原発さよなら愛媛ネットワークの通信の発行にはもう少しかかるという話のようです。修正です。ちょうど16日付けで、2005年第18回伊方集会報告号が出ました、とほほ。
「阿部悦子と市民の広場」が出している「えつこニュース」2005年10月号より、勝手に以下の転載をしておきます。1ヶ月前の状況説明となっているかと思います。
----
「伊方原発プルサーマル計画の中止を国へ申し入れ」
原発さよなら四国ネットワーク 古茂田知子
10月13日、「伊方原発プルサーマル計画の中止を求める愛媛県民共同の会」の会員8名が上京し、経産省と原子力安全委員会に申し入れを、70,100筆の署名とともにしました*1。
国側からは、原子力保安統括管理官の山本昭氏ら4名。支援者として、日ごろ議員会館でロビー活動をしている関東方面の市民団体から20名。社民・共産・民主各党の議員7名。合せて40名での話し合いをしました。
まず私たちは、8月16日の宮城地震で自動停止した女川原発で、設計用最強地震動を上回る加速度が記録されたという事実や、MOX燃料を使用した原発での苛酷事故の被害、労働者の被曝の予想から、中央構造線断層帯間近の伊方原発でのプルサーマル中止を申し入れました。それから、県民の疑問に答える公正な構成による公開討論会の開催と5つの質問に答えることも申入れました。
現段階での国側の答えは、「愛媛県や伊方町か要望があれば、二次審査が出てから行うが要望は来ていない。(加戸知事は議会で、国と四電に要望済みと発言)」
他の(5つの質問への)答えは以下のとおり。
①中央構造線断層が最大規模の活動をした場合でも、基準地震動をオーバーしない。2*
②予定外のMOX燃料を使うことによる原子炉容器の劣化は数パーセントにすぎない。
③労働者の被曝はウラン燃料より強いが、それを考慮した扱いをする。
④プルサーマルを商業ベースで実施しても、もともとそれを踏まえた設計をしているし、使用年数を減らすので安全である。
⑤昨秋の政府の「中間とりまとめ」の欠点を指摘したICRC「核燃サイクル国際評価パネル」の評価については、今後検討して評価する。
その他、次のような意見や質問がでました。
「国際スタンダードから外れている」
「二次審査が終わってからの討論会はおかしい」
「審査が甘い」
「今後どうなるか何もわかっていないのではないか」
「最大の地震を想定しているか。兵庫県南部地震の岩盤上の地震動と、全国の原発の耐震基準をつき合わせて調べたか」。
特に最後の2つについては、最大の地震は想定していない。他の省庁や委員会のことは分からない、とまるで他人事。
県は国まかせ、国は各省庁や委員会任せの何とも寒々しい構図の再確認となった申入れでしたが、それだからこそ、みんなが声を出していかねばと強く感じました。
追記
この日の夕方から開かれた原子力安全委員会の原子力安全基準・指針専門部会の耐震指針検討分科会を傍聴しました。関係企業や市民団体からの傍聴者100人以上の中で委員の学者たちが歯に衣着せぬ言葉で意見や主張をしている様子に、今、原発震災への対策が急がれていることや、真剣な議論がなされていることを知り大きな不安と少しの安心を感じました。*3
-----
転載者注
1.署名というのは、県民共同の会で取り組んでいる、原子力安全委員会委員長と愛媛県知事宛に「1 伊方原発等でのプルサーマル計画を中止するよう、国およぼ愛媛県知事に求めます。」というシンプルなものです。
今回は原子力安全委員会委員長宛に一旦提出しましたが、これで署名集めは終了というわけではなく、まだ、リーフレットと一緒に配布をしに、近くの町へと出かける予定もあります。取り組みにご協力いただける方は各団体へお問い合わせを。
2.口からでたらめを言っているとしか考えようがないですが、そもそもそんなレベルの低い評価をしてきたから、女川原発での観測値が設計指針値を越える事態となるようなことも起こって、「追記」の審議会の状況のように慌てふためいているんじゃないんでしょうか。
(後日注
3.11月18日の朝刊に、この時の審議会で決まったのか、原発の活断層地震に対する耐震基準を見直しするということが決まったと報道されています。詳しくは後日。)
人気blogランキングへ←よい記事だと思われましたらクリックを。
