時につまみあげられたようなもんです。集中的に動き出したエネルギーはそう簡単には止められません。まさに 「エネルギーは行き場を失い」 の状態です。

土地が決まりそうだという時に、ちょっと考えてみたら、すぐにできたプランがあったんです。そのプランをTさんにプレゼントしました。それを見て、Tさんご夫婦は、そのプランの家での暮しを想像されて楽しんでもらえたそうです。

一度蓄えてしまったエネルギーは静かに放電し、次のために新しいエネルギーを蓄えるきっかけになってもらえればいいなと思います。

**

家作りは、家という 『 物 』 を手に入れる事を目的にしてしまうと、ものすごく大きな物欲になってしまいます。冷静に制御できるならいいですが、家という、金額も意味も違うものは、人の感覚も心も狂わせる場合があります。

 家作りの目的を 家 にしないでください。

家作りの目的は・・・・

家ができてから先の、「こんなふうに暮らしていきたい」 を実現する事です。


家が出来てから先に いろいろな物語があるのです。ひとつひとつ物語を実現する事が大切です。

家は、その物語を実現するステージ(場)であり、道具なのです。

いろいろな物語を実現しいく場としての家は、タフ でなければいけません。

物欲で満ちた心では、どんな場がふさわしいか、どんな場を作るべきか、を冷静に判断できません。

どんなふうに暮らしていきたいか… どんなふうに生きていきたいか・・・

家の先にあるその視点が大切なのです。




関連

・ 家を持つと決めたなら あきらめないで

・ 土地が決まらず疲れた人へ




写真は sato*sato のキッチン。施主Tさんご夫婦は料理作りが好きです。でも、いろいろな「機器はいらない」と言われました。いかにふたりで料理するのに具合がいいか、しやすいか、を考えたオーダーキッチンです。あれやこれやつければ値段が高くなる事を、そして、あってもいいかもしれないけど、なくてもいいものだったら、それはいらないもの、という事を、、十分にご理解されていました。

「あったらいいかな」と思う物と、「自分にとって必要なもの」とは 違う という事です。

 ⇒ 築30年の木造住宅リノベーション sato*sato




「こんなふうに暮らしていきたい」 を、いっしょに形にしていきましょう



日常に感動を 暮しに輝きを 家族に笑顔を

志田茂建築設計事務所

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⇒ 自然素材を中心にした木の家 : 杉の床の暮し

⇒ 小さな家:企画住宅LWH



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(*ご相談後、こちらから営業等のご連絡をする事はありません。)


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