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(20日目・5月10日) 民宿~足摺遊歩道~高知西南バスで中村~民宿
5:30起床→7:00朝食→8:10発→万次郎の足湯→足摺遊歩道→9:45バス足摺発→11:40
中村着→図書館→16:25民宿泊り
雨後曇り一時雨、寒。本日は足摺遊歩道を散策して、土佐清水まで歩きそこからバ
スで中村(現四万十市)に戻る予定だったが、雨と寒さで早く中村へ移動することと
した。
昨日宿泊の民宿さんは2日前にやっと予約ができた。『宿泊施設一覧』を順番に電
話をしたがやっとつながったのがこの民宿さん。ご夫妻で運営しておられ、女将さん
は10年前に大阪から移住してこられてお遍路さんのお接待をしているということで、
その心遣いがいろんなところに感じられる。
民宿自体は20年前のガイドブックにも紹介されていて、結構以前からあるようなの
だが、細かい話は全く聞いていない。朝食の後、お接待で頂いたおにぎりを入れるか
わいい巾着袋などさりげないサービスで提供していただき、改めてセンスの良さに感
激。女将さんの方から NO WAR のゼッケンのことを聞かれ、説明すると御自身の意
見を語られ、そのうえで、
「意思表示をすることは大事なことですね、偉いですね。」
と、励ましていただいた。
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(万次郎の足湯)
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(足摺岬灯台。補陀落渡海の地?)
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(灯台と一緒に)
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(自撮りで)
バスを待つ間、無料でオープン施設の万次郎の足湯に入って、ガラス戸越しに白水
洞窟を見る。その後足摺遊歩道を散策した。遊歩道の東の端は歩き遍路道となってい
て、自転車遍路の時にこの遊歩道を押して歩いたことを思い出した。椿のトンネル
も、天狗の鼻からの灯台も懐かしかった。
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(大浜の集落)
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(中の浜の集落。20年前は自転車を押して)
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(中の浜集落にて)
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(ここにも遍路道の案内札)
9:45の路線バスに乗り、昨日と同じ入り江の在所や土佐清水を経て中村(現四万十
市)に戻り、民宿に着いた。明日は、off日。もともと、四万十市あたりでパートナー
にお出まし願って四万十川散策でもしようかと思っていたのだが適わなかった。せっ
かくのOFF日を有意義に過ごそうと思っている。民宿さんもほかの宿泊客が3~5人でしたが、出張族の常連さんが多かったようだ。和気あいあいとした雰囲気だった。
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(四万十市(旧 中村市)の本日宿泊の民宿の夕食)
(本日 6,648歩 距離 4.8km)
(21日目・5月11日) 終日、中村市で過ごす
雨後曇り。午前中四万十川の散策と、昼前から四万十市立図書館でこの間の日記書
きやら、これからの日程計画、宿舎の予約など。
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(民宿の朝。あいにくの雨)
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(四万十川)
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(四万十川の清流のはずだけれど、雨で?)
ゴールデンウィークは、観光客ですごかったけれど、またしずかになってしまった
と、地元の方が言っておられた。その反動か観光施設も歴史博物館も飲食店も『本日
休業』が多かった。それでも中村市が幸徳秋水の出生の地で、秋水や女性社会活動家
の師岡千代子の墓があったり、彼や彼女らにちなんで市民による平和活動が続けられ
ている。なんだか四国はどちらかというと保守的な雰囲気がするし、お接待文化とい
うと村社会的に思うかもしれないが、土佐藩・高知県は明治維新や自由民権運動や戦
後の山原健次郎さんらをはじめとした平和教育活動等々、知性的で凛とした県民性を
お持ちなんだなあ、と改めて実感した。
明日は“修行の道場 高知県”最後の39番札所 延命寺に詣り“菩提の道場 愛媛県”の
入り口に泊まり、観自在寺を目指す予定。
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(中村市は、幸徳秋水の出生の地)
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(幸徳秋水の墓。卒塔婆)
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(師岡千代子の墓も隣に)
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(観光施設はほとんどが『本日休館』)
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(図書館からの四万十市街)
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(民宿の本日の夕食)
(安息日閑話‐その3)
1番札所 霊山寺の対角線、足摺まできての自分の気持ちの移り変わりを少し整理し
ました。
(出発前)四国歩き遍路通し打ちは自分が彼岸に旅立つまでの目標の一つでした。
コロナで動けない状態が続いているときに、プーチン(あるいは彼を支配する好戦者
も含め)らがウクライナ侵略戦争という絶対悪の蛮行を行い、これに対する意思表示
として#NO WAR #Respect HUMANRIGHTS のキャンペーンを四国遍路とジョイン
トしようと思いました。プレスリリースや高知県で断酒会への参加、ウクライナ支援
のクラウドファンディングなどのアイデアも合わせ、最初はかなり入れ込んで、『受
け狙い』を考えました。ただ、パートナーからの指摘もあり、『受け狙い』はかなり
トーンダウンはしましたが。
(徳島県を過ぎて)発心の道場と言われる徳島県は、JRを12駅間分利用しただけで
全部歩き通し。室戸半島東側は最初から路線バスと決めていました。路線バスに乗り
ながら雨に祟られ厳しかった徳島で出会った人たちに思いを馳せ、室戸岬の西側を歩
いているうちに、『受け狙い』は止め、真摯に遍路をしよう、と決めました。『究極
のマイウェイ』どころか『究極の自己満足だった』と恥ずかしながら気付きました。
めげそうになるメンタルを自分で叱咤したのは、修行の道場といわれる高知県に入っ
てからだったと思います。
(高知県を歩いて)修行の道場と言われる土佐、高知県は距離は4県のうちで一番
長いのに寺の数は一番少ない。室戸岬の先端の最御崎寺はその前の薬王寺(徳島県日
和佐町)から70km以上、足摺岬の先端の補陀落の寺金剛福寺は前の岩本寺から
80km、その前の青龍寺からだと150km近くあり、さらに次の延光寺までだと約
200km以上。高知に入ると、歩きの通し打ち遍路さんを見かけることが極端に減って
しまう。厳しい修行が遍路に課せられるのだろう。 また、遍路宿の皆さんや、地域
の皆さんのお接待の心遣いが少し違って感じられます。厳しい地での厳しい修行の道
場で出会った人達とのふれあいに励まされて、ここまで来たら必ず結願すると心に決
めました。
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