三点セットと言っても業界語、消費者にはわからないが、産地・品種・産年といえばわかるだろう。
「新潟・コシヒカリ・22年産米」という米袋に書いてあるもの。
このうち産地表示が未検米でもできるようになる。
23年7月から。
農産物検査を受けたコメが検査米、受けていないコメが未検米
これ、農産物検査の意義を根底から変える契機になる。
農産物検査は何のためにあるの?
10月10日のテレビ東京『トコトンハテナ』
番組は、今年は猛暑で、二等米が多い。
埼玉県鴻巣市の米は全部が二等米。
ところで、二等米、米屋さんでは表示してるの?
結論は表示していない。
では二等米どこに行ってるの?
米屋さんでは売っていない。
編み目を大きくして良い米にして売っている。
出演者は炊いたご飯で、いとうまいがどれか、二等米がどれか、誰もわからなかった。
私だけがわかったのだが、専門家だから当然わかるだろうととプレッシャーをかけられた。
となると、農産物検査、消費者には無関係な検査ということになりはしないか。
農産物検査は何のためにあるのか?
農産物検査を受けないのが、「未検米」、、
未検米は、米屋さんでは、三点セット、つまり、産地も産年も品種も表示できなかった。
未検米は、その保証が担保されないからというもの。
他方、検査米は、これを全部検査して担保しているとされている。
それを、未検米でも産地は表示して良いというのが、今回の改正。
なぜ?
これ、新しくできた「米トレサ法」という法律のせい。
この法律は、事故米事件が二度とおきないよう、流通規制を強化しようとするもので、業界人には評判の悪い法律だが、
正式名称が『米穀等の取引に関わる情報の記録および産地情報の伝達に関する法律』というもの。
産地情報を伝達するための法律だから、これで米は全て、産地情報は伝えられるという考えに基づく。
となるとますます検査の意義が薄れてくる。
なくすには、産年評価、品種検定評価が農産物検査より安く行われるようになれば、検査の役割は終わる。
しかしこの検査、検査委員は農協職員が多く、農協の収益部門だけに、なくすには抵抗も予想される。
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