ネクストステージ―四騎士+Xの次なる支配戦略
スコット・ギャロウェイ (著), 渡会 圭子 (翻訳)
スコット・ギャロウェイ (著), 渡会 圭子 (翻訳)
前回のGAFAが発売された2018年からコロナ騒動を経てさらに勢いを増した四銃士の次なる狙いを分析した本です。この本が指摘されているようにコロナを経て「数十年分が数週間で起きる」という現象が起こりつつあり、その変化はむしろ 四銃士には有利に働いているのは間違いなさそうです。 ただその中でもコロナで格差が生じているというのが筆者の分析。
最強の騎士:アマゾンに対して
青の騎士:アップル
赤の2騎士:グーグルとフェイスブック
青の騎士:アップル
赤の2騎士:グーグルとフェイスブック
といった形で青Grpは高品質で高価格だが個人情報保護を重視しているのに対して赤Grpは初期費用は安いがユーザープライバシーはある程度犠牲になっているとのことでややスタンスが異なるのが特徴。特にeコマースシフトが顕著になった中でフライホイール=弾み車を回すことのできる仕組み作りが出来ているアマゾンのビジネスモデルは絶賛されています(働く人たちの課題などは出てきてはいますが)。ただこういった巨大な企業の寡占が進むにつれて企業間格差だけでなく個人の格差、階層分断がますます進んでいくのは言うまでもないところ。それを生み出している1つのカテゴリーである教育が今後のGAFA+Xの破壊者の餌食になることが予想されています。(すでにMedia分野は進行中、あと医療などまだ狙っていそうなところはあります)
確かに教育というのは本来ならば地ならしをして格差を平準化するためにあるはずでしたが教育費がますます上がり(日本はまだかわいいものですが)高所得でないと高等教育が受けられないという教育格差が発生しそれが世代間で引き継がれようとしてきているのは事実です。 こういった状況を打破するとすれば教育のコストを下げ、定員を増やすなどで教育機会の平準化を図るべきと言えるのかもしれません。ともあれあまりにも巨大になりすぎて争うというレベルではなくなってきてしまっているのが怖いところですが良くも悪くも注目しておくべき世界だと思います。
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