地面師たち (集英社文庫) 新庄耕 (著)
ブラック企業での不動産営業やマルチ商法など社会の闇を題材にすることの多い新庄さんの作品。記憶に新しい地面師の事件を題材にした作品です。他人に成りすまして土地を売って利益を手に入れるという詐欺ですがなぜ引っかかってしまうのか?という謎もこの本を読めばありうる話なのかなと思わされる内容でした。ターゲットとする不動産の特殊性からの絞り込みや成りすますための用意周到な準備、段取り、演技などそう簡単にはまねできるものではなく悪いことではあるのですが関わっている人も相当、頭が切れないとできない芸当というのがわかります。むしろこの能力を他のことに生かしてほしいとは思いつつ小説の内容は手に汗握る展開でとても面白かったです。
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