HPを観ていましたら、 内閣府による、「原発事故時の避難シミュレーション」 http://wwwc.cao.go.jp/lib_016/evacuationsim.html この中では、(全国各地の原発事故が対象なんですが、)まさに伊方原発地域の例を引いて、「段階的避難」の考え方を紹介しています。 とはいうものの、本来的な意味の段階的避難で想定されていたのは、PAZ地域の人の避難が完了すれば、順次外側の地域の人も即時避難すればいいはずのところを、まずは屋内退避をし被ばくの実績ができて放射線量の高いところだけ、追いかけて避難する、という別の概念になっています。こちらを段階的避難と言っても良いのかは疑問ですね。 その上で、(昨年12月、田中前規制委員長の愛媛来訪時発言があったように)原子力規制委員会では、準PAZ圏(伊方原発から西側の佐田岬半島部5km以遠で30km圏内)の人についても、「屋内退避」を進めよう、と、この動画解説のレベルからの改悪を進めようとしている現状かと思います。
というのも、UPZ圏の人への避難の基準レベルOIL1.OIL3が高すぎて、フクシマ事故時の5km以遠での実績最悪レベルの汚染があった時でしかOIL1(即時避難の基準レベル毎時500マイクロシーベルト)にはならないわけですから、避難計画で想定されているレベルの汚染放出量(フクシマ事故の100分の1)では、続いての即時避難が起こるはずはないわけです。2段階目の誰も避難しないで、屋内退避のまま、被ばくを強要されることが想定されます。
このように、非常にひどい規模の汚染で初めて即時避難になる、非現実的なレベルの基準を作っているという改悪状態を隠すのが、この段階的避難という呼び方の目的であるといえるでしょう。
以前の記事↓を参照ください。
避難計画1)伊方原発の避難計画の元となる汚染の過小評価について
追記:PAZ圏と、被ばくの最前線となるUPZ圏を図示しました。
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