
ダイエットのために運動をするというのはもはや常識。運動をすることで代謝を上げて痩せやすくするのですが、長期的にみると運動しても痩せなかったり、逆に太りやすくなるという実感を持つ人が多いのでは?
そこで、今回は『運動指導者が断言!ダイエットは運動1割、食事9割』の著者で、フィットネストレーナーとして活躍中の森拓郎さんに、痩せるためには運動だけしても無駄という理由を教えてもらいました。
森さんの指導するダイエット法は、結果の出るダイエットとして成功者が続出しているのですよ!
■カロリー神話の落とし穴
まず、摂取したカロリーを運動することで帳尻を合わせようとするのは、失敗の典型例なのだそう。
森さん曰く、「単純に、摂取カロリーが消費カロリーを超えない状態をキープする必要があるのは、周知の事実です。運動して痩せられない人のほとんどは、食べ過ぎが原因であり、食べている分を運動量で超えることができていないことが多いと思います」とのこと。
さらに、「しかし、中には食べ過ぎたカロリー分を運動で稼いでいるのに、痩せられない人もいます。残念ながらエネルギー代謝は、そんなに簡単なものではありません。カロリーは数字だけでなく、何を食べたのか、どんな運動をしたのかといった内訳も重要になってくるため、参考にはなっても確実な数字とは言えないのです」と話していました。
■運動すればするほど食欲が増す
ジムの帰り道に一杯飲んで帰りたくなるのも、運動した後にスイーツをつい食べたくなってしまうのも、実は身体のメカニズムによるもの。
森さんが言うには、「運動というのは、たいして消費カロリーを稼げていないにもかかわらず、それ以上に達成感を感じてしまうという大きな落とし穴があるのです。運動をしてカロリーを消費すると、身体のメカニズムによってカロリー摂取に対する欲求がわいてきます」とのこと。
つまり、運動しているという安心感や運動直後の達成感は、痩せるために抑えていた欲求を余計に辛い状態に追い込んでしまうことになるのです。
また運動で消費するほとんどは糖質です。運動後はその糖質が欲しくなるため、ご飯やパン、麺類、お菓子などを食べ過ぎたり、糖質の多い清涼飲料水を飲む量が増えてしまったりもします。
■楽しく続けられない運動はストレスのもと
運動によって体脂肪が燃焼することは間違いありません。しかし、運動しても痩せられない、もしくは痩せられてもリバウンドしてしまうのはなぜかというと……。
森さんは、「太ってしまう原因は運動不足よりも食生活の乱れであることがほとんど。それなのに食事の問題は無視したまま、ダイエットのために普段の生活リズムを崩してまで無理やり時間を作り、イヤイヤやる運動を組み込むとどうでしょうか。
フィットネスクラブの滞在時間は約3時間程度。今ダイエット中だという意識を持っての運動は、実はストレスになりやすいのです。あらゆる運動をするために要する時間がストレスとなり、結局長く続かないことが原因でしょう」と話します。