現在、本郷山村留学センターで受け入れている中学生は、小学生のときから継続の男子のみです。
女子が中学も継続したい場合は、本郷中学校区内に受入れ世帯(里親)を見つける必要がありますが、高齢者の多い本郷では、事実上、不可能になっています。
もともと小学生用の施設だった本郷山村留学センターで、中学生の受け入れを始めたのは、2002年度に、中学生になっても本郷に残りたいという男子が現れたことがきっかけだと聞いています。
小学生用の施設だから駄目だと、お役所的に断ることもできたのだろうと思います。それをしなかったのは、本郷の親切さではないでしょうか。
男子中学生を受け入れるようになった後年、中学生になっても本郷に残りたいという女子が現れ、受け入れることになります。
ここで問題になったのは、中学生の男女を仕切りのない小学生用の施設で一緒に預かることの是非です。
また、本郷山村留学センターでは、地元の本郷小中の先生がたが舎監団をつくって、順番に舎監をしてくれています。男性の先生ばかりです。
若い男性教員と女子中学生が、一つ屋根の下って、どうなの?あり?いや、ダメでしょ!ってことになったようです。
そこで、女子中学生は、所長先生の自宅でホームステイということになりました。センターで預かるというのではなく、個人的に自宅で預かるというのは、また違う大変さがあるのではないでしょうか。
ただ、現在にいたるまで、中学になっても本郷に残りたいという女子はそんなに多くはいなかったようです。
今年度も、小学生から継続の男子中学生が数名(片手で足りるほど)、入所していますが、女子中学生の入所希望者はいませんでした。
可能な限り、可能な形での中学生の受け入れは、本郷山村留学センターのプラスアルファの親切だと思います。入所人数が少なすぎても困るということもあるでしょうが、何とかしてあげたいという思いでもあると思います。
もし、娘が中学生になっても本郷に残りたい場合、本郷に移住を考える人と、本郷山村留学センターに女子のための寮を造らせようとする人と、保護者もいろいろです。本郷は人口減少の続く田舎ですが、ここにも世の中の縮図はあるみたいです。