汝、星のごとく
著者 凪良 ゆう
出版社 講談社
切ないお話でした。
親に振り回されて、振り回されても、親を見捨てられず、自分の幸せより親を優先させてしまう主人公たち。
自分の気持ちを素直に表現できないけど、お互いのことを愛しく感じてる2人。
愛情いっぱいに育つことができた2人だったら、また違った未来だったのかもしれません。
子どもには幸せになって欲しいと思っているけど、強くなれない親達。
プロローグを、物語を読んだ後に読むと、全く違った感想に。
小説家の記載手法に驚きました。
表面だけではわからないことがいっぱいあると改めて思いました。
憶測で物を言う事の怖さ。
小さな村によくある人の事噂話で、誰かを酷く傷つけて、生き辛くさせていることが、今は、SNSやインターネット世界で起こっていると思うと怖いですね。
言霊という言葉がありますが、インターネットでも対面でも、噂話でも話す責任を常に考えないといけないですね。
でも、気軽におしゃべりできる時間もないと精神的に滅入ってしまいそう。
---------講談社サイトより引用-------------------------
その愛は、あまりにも切ない。
正しさに縛られ、愛に呪われ、それでもわたしたちは生きていく。
本屋大賞受賞作『流浪の月』著者の、心の奥深くに響く最高傑作。
ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。
風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。
ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。
生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
ーーまともな人間なんてものは幻想だ。俺たちは自らを生きるしかない。