ろぐろぐ音楽ブログ

a-kiという人間の手による、J-POPあたりをメインに色々好き勝手書いてる適当ブログ。

アルバム感想。⇒倉木麻衣「FUTURE KISS」

2010年12月18日 21時29分53秒 | 感想・レビュー(アルバム)



倉木麻衣「FUTURE KISS」(★9点)
1. FUTURE KISS  2. wana  3. Revive  4. わたしの、しらない、わたし。~precious ver.~  5. SUMMER TIME GONE  6. I scream!  7. Drive me crazy  8. I can do it now  9. Beautiful ~comfortable ver.~  10. I promise 11. sound of rain  12. Tomorrow is the last Time  13. anywhere   特典CD:1. boyfriend
青文字はお気に入り楽曲、青太文字は超お気に入りの楽曲
公式サイト   全曲試聴はコチラ(Musing)


前作「touch Me!」は今までの倉木麻衣像をぶち壊すような歌詞が印象的で、全体的にも「新しい倉木麻衣」像を印象づける1枚でした。今作はそれをさらに上手い方向に進化させた1枚という感じ。

前作の歌詞は印象に残るのが多い反面、「名前も忘れてチャラ へっちゃらと」なんていう歌詞まで飛び出してきて、インパクト重視すぎるかなぁという所もありましたが(でもあれはあれで今までの殻を破るという意味では必要だったのかなとも思う)、今作ではそのへんのやり過ぎ感は少し修正されつつ、それでもタイトル曲の「目立たないただのartist styleで そう安全に過ごしてきた  今 飛び出すchanche&願望」って歌詞や、アイスクリームを食べている所を雑誌にスクープされたことから生まれたという「I scream!」なんかも面白くて、倉木麻衣、引き続き「攻め」の姿勢は健在。

倉木さんってインタビューやテレビを見る限り、ちょっと天然入ってるけど普通の人なのよね。いい意味で芸能人っぽくないの。だから、これくらい攻めてくれたほうが面白いものが出来るんだな。うん。

で、歌詞の方はこれくらいにして。なんといっても楽曲が今回凄くいいんですよね。捨て曲がひとつも無いんだもん。なので全曲感想いきます。

1. FUTURE KISS
(作詞:倉木麻衣 作曲:望月由絵,平賀貴大 編曲:小澤正澄)
「touch Me!」「わたしの、~」なんかでおなじみ望月由絵さん作曲で、彼女らしいアップテンポの良メロ楽曲なんですが、今回は編曲が小澤正澄さんで、しかも倉木麻衣にしてはかなりデジタル色が強い仕上がりになっていて良いのです!小澤さんでデジタルサウンド、っていうとギターが効いたデジロックなイメージが強いですが、ここではきっちりと倉木麻衣に合わせたデジタルR&Bポップスといいますか。そんな感じのアレンジに仕上がっていてスバラシイ。小澤さんってデジロックでは比類なきハイクオリティなアレンジをしてくれるけど他の曲調だと微妙になる不器用なタイプかなぁ、なんて思っていて本当ゴメンナサイ(爆)。

しかし倉木麻衣がここにきてデジタル色の強い楽曲にチャレンジするとは。この路線是非続けて欲しい。

2. wana
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Silver Stream)
シングル「Beautiful」のC/Wだった曲。R&B色の強い楽曲。今回、既発曲が多めなのでこれは収録しなくてもよかったんじゃないかなー・・・「Drive me crazy」もあるわけだし。とはいえ、「FUTURE KISS」⇒「wana」、という流れはチャレンジャーな感じで結構好きです。

3. Revive
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:Miguel Sa Pessoa)
「PUZZLE/Revive」として発売されたシングルで、「PUZZLE」は今回未収録(ベストアルバムに収録済み)。なんとラテン調にチャレンジ!という楽曲。ドラマティックなメロディとアレンジのマッチングが良いです。特典DVDでは「Reviveキター!」とコメントしていてw、倉木麻衣本人もかなりお気に入りな様子。

4. わたしの、しらない、わたし。~precious ver.~
(作詞:倉木麻衣 作曲:望月由絵 編曲:池田大介)
ベストアルバム「ALL MY BEST」に収録された新曲のリアレンジバージョン。インパクト重視で せわしない印象のあった原曲に比べるとほんの少しテンポを落とし、より聴かせる方向にシフト。このリアレンジが大正解で!原曲の良さは残しつつ、落ち着きのないイメージを無くしたというか。ワタクシは断然、こっち派です。

5. SUMMER TIME GONE
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
最新シングル。切ない夏ソングは個人的に好きだし、割といい感じかなー、という印象だけど、意外とこの路線って倉木麻衣にありそうでなかった感じかも。なんていうのかな、歌謡曲っぽい雰囲気が混じってるって言えばいいのかな。GIZAファン的には「夏の終りにあなたへの手紙書きとめています」倉木さんver.というのが一番わかりやすい?w

何気に「A⇒B⇒サビ⇒A⇒C⇒サビ×2」という若干変則的な構成になっているんだけれども、効果的かどうかは・・・???

6. I scream!
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:徳永暁人)
お久しぶりの徳永さん楽曲。徳永さんらしい、リズム感が心地良いキャッチーな楽曲です。さっきも書いたけど歌詞がポイントかも。倉木さんからのメッセージというか、リスナーへの叫びみたいなのも込められている感じですかね。「目に見えるものだけで 判断しないでほしいよ」とか。

7. Drive me crazy
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Silver Stream)
シングル「永遠より ながく/Drive me crazy」より。「永遠より ながく」はアルバム未収録ですがそれで正解だと思います(爆) 雰囲気的にも合わないし。
「wana」に近い印象の力強いR&Bナンバーですが、シングルに昇格されただけあってこっちの方が少しキャッチーで聴きやすい、かな。それと倉木麻衣のボーカルがいつもより強めでパワフルな感じになっているのに注目。カッコイイ。

8. I can do it now
(作詞:倉木麻衣 作曲:内池秀和 編曲:池田大介)
キャッチーなサビメロが印象的で、このアルバムの中では珍しく「陽」の楽曲。アレンジと歌い手次第では良質アイドルポップスにもなりそうな感じですが、池田さんのアレンジで見事に倉木麻衣流応援歌、な感じになっております。なんだかすごく健全なイメージがするのはNHKの語学番組『リトル・チャロ2』主題歌というタイアップのせいでしょうかw

9. Beautiful ~comfortable ver.~
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Song Hong Ya)
シングル「Beautiful」のリアレンジバージョン・・・というよりは、元々はこのアレンジだったのを、シングル用にアレンジしなおしたのがシングルバージョン、ということのようです。さほど大きな違いは無いものの、シングルバージョンよりもさらにリラックス感が増して幸せ満タンな感じに。悪く言えばちょっと地味なアレンジではあるけれど、アルバムに入れるならこのアレンジでもオッケーですね。

10. I promise
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:岡本仁志)
倉木麻衣×大野愛果のコンビの真骨頂!切なくメロディアスなバラード。久しぶりですね、この感覚は。前作・前々作と大野さん作曲の切なバラードがありませんでしたし。何より曲が凄くいい!スバラシイです。大野さんGJ。倉木さんの歌いっぷりもイイ。大野さんのメロディとの相性がバッチリなのはデビュー当時から証明済みだし、さらに今回はCメロでの歌唱が特にイイ。倉木麻衣ってこんなに歌上手かったっけ、って思ったりしました(爆

11. sound of rain
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:徳永暁人)
ピアノとアコースティックギターメインのシンプルなオケをバックに、倉木麻衣の切々とした歌声が胸をうつバラードナンバー。徳永さん作曲のバラードって個人的にはハズレも多い気がするんですが(もちろんZARD「永遠」とか愛内里菜「WISH」、三枝夕夏INdb「ジューンブライド~」とか名曲もあるけど)、これは大当たりの部類。久しぶりの提供だから気合入っていたんでしょうか(笑)。特にサビメロは徳永さんらしからぬ(?)メロディアスさを魅せております。なんかデジャヴな気がするのは気のせいでしょう、きっと。

12. Tomorrow is the last Time
(作詞:倉木麻衣 作曲:大野愛果 編曲:葉山たけし)
名探偵コナンED曲。タイトルだけ見ると暗いイメージですが、「最後の日 飛び出そう」「強くなるって 自分に誓う」という歌詞の通り、last timeを越えていこうという歌詞。曲は倉木麻衣×大野愛果のコンビの真骨頂であるメロディアスバラード・・・・って「I prosmise」と書いてること同じやん、ってつっこまれそうですがだってそうなんだもん!w 「I promise」との違いは希望が見える暖かさがあることと、メロディー自体に浮遊感があって不思議な雰囲気が漂っている所。

ここまででバラード4連続ですが、曲調も微妙に違うし、何よりいつもような かったるいバラードが1曲もないので全然飽きないですな。スバラシイ。

13. anywhere
(作詞:倉木麻衣 作曲・編曲:Jon Carin, Perry Geyer)
「SUMMER TIME GONE」のカップリング。トリは明るく締めましょう、ということで大団円ちっくな感じの曲かな。曲自体はキャッチーでイイし、最後の曲としても文句なし。とはいえ、そろそろラストの曲はオリジナルで締めてほしいなぁ。3作前の「DIAMOND WAVE」からずっと既発曲でアルバムを終わらせているのは若干、不満。

特典CD:boyfriend
Michael Africkとのコラボレーションソング。全編英語詞です。二人のボーカルの掛け合いが聴き所。「Drive me crazy」以上に本格的にR&Bしていて、クールでカッコイイ。そういえば久々の「NEVER GONNA GIVE YOU UP」的な路線。いい感じです。
ただわざわざ別ディスクにしなくても・・・というw ボーナストラック扱いで良かったような。どうせ別ディスクにするなら、CD化されていない「touch Me!」のリミックスや「chance for you~cinema ver.~」とかも入れて欲しかったなー。

 

・・・というわけで、所々不満はあるものの、楽曲自体にはどこにも不満は無くって、個人的には倉木麻衣 最高傑作。沈みゆくビーイングGIZAからこんなスバラシイ作品が出てくるとは思っていなかっただけに、嬉しい不意打ちでした。



でも よくよく考えたら、愛内さんも三枝さんも引退しちゃったんで、ビーイング系の作家さんが作った提供楽曲を歌うアーティストってもう倉木さんくらいしか残ってないんですよね。作家さんが書いたいい曲が全部倉木さんに集まるようなこの状況で、倉木さんのアルバムの出来が良くならないワケがないかw 



特典DVDには「TIME CAPSULE MOVIE」なるものが20分入っていますが、10年後の倉木麻衣に向けたメッセージなるものは5分くらい?で、あとはアルバムの楽曲解説をしてくれています。ちゃんと楽曲解説もあるってことは明記したほうがいいと思うんだけどなぁ。僕としてはタイムカプセルムービーなんかより楽曲解説のほうがよっぽどイイんですが。
さて、10年後も倉木麻衣は歌手活動が出来ているのでしょうか・・・(汗)



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