FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略 ベンジャミン・ハーディ (著), 松丸さとみ (翻訳)
自己啓発というのは意志の力に働きかけて「自分を変える」ことを強調したものが多いですがこの本はなんと意志の力は全否定。 能力は、才能や出自、そして意志の強さとは関係せずすべて「置かれた状況」、すなわち「環境」によって決まるというのがこの本の主張です。この考えを思いついたのは自身の体験からということのようなのですが本の内容としては神経科学から経済理論に至るサイエンスリサーチ、古今東西の史実調査、そして膨大な数の個人体験を10年かけて分析し た結果とあって具体的なEvidence(論文等)も加味してまとめた内容だけに意志の力を環境がしのぐというのは納得いく内容でした
組織が構成されていることを考えるとある一定のできる出来ないというのはその周りの影響される要素が大きいというのは想像がつきます。特に年何生まれだとかそういったレッテル少なからず受けるだけでなくどのような場所で過ごすのか、どのような集団の中にいるのかというのは行動規範や何が普通なのかということにも関わるので魚にたとえて言えば水質や流速が異なるようなイメージだと思います。ずっとよどんだ水底で暮らすのか海流ある場所を回遊しているのかでは全く体型も異なってくるでしょうし、遺伝として引き継がれてくるものも異なってくるわけです。
スポーツの世界ではトレーニングではメリハリが必要であるということが常識です。つまりは追い込むときは徹底的に筋肉を破壊させるまで追い込んで休むときは完全に休んで超回復させるということですがこれは仕事/プライベートでも同じことが言えそうです。それを環境で実行するとより効果がある=職場では一切の注意阻害要因を持ち込まず、プライベートでは逆に仕事の情報を断つようにするということです。特に進められているのは以下のような要素
・至高体験と言われるような感動を覚えるようなことを実行
・仕事前に自身のやることを整理する時間を書き出したり考える時間/場所を作る
・常に整理整頓して選択肢を減らし身軽にしておく(服、靴やスマホのアプリなども)
・強制力のある環境に身を置く(サンクコストを感じるほど投資をしたり、社会的プレッシャーを感じる環境に追い込む)
・あえてNetを断ち、リラックスできるような環境を構築し、創造できるようにする
思えば自分もいろいろ環境を変えることで自身が影響を受けたという経験をしてきました。中高は寮制の学校に行くことで自主的な勉強をすることを学びましたし、大学からはトライアスロンを初めてスポーツの世界で全国や世界と近いところで切磋琢磨できました、そのうち数か月ですがプロのチームと一緒に寝食を共にして練習する経験もできました。そして子供が生まれてからは時間的な制約も増えたことで仕事はややメリハリがついたようには思います。
ここら辺の経験からまだこれから成長するにはもっとメリハリをつけたり強制力のある環境に自らを追い込んでいくべきだと感じてます。この本を参考に少しづつ環境を変えて自分を変えることを試していこうと思います。
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