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評価:★★★☆【3.5点】
ホロコースト関連で最もシンプルで衝撃的作品…らしい。
◇
1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。
ここに収容されているハンガリー系ユダヤ人のサウルは、
同胞をガス室へと送り込み、その死体処理も行う
“ゾンダーコマンド”として働いていた。
ある日、ガス室でまだ息のある少年を発見する。
結局亡くなってしまったその少年を、サウルは自分の息子と思い込む。
そしてナチスの監視の目を盗み、ユダヤ教の教義にのっとった
正しい埋葬で弔ってあげようと決意するのだったが…。
<allcinema>
◇
【ネタバレしてます。要注意】
ひとりのユダヤ人目線を通じ、狂気と化した日常に生きるうち
人として正しくありたいと思い懸命に疾走する男の物語である。
今回、“ゾンダー・コマンド”として同じユダヤの人々を
ガス室に送る死体処理係の強制労働を強いられていたサウル。
そういった任務を与えられてはいたものの
自分らも、数か月後には殺される使い捨て要員であった。
その頃、ゾンダー・コマンドの中で脱走計画が密かに練られていく。
ある日、ガス室に微かに息のある少年を偶然見つけたサウルは
脱走よりもその少年をユダヤ教に準拠した方法で
祀ろうと必死で準備するが、そこにはナチスの監視の目が。
混乱している収容所内でラビ(聖職者)を探すのも大変だが
死体となった少年を隠す行為もこれまた大変^^;
最終的にもう少しで埋葬という段階で
無情にもナチスの追っ手に見つかってしまう。
そして、直後に数発の乾いた銃声音が森の中に響き渡るのだった。
ラストは見せません。
見せないから、彼らの状況が手に取るようにイメージできる。
見せない演出法の成功例としてまたひとつ作品が加わりました。
こういう映画を観るとナチス・ドイツ一連の残虐行為に対し
ホントに胸糞が悪くなるし絶対に許されることではない。ということで^^
【今週のツッコミ】
・先日『帰って来たヒトラー』見たばかりなのに
これがヒトラーの行ってきた現実であり、先の映画で笑ってはいられない。
・舞台となったアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の
ガス虐殺に用いたガスは害虫駆除用のモノだったらしい。
・捕虜収容所に入ってくる捕虜に対し「シャワーのあとに食事だ」と騙し
密閉された部屋で全裸で殺虫剤を浴びせていた。
そのため、死体の周りに嘔吐物だらけだったわけだ。
・少年の死後硬直がないことは突っ込まないで(笑)
・劇中、一切の効果音楽を排し、また手前の被写体以外
すべてにボカシを入れたことで中心が一層強調される効果がある。
ワタシ的にはこの演出法のどこが凄いのかよく分からなかった。
---------------------------------------------------------
監督:ネメシュ・ラースロー
脚本:ネメシュ・ラースロー/クララ・ロワイエ/
音楽:メリシュ・ラースロー
出演:ルーリグ・ゲーザ/モルナール・レヴェンテ/ユルス・レチン/トッド・シャルモン/
『サウルの息子』
ホロコースト関連で最もシンプルで衝撃的作品…らしい。
◇
1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。
ここに収容されているハンガリー系ユダヤ人のサウルは、
同胞をガス室へと送り込み、その死体処理も行う
“ゾンダーコマンド”として働いていた。
ある日、ガス室でまだ息のある少年を発見する。
結局亡くなってしまったその少年を、サウルは自分の息子と思い込む。
そしてナチスの監視の目を盗み、ユダヤ教の教義にのっとった
正しい埋葬で弔ってあげようと決意するのだったが…。
<allcinema>
◇
【ネタバレしてます。要注意】
ひとりのユダヤ人目線を通じ、狂気と化した日常に生きるうち
人として正しくありたいと思い懸命に疾走する男の物語である。
今回、“ゾンダー・コマンド”として同じユダヤの人々を
ガス室に送る死体処理係の強制労働を強いられていたサウル。
そういった任務を与えられてはいたものの
自分らも、数か月後には殺される使い捨て要員であった。
その頃、ゾンダー・コマンドの中で脱走計画が密かに練られていく。
ある日、ガス室に微かに息のある少年を偶然見つけたサウルは
脱走よりもその少年をユダヤ教に準拠した方法で
祀ろうと必死で準備するが、そこにはナチスの監視の目が。
混乱している収容所内でラビ(聖職者)を探すのも大変だが
死体となった少年を隠す行為もこれまた大変^^;
最終的にもう少しで埋葬という段階で
無情にもナチスの追っ手に見つかってしまう。
そして、直後に数発の乾いた銃声音が森の中に響き渡るのだった。
ラストは見せません。
見せないから、彼らの状況が手に取るようにイメージできる。
見せない演出法の成功例としてまたひとつ作品が加わりました。
こういう映画を観るとナチス・ドイツ一連の残虐行為に対し
ホントに胸糞が悪くなるし絶対に許されることではない。ということで^^
【今週のツッコミ】
・先日『帰って来たヒトラー』見たばかりなのに
これがヒトラーの行ってきた現実であり、先の映画で笑ってはいられない。
・舞台となったアウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所の
ガス虐殺に用いたガスは害虫駆除用のモノだったらしい。
・捕虜収容所に入ってくる捕虜に対し「シャワーのあとに食事だ」と騙し
密閉された部屋で全裸で殺虫剤を浴びせていた。
そのため、死体の周りに嘔吐物だらけだったわけだ。
・少年の死後硬直がないことは突っ込まないで(笑)
・劇中、一切の効果音楽を排し、また手前の被写体以外
すべてにボカシを入れたことで中心が一層強調される効果がある。
ワタシ的にはこの演出法のどこが凄いのかよく分からなかった。
---------------------------------------------------------
監督:ネメシュ・ラースロー
脚本:ネメシュ・ラースロー/クララ・ロワイエ/
音楽:メリシュ・ラースロー
出演:ルーリグ・ゲーザ/モルナール・レヴェンテ/ユルス・レチン/トッド・シャルモン/
『サウルの息子』
まぁ、舞台を地獄に設定したおふざけロック映画というところか。
それにしては出演俳優陣がすごい。ちょっとしか出てないけれど。
Char、ローリー、マーティー・フリードマン、宮沢りえ・・・。
ワタシは、端からスルー決定映画でしたよ^^;
なるほど!出演俳優が豪華なんですね。
>Char、ローリー、マーティー・フリードマン、宮沢りえ・・・。
なかなかバラエティに富んだというか、懐かしい面々も出てたんですね。
という映画もあれば、地獄へようこそという映画もあるから映画は奥深い。地獄へようこそはちょっとダレる所もあるけど、それなりに魅力的。魅力的だけどユダヤ人には行ってほしくない。仏教徒じゃないから行かないと思うけど。
毎日行われているうち感覚がマヒしていくのかも(笑)
でも、主人公自身ユダヤだし任務を与えられた時点で「これで薪にならないぜ」と安心してたかもしれませんね^^;
地獄へようこそ中だるみあるけど楽しそうですね(笑)
たぶん観に行かないけど。。。
とことん"主観"にこだわりつつも一切の感情を排し、
見せないこと、語らないことにより、
一層本質を際立たせていることが
"ホロコースト関連で最もシンプルで衝撃的作品"
と言われる所以なのではないでしょうか。
予算が少なくて知恵と工夫で勝負してくる作品こそ
本当に面白いものが多い気がします。
今回の主観撮影もまったく新しい方法でしたし
どこぞの(←どこだよ)映画祭でグランプリ受賞したんですね。
>見せないこと、語らないこと
これをしっかり最後まで貫き通した監督さんの勇気が凄い!
まるで見てる自分らが現場にいるようで緊張感がヤバすぎでした。