ハニカム薔薇ノ神殿

西南戦争の現地記者の歴史漫画を描いてます。歴史、美術史、ゲーム、特撮、同人誌の話他

広告漫画について、知っておいて欲しいこと

2020年11月14日 | 雑記
広告漫画をやっています。
始めてから丁度、十年経過しました。

好きに漫画を描いたら売れなかったからですが。


知っておいてほしいのは、

広告漫画のシナリオはですね

このように、シナリオは広告代理店やら
漫画を全く読んだことすらないクライアントが書いたりします。
(倉科遼先生みたいなシナリオライターさんがいる場合はまだかなりマシな方です)

しかも、シナリオは一時一句変えてはならない所もあります。

業者によって自由度は違いますが、デザイン系列はシナリオ自由度は低いです。
雑誌系列はプロットだけのとこが多いかも。
自由度低い所は、
ここからここまではp2に納める、とか細かい指定があります。
が、セリフや説明はさすがに長ったらしいものが多く、
「1ページにこれだけはムリ!入らん!」
と泣きたいときもあります。

なぜそんなにネーム、セリフが長いのか?なぜページ分配を決められてるのか?

それは、漫画の原稿料、作画料金の関係です。ページ数が短い方が安いからです。

稼ぎたいなら右腕潰してもかまわねえ位の激務こなして、尚も笑って描ける精神力がいります(笑)。


更に、広告漫画は
ほとんどの場合自分の名前を出せません。
千と千尋の千のように、名前は奪われています。指名の為に便宜上ペンネームはありますが。
ソロプレイでなく、チームプレイなわけ。


オリジナルで漫画を描きたい、イベントに出たいと思ったのは
堂々と自分のシナリオ、描きたいことで、私の言葉を知って欲しかったし
やっぱり感想とかもらっていた時の方が幸せだったなと思ったからです。

あ、ご感想ありがとうございます。
面白いと言われたくて生きてます。

そんで、
広告漫画なんか面白くないというのが常かなとは思うんですが

それでも
私が描くと多少面白くなりますよ、
と言えるような、

あなたが描いたら面白いと言って頂けるような心掛けはしています。

たとえば、登場人物の表情をとにかくわかりやすく派手に、オーバーにするとか。
商品によって、カラーパレットを分けていまして、
ファミリー向け、ナチュラルアースカラーとか色々作ってます。
まず、わかりやすく!を第1とするような。


また、広告漫画は
全てのコマでアニメのように人物と背景レイヤーを分けて、人物で隠れる背景めきちんと描かないとダメなんで
紙原稿では仕事ができない場合もあります。

漫画の場合、コマごとレイヤーフォルダにして、その中に
フキダシとセリフのフォルダ、
人物のフォルダ
ハイライト、色、シャドウ、線画、
その下に背景の色、シャドウ、線画
てかんじで分けています。



しかし、広告を長年やったおかげで
広告デザインに使われるフォントだの
構成方法だの
色々勉強になったこともあります。
デジタルツールについてもそうだし。

シナリオライターの方のシナリオから起こす事でわかったものもあり、
チェックのお世話になることで、どうやったが見やすいのかを学んだりもしまして。

やってもムダなことは無いな!と思います。

どっちも面白いのを目指すぞ、と。

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