前回 https://blog.goo.ne.jp/igoartmania/e/f313a279f4c9e8c1a94e3f1e6c53fd4d
こんにちは、囲碁計算機の関です。
前回は作ることになったきっかけを書きました。
「囲碁の仕組み」オンリー。
一見、いちゲームでしかないし、無理っぽいですが・・・
なんと、難しい魔法のような戦法や技術を使わず、ルールに書いてあること&ちょっと遊び慣れるくらいのレベルで、計算を成り立たせることができました!
今回の記事で使うのは、以下の二つ。
というか囲碁のルールは究極、これだけです。
1・囲碁は陣地(地・じ)の大きさで勝負。最後に大きいほうが勝ち。
陣地は、空いている場所です。石のところは違うんですね。
はしっこを使って囲んでも大丈夫です。
たとえば、この形でしたら・・・
▲が黒の陣地です。4つ。「4目」(よんもく)です。
同様に■が白の陣地。こちらは「5目」です。
ということは・・・「白の1目勝ち」となります。陣地が1個多いからです。
2 相手の石のまわりを囲むと、取れます
石から出てる線。
これを四方、ぜんぶ塞ぐと取れるんですね~
いくつ石が集まっていても。1億個でも変わりません。線が出なくなると取られます。
石を取ると、そのぶんだけ相手の陣地が狭くなります。
1つ取ると「1目」減ります。10個取れば10目、1億個取れば1億目、相手の陣地を無に帰すことができます。
(これは次回扱います)
まとめると「石の取り合いをうまくやりながら、陣地を大きくしてくださいね」というゲームが囲碁なんです。
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ここで、今回大変助けられたのは・・・
「〇目勝ち」というふうに、「どれくらいの差で勝ったか」というのが数字でちゃんと出るところです。
ただ「勝ち」「負け」だけじゃなく、どのくらい離したのか、も囲碁の世界は大事にしてきました。
「なるほど、1目差なら最後までチャンスがあったのか」「いやあ、20目差だと最初のほうに原因があったんだなあ」
など、反省材料になるからかも。
(途中で「負けました」と言って終わることあり、プロの世界ではむしろそっちのほうが多い。
そうなった場合は「中押し」(ちゅうおし)といいます。)
さて、本題です。
(ジャーン)
こいつが、2000年ともいわれる囲碁の歴史において初の「計算機」(1+1~3+3まで可能)
だ!!!!!!!!!!
・・・これだけ見ても実は意味不明です。
普通の囲碁だとありえない形ですし、ちゃんと使い方に沿わないといけません。
所定の位置に、このように数字を振りました。
これは、電卓にある数字のボタンだと思ってください。
この数字の場所に黒石を着手することで、
〇+〇
ができるというわけです!
やってみます。
「1+2」でいきましょう。
囲碁はまず黒からです。
「1」の数字がある場所に、黒石△を置きます。
次は白の番です。実は、いまめっちゃチャンスが巡ってきています。
どこに白は置けばよいでしょう?
ここです!こうすると、黒石三つ取れちゃいます。白、大成功。
~~~●●●<さようなら...
続けて
こんど黒なので、「2」のところに黒△を置きます。
次の白では、白▲。
これもやはり、黒4つの周りがぜんぶ囲まれて
こうなりました。
黒石が取られた跡地も、白の陣地になっています。
黒が置く→白が取る→また黒が置く→また白が取る
という、謎の作業でしたが
これで、結果を確認してみると
白が3目勝ち
になるんです・・・!
そういえば1+2も、=3だったような・・・あれ・・・
というわけで、「最後にどれくらいの差になるか」
を使うことで計算結果を出すシステムを思いつきました。
今回だと、1と2の場所が「入力」で、結果の3目が「出力」にあたります。
1と3に入れると「4目勝ち」、3と3に入れると「6目勝ち」に、ちゃんとなります。
これなら、足し算を忘れてしまっても、囲碁さえできれば思い出すことができますね!!
原理は、上に書いてあることで全てです。
次回は「ほんとに3目なのか?」をじっくり確かめてみましょう。