ネット碁雑感

なんとも摩訶不思議な世の中になったものだ。
　例えば北海道に住む若者と九州にいる老人が、顔はおろか名前素性も知らないままに
　碁盤も碁石も使わずに対局がリアルタイムで行われるのである。パソコンの画面で。
　
　長生きしてるとほんとにいろいろとユメのような体験ができる。
　このネット碁のお蔭で、大阪の小学校時代の同級生と遠く離れたままで定期的に碁を
　打ってるのだ。勝負は二の次にして楽しい時間が持てる。チャット機能も付いてるので
　合間に奇声を発したり、局後に感想を述べあったりすることも。

　碁と言えば本来、年配の男たちのしみったれた遊びと相場がきまってたものだけれど、
　ことネット碁に関して言えば、参加者は年齢性別関係なく、中高大学の学生やうら若き
　女性たちが多くて、しかも相当以上に強いので、私の如き古い人間どもは彼等の新鮮な
　感覚の打ちまわしに度肝を抜かれることしばしばなのだ。「ヒカルの碁」の影響！！

　もちろん年輩のヘボ級者も探せば結構いるわけで、相手を選んで対戦するようにして
　いるけれど、老化した脳ミソが働かない。ポカばかり打って目下絶不調である。