染谷花しょうぶ園 の帰り道、散歩と称して近所をブラブラと歩いておりました。傘いらずの小雨の中、しばらくは、傘を差さずに頑張っていたのですが、雨足も徐々に強くなってきたため今日はもう切り上げようかと思っていた時、市営霊園の前に蕎麦屋の案内看板が目に留まりました。その名も吉草。
朝方、大宮駅からバスで来る前に、すずらん通りの つくば本店 で久しぶりのかき揚げ天玉そばを食べようと思って行ったのですが、残念ながら開いておらず(相変わらず日曜日の開店タイミングは読めません・・・)、気分はすっかりお蕎麦を食べたい気分でしたので、雨宿りも兼ねてそのお蕎麦屋さんに向かったのでした。
そして程なくして到着したお店の看板を見て、「何故ここに?」と、とても衝撃を受けたのでした。

目指してきたお店「吉草」(きっそう)の下に「とんかつ とんこ」の看板があるではないですか
その可愛らしい看板・・・えぇ、忘れておりませんとも
とんかつとんこ。
数年前に大宮について記事にした時にも、そこだけやけに思い入れを含めて書いていた幼少の頃のハレの日の食事の記憶、それが、とんかつとんこでした。最初は、思い出ランキング10位にしていたのですが、自分だけの思い出補正もあるのかな?と思い直しまして、あとで訂正して入れ替えたのでしたっけ。
大宮駅 思い出ランキング (もう7年前の記事なのですね)
看板も昔と同じに見えるのですが、何せすっかり昔の記憶。記憶力に定評があ・・・残念ながら無いものですから、断定したものの確証が得られません。同じ名前があってもおかしくないよなぁ、などと少し冷静になりつつ目を移すと、

創業昭和29年・・・えっ、そんなに古かったの?!
昔から大宮に通っていた人は大体知っているお店という印象はありましたが、そこまで古い店だったとは知りませんでした。これで、あのとんこで間違いように思えてきました。閉店して二度と味わえないと思っていたお店が目の前にある。昔の記憶と相まって大興奮で飛び込んだのは言うまでもありません。
・・・しかし。
敷地内にあるのは、ラーメン屋と古民家レストランと蕎麦屋の吉草しかありません。広い駐車場まで見まわしましたが、とんこを見つけることはできませんでした。看板通りに吉草と併設なのかと入口のメニューを眺めてみても、とんかつメニューはあるものの、それらしきものを匂わせる記載もありません。セットメニューはとん吉御膳ですし、閉店した昔の看板が残っていただけかと、当初の目的通りに蕎麦を食べに吉草ののれんをくぐったのでした。

「吉草」東新井店、古民家を改良した店舗です
さすがに古民家を改良したこともあってか、店内は予想以上に広く、直ぐに席に案内されました。メニューを見るとお蕎麦がメインでとんかつもあるといった感じで、メニューからもその繋がりを見つけることは出来ませんでした。
蕎麦を食べに来たこともありましたが、とんかつが気になっていたこともあり、とんかつと蕎麦が一緒に味わえる贅沢メニュー「とん吉御膳」を選択。最近、がっつり系を食べるのが厳しくなってきたというのに・・・無茶しやがって・・・。
食事が来るまでの時間は、面白いものが無いかとメニューの物色にあたるのがいつもの流れ。面白いものが無いかと見ていたところ、パンフレットを見て固まります。

創業昭和29年 とんかつ とんこ
東新井店内でお召し上がりいただけます
声にならない喜びの雄叫びをあげてしまいました。とんこ、残っていたのかと。もし頼んでいなければ、とんかつを追加注文していたことでしょう・・・頼んでおいて良かったです。
やって来たのは、2つの大きめな丸いとんかつ。ソースは、好きなだけかけてくれと言わんばかりな丸スプーンが用意され、そして味は・・・同じかどうかは、もう何十年前の記憶のため判別は出来ませんが、衣の味わいは同じに思えました。肉厚でジューシーなのにしつこさも無く、すいすい食べられます。懐かしい気分は別にしても、美味しく食べられました。周りの人達もとんかつのみ注文していましたし、次回は、この味を知っている人たちと食べに来ようと決めたのでした。

とん吉御膳 1,700円
蕎麦にとんかつ付きではなく、とんかつ定食に蕎麦が付いているメニュー
そのためライスもデザートもありです
※ あの看板に関しては、11年ほど前に現在のラーメン屋がある場所にとんかつ とんこの店舗が復活していた時期がありまして、その名残がそのまま残っていたということでした。
吉草 東新井店
埼玉県さいたま市見沼区東新井432 (県道64号線沿い)
駐車場 約50台
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