「阿部悦子と市民の広場」が出している「えつこニュース」2005年10月号より、勝手に以下の転載をしておきます。1ヶ月前の状況説明となっているかと思います。
----
「伊方原発プルサーマル計画の中止を国へ申し入れ」
原発さよなら四国ネットワーク 古茂田知子
10月13日、「伊方原発プルサーマル計画の中止を求める愛媛県民共同の会」の会員8名が上京し、経産省と原子力安全委員会に申し入れを、70,100筆の署名とともにしました*1。
国側からは、原子力保安統括管理官の山本昭氏ら4名。支援者として、日ごろ議員会館でロビー活動をしている関東方面の市民団体から20名。社民・共産・民主各党の議員7名。合せて40名での話し合いをしました。
まず私たちは、8月16日の宮城地震で自動停止した女川原発で、設計用最強地震動を上回る加速度が記録されたという事実や、MOX燃料を使用した原発での苛酷事故の被害、労働者の被曝の予想から、中央構造線断層帯間近の伊方原発でのプルサーマル中止を申し入れました。それから、県民の疑問に答える公正な構成による公開討論会の開催と5つの質問に答えることも申入れました。
現段階での国側の答えは、「愛媛県や伊方町か要望があれば、二次審査が出てから行うが要望は来ていない。(加戸知事は議会で、国と四電に要望済みと発言)」
他の(5つの質問への)答えは以下のとおり。
①中央構造線断層が最大規模の活動をした場合でも、基準地震動をオーバーしない。2*
②予定外のMOX燃料を使うことによる原子炉容器の劣化は数パーセントにすぎない。
③労働者の被曝はウラン燃料より強いが、それを考慮した扱いをする。
④プルサーマルを商業ベースで実施しても、もともとそれを踏まえた設計をしているし、使用年数を減らすので安全である。
⑤昨秋の政府の「中間とりまとめ」の欠点を指摘したICRC「核燃サイクル国際評価パネル」の評価については、今後検討して評価する。
その他、次のような意見や質問がでました。
「国際スタンダードから外れている」
「二次審査が終わってからの討論会はおかしい」
「審査が甘い」
「今後どうなるか何もわかっていないのではないか」
「最大の地震を想定しているか。兵庫県南部地震の岩盤上の地震動と、全国の原発の耐震基準をつき合わせて調べたか」。
特に最後の2つについては、最大の地震は想定していない。他の省庁や委員会のことは分からない、とまるで他人事。
県は国まかせ、国は各省庁や委員会任せの何とも寒々しい構図の再確認となった申入れでしたが、それだからこそ、みんなが声を出していかねばと強く感じました。
追記
この日の夕方から開かれた原子力安全委員会の原子力安全基準・指針専門部会の耐震指針検討分科会を傍聴しました。関係企業や市民団体からの傍聴者100人以上の中で委員の学者たちが歯に衣着せぬ言葉で意見や主張をしている様子に、今、原発震災への対策が急がれていることや、真剣な議論がなされていることを知り大きな不安と少しの安心を感じました。*3
-----
転載者注
1.署名というのは、県民共同の会で取り組んでいる、原子力安全委員会委員長と愛媛県知事宛に「1 伊方原発等でのプルサーマル計画を中止するよう、国およぼ愛媛県知事に求めます。」というシンプルなものです。
今回は原子力安全委員会委員長宛に一旦提出しましたが、これで署名集めは終了というわけではなく、まだ、リーフレットと一緒に配布をしに、近くの町へと出かける予定もあります。取り組みにご協力いただける方は各団体へお問い合わせを。
2.口からでたらめを言っているとしか考えようがないですが、そもそもそんなレベルの低い評価をしてきたから、女川原発での観測値が設計指針値を越える事態となるようなことも起こって、「追記」の審議会の状況のように慌てふためいているんじゃないんでしょうか。
(後日注
3.11月18日の朝刊に、この時の審議会で決まったのか、原発の活断層地震に対する耐震基準を見直しするということが決まったと報道されています。詳しくは後日。)
人気blogランキングへ←よい記事だと思われましたらクリックを。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます