評価★★★☆【3.5点】(11)
『グロリア』にカーチェイスをプラスしても…
◆
脱北の過去を持つ孤独な女性ウナは、どんな荷物も請け負う
特殊配送会社“特送”のエース・ドライバー。
その天才的ドライビング・テクニックで、引き受けた仕事は
確実に成功させるてきた彼女が新たに請け負った依頼は、
海外へ逃亡を図る賭博ブローカーと
その息子ソウォンを港まで運ぶというもの。
ところが待ち合わせ場所に現れたのは、
父親から300億ウォンが入った貸金庫の鍵を託されたソウォンだけ。
泣きすがる子どもを見捨てることもできず、
渋々ながらも車に乗せるウナ。
しかし、そんな彼らを、鍵を狙う悪徳警官や冷酷な殺し屋、
さらにはウナの過去を調査していた国家情報院までもが
執拗に追い詰めていくのだったが…。
<allcinema>
◆
「私、失敗しないので」絶対に失敗しない女、大門道子かよ!
仕事上の成り行きから悪徳警官に追われる少年を守るべく
凄腕女性ドライバーが決死の覚悟で戦うド派手なアクション映画。
ワタシはジーナ・ローランズ版『グロリア』(1980)の
銃撃シーンをカーチェイスに差し替えたようなリメイク???
さらに、韓国で空前の大ヒットという宣伝文句に釣られて
少々期待値を上げすぎていたのかもしれない。
あの名作のクライム・サスペンスはこちらの作品にはない。
カーチェイスや肉弾戦に時間を費やしたツケが回ってしまい
登場人物の背景が描き切れず誰にも感情移入ができないパターン。
そうなると後は凄腕ドライバーのドラテクしか見どころがなく
そのドラテクも斬新なシーンがなかったからやや物足らない。
まあ、それでも自分の子を持ったことのないヒロインが
少しずつ少年との絆を深めていく過程は『グロリア』と似ているし
ギャングと悪徳警官という違いはあるけど命を懸け守り抜く、
そういった女性特有の母性本能を窺わせる面では同じである。
(ちなみにフェミニズムの観点からこういう表現は近年ではNG)
ワタシの生涯ベスト10に入る『グロリア』を引き合いに出したが
今の韓国映画なら傑作『チェイサー』(2008)のこともあるから
もうちょっとアクションを減らす、あるいは時間を20分ほど追加し
人物像をもっと掘り下げれば良質な作品になったのかも…。
◆
【今週のツッコミ】
・ヒロインは『パラサイト~』のお姉さんだったのね。
鑑賞前は「梨泰院クラス」のマネージャーだと勘違い。
・使用する車は目立たない!をモットーにするなら
そこは自国のヒュンダイ自動車でよかった気が(いい意味で)
・立体駐車場から転落するクライスラー300Cをワタシにください。
・悪徳警官も含め国家情報院のチームがかなりチープ。
・そりゃあジャンプしたらキャンバーも変形するでしょうね。
・そもそもですが、キーを持つお得感がどこにあったのか謎。
・金属バットで殴られ頭部陥没しても反撃する父はもはや無双!
・野球賭博で、ワンプレー10万円から20万円とは良い副業だ。
これってピッチャーの特権ですね。野手では無理。
・運び屋専門映画とくれば『トランスポーター』が浮かぶが
イーストウッドの『運び屋』も負けてはいない。
自己チュー老人に振り回される麻薬カルテルがまるでコント。
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監督:パク・デミン
脚本:パク・デミン
音楽:ファン・サンジュン
出演:パク・ソダム、ソン・セビョク、キム・ウィソン
『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』
『グロリア』にカーチェイスをプラスしても…
◆
脱北の過去を持つ孤独な女性ウナは、どんな荷物も請け負う
特殊配送会社“特送”のエース・ドライバー。
その天才的ドライビング・テクニックで、引き受けた仕事は
確実に成功させるてきた彼女が新たに請け負った依頼は、
海外へ逃亡を図る賭博ブローカーと
その息子ソウォンを港まで運ぶというもの。
ところが待ち合わせ場所に現れたのは、
父親から300億ウォンが入った貸金庫の鍵を託されたソウォンだけ。
泣きすがる子どもを見捨てることもできず、
渋々ながらも車に乗せるウナ。
しかし、そんな彼らを、鍵を狙う悪徳警官や冷酷な殺し屋、
さらにはウナの過去を調査していた国家情報院までもが
執拗に追い詰めていくのだったが…。
<allcinema>
◆
「私、失敗しないので」絶対に失敗しない女、大門道子かよ!
仕事上の成り行きから悪徳警官に追われる少年を守るべく
凄腕女性ドライバーが決死の覚悟で戦うド派手なアクション映画。
ワタシはジーナ・ローランズ版『グロリア』(1980)の
銃撃シーンをカーチェイスに差し替えたようなリメイク???
さらに、韓国で空前の大ヒットという宣伝文句に釣られて
少々期待値を上げすぎていたのかもしれない。
あの名作のクライム・サスペンスはこちらの作品にはない。
カーチェイスや肉弾戦に時間を費やしたツケが回ってしまい
登場人物の背景が描き切れず誰にも感情移入ができないパターン。
そうなると後は凄腕ドライバーのドラテクしか見どころがなく
そのドラテクも斬新なシーンがなかったからやや物足らない。
まあ、それでも自分の子を持ったことのないヒロインが
少しずつ少年との絆を深めていく過程