生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの | |
クリエーター情報なし | |
ダイヤモンド社 |
以前読んだ採用基準を書いた伊賀さんの本。電通の労災などもあり「働き方改革」の議論が盛り上がっているところですがマッキンゼーのコンサルとして人材に最も求めるものという切り口で書かれた本です。
生産性というとまるで工場の効率化のように聞こえますがいわゆるコストカットということよりも求められているのは付加価値の向上です。これはいわゆるコストパフォーマンスが高いものにシフトするということであり、やらないことは決めるということでもあるわけです。こういってしまうと誤解されるのが生産性を追求すると創造性=クリエイティビティや革新=イノベーションが失われるということなのですがそれは全くの誤解であることがこの本を読めばわかります。
生産性=得られた成果/投入した資源であるわけですがこの分母の方を減らすもしくは分子を増やすことが必要です。ただ投入資源は限りがあるわけでいかに分子を効率よくリバレッジを聞かせて増やしていくかということが必要になります。この2つとこれらの2つに対するアプローチ=改善と確信を掛け合わせると2x2=4つのアプローチがあることがわかります。日本では改善によるアプローチが主体になることが多いですが大単位生産性を上げるためにはそもそもやり方を変える、仕組みを変える、ビジネスモデルを変えるといった根本的な施策が生産性を高めるために必要になると考えられます。今まで生産性とは縁遠いと思われていたような企画、研究開発といった部門こそが「生産性」を上げる大きなポイントになるのです。
ではどうしたらいいかというといかに頭を使う時間を増やすかということになります。特に単純作業的にこなすものは効率化し、その分をイノベーションに使うというわけです。そのためにも仕組みつくりということが重要になるわけです。 これはそのまま組織に対するマネジメントにも当てはまります。いかにトップパフォーマーの能力を生かすか、チームの生産性を上げるかというのが管理職の仕事になります。指導して成長するというのは言い換えれば生産性が上がるということなのだと思います。前述の「a href="http://blog.goo.ne.jp/htakekida/e/5a7c43d4a78fc8492a22a5ea5d7e1d38">採用基準」
にあったリーダーシップと生産性こそがまさに日本の企業の弱点なのだと指摘されてますが確かにホワイトカラーの改革こそが本丸なのでしょう。
自分も子供生まれてからは共働きの観点で相当働き方は変わりました。現状、週2日は定時退社なので決して生産性が高くなったとは思わないですが会社に居られる時間がかなり限られてしまったので働いている時間の緊張感は相当増したような気がします。もちろん自己裁量で動かせない仕事のせいで労働時間がなかなか下がらない事例があるのも知っていますが取り組み方を変えるアプローチも必要なのだと思います。
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