なぜ試食をするとつい買ってしまうのか「脳がそれを買いたがる」メカニズム
無料の試食はうれしいものですが、行動経済学者のダン・アリエリー氏によると、それは私たちが考える以上に大きな心理的影響を与えているようです。
The Atlantic誌は、客の試食と購買行動における心理的要因を調査しました。たとえ商品を買わされないぞと思っていても、脳が買いたがるかもしれないのだそうです。
...試食はもっと無意識なレベルでも効いています。デューク大学の行動経済学者のダン・アリエリー氏はこう述べています。「相互利益というのはとても強い本能です。誰かがあなたに何かをしてくれたら──例えば紙皿に4分の1個分のラビオリを載せてくれるとか──何かお返しをしてあげなければいけないという、思いのほか強い感情を抱いてしまうのです」。
アリエリー氏は、無料の試食によって忘れていた欲求が顕在化されることもあると述べます。「試食は何かに対する特別の欲求を与えるのです。私があなたにチョコレートをちょっとだけあげたとすると、あなたは突然チョコレートの味を正確に思い出し、よりチョコレートを欲するようになります」。
コストコのデータでも、無料試食は売上を大幅に増やすということを裏付けられています。ですからお店に行って衝動買いをしたくないならば、試食は避けるのが賢明かもしれません。