連休最終日。子供のスイミングを5月からスタートさせました。土曜日に通わせるので三線教室はいつまでか不明ですがお預けとし、自主練でしのぎます。
ここ1,2年で耳にするようになったインダストリー4.0=第4次産業革命。
もともとはドイツの国家プロジェクトで徹底的に効率化されたスマート工場を1品もので終わらせるのでなくノウハウとして産業全体で最適化していこうという動きです。 具体的に消費者にとって何が出来るのかということについては自分に必要なものを限りなくカスタマイズして購入できるようになるといった「マスカスタマいぜーション」が挙げられています。今でもNikeのNike+のようなカスタムシューズや自転車だとTrekのペイントカスタムフレームなどがありますがそこが高度に進んでいくようなものとなりそう。工場としては流行りのIoTで工場のラインそのものを自動で自己最適化したり、作業者に対してカスタマイズされたラインが用意され生産効率が上げられるなどのメリットが挙げられています。VWの部品コンセプトのように生産工程・設備をモジュール化してしまうということでこういったカスタマイズに対応力を高める狙いもあり。 さらには3Dプリンタの有効活用です。自分のイメージとしては単なる意匠実現のツールかと思っていたのですが自動車、航空宇宙分野ではすでに従来のトップダウンの切削加工では作り出せない形状最適化を担うツールとして大活用されており、ロールスロイスのエンジン開発では開発TAT短縮(18か月>1時間)や原材料費削減(6トン>1トン)の例もあるとか。実際に3Dプリンタの工場という例もあるようです。
特に大手だけでなく中小企業への波及を考えており、標準化という目標があるだけに自らの規格のイニシアチブを取ることにより、利益を上げたいという大きな狙いが大きなポイント。特に背景としてはドイツはまだまだ人件費が高く特にB2B分野で強い企業が多く、その分野自体も米国に浸食されつつあるというところがあります。日本も工場のスマート化という面ではトヨタ生産方式や三菱電機のFAなど高度な要素技術はありますがそれらを標準化するということには大きなハードルがありますし、単一企業活動そのものだけでは実現できるものでないというのもあることもあり国でなくても企業連合といった形での統合が必要とされるところです。
すでにIoTではB2C分野でインテル、クアルコム、グーグルなどが囲い込みを勧めようとしているところ。アメリカの動きの速さは抜け目のないところです。
ドイツは特にB2B向けでのイニシアチブを狙っている様子。
これからは今までの大量生産の時代から少量多品種の分野が増えてくる傾向というのは間違いなさそう。特に医療系の分野ではその傾向は大きいと思いますが従来のマス製品と思っていた領域にも採算が取れてそちらが売れるとなればもちろんそういう方向に進んでいくかと。
自分の関わっている半導体でもすべてのサプライチェーンをつないだ最適化というのは進みつつありますし、工場そのものはほぼ全自動で最適化、自己最適化が進んでいる方だとは思いますが開発や生産のTATが長いのはまだまだ課題かなと思います。航空、自動車に近いものはあるかもしれませんがマスク代など小さな部品にしては非常に莫大なコストをかけてプロセスの摺合せしつつ試作し、歩留りとデバイス特性の最適化を長い時間をかけて実施していかなくてはいけないというのはネックです。あまりにも微細すぎて3Dのプリンターで作れる大きさでは無いですし、ここら辺の開発TAT改善が図れれば良いのかと考えてますが… もっと部品を組み合わせるような感覚で試作できてしまうと良いのでしょう。
*写真は建築中の”新”大名古屋ビルヂング
まるわかりインダストリー4.0 第4次産業革命 (日経BPムック 日経ビジネス) | |
クリエーター情報なし | |
日経BP社 |
ここ1,2年で耳にするようになったインダストリー4.0=第4次産業革命。
もともとはドイツの国家プロジェクトで徹底的に効率化されたスマート工場を1品もので終わらせるのでなくノウハウとして産業全体で最適化していこうという動きです。 具体的に消費者にとって何が出来るのかということについては自分に必要なものを限りなくカスタマイズして購入できるようになるといった「マスカスタマいぜーション」が挙げられています。今でもNikeのNike+のようなカスタムシューズや自転車だとTrekのペイントカスタムフレームなどがありますがそこが高度に進んでいくようなものとなりそう。工場としては流行りのIoTで工場のラインそのものを自動で自己最適化したり、作業者に対してカスタマイズされたラインが用意され生産効率が上げられるなどのメリットが挙げられています。VWの部品コンセプトのように生産工程・設備をモジュール化してしまうということでこういったカスタマイズに対応力を高める狙いもあり。 さらには3Dプリンタの有効活用です。自分のイメージとしては単なる意匠実現のツールかと思っていたのですが自動車、航空宇宙分野ではすでに従来のトップダウンの切削加工では作り出せない形状最適化を担うツールとして大活用されており、ロールスロイスのエンジン開発では開発TAT短縮(18か月>1時間)や原材料費削減(6トン>1トン)の例もあるとか。実際に3Dプリンタの工場という例もあるようです。
特に大手だけでなく中小企業への波及を考えており、標準化という目標があるだけに自らの規格のイニシアチブを取ることにより、利益を上げたいという大きな狙いが大きなポイント。特に背景としてはドイツはまだまだ人件費が高く特にB2B分野で強い企業が多く、その分野自体も米国に浸食されつつあるというところがあります。日本も工場のスマート化という面ではトヨタ生産方式や三菱電機のFAなど高度な要素技術はありますがそれらを標準化するということには大きなハードルがありますし、単一企業活動そのものだけでは実現できるものでないというのもあることもあり国でなくても企業連合といった形での統合が必要とされるところです。
すでにIoTではB2C分野でインテル、クアルコム、グーグルなどが囲い込みを勧めようとしているところ。アメリカの動きの速さは抜け目のないところです。
ドイツは特にB2B向けでのイニシアチブを狙っている様子。
これからは今までの大量生産の時代から少量多品種の分野が増えてくる傾向というのは間違いなさそう。特に医療系の分野ではその傾向は大きいと思いますが従来のマス製品と思っていた領域にも採算が取れてそちらが売れるとなればもちろんそういう方向に進んでいくかと。
自分の関わっている半導体でもすべてのサプライチェーンをつないだ最適化というのは進みつつありますし、工場そのものはほぼ全自動で最適化、自己最適化が進んでいる方だとは思いますが開発や生産のTATが長いのはまだまだ課題かなと思います。航空、自動車に近いものはあるかもしれませんがマスク代など小さな部品にしては非常に莫大なコストをかけてプロセスの摺合せしつつ試作し、歩留りとデバイス特性の最適化を長い時間をかけて実施していかなくてはいけないというのはネックです。あまりにも微細すぎて3Dのプリンターで作れる大きさでは無いですし、ここら辺の開発TAT改善が図れれば良いのかと考えてますが… もっと部品を組み合わせるような感覚で試作できてしまうと良いのでしょう。
*写真は建築中の”新”大名古屋ビルヂング
標準化の団体でイニシアチブを握られてしまっている時点で運命が想像つきますが。こういったところこそ日本の強みだったはずなんですが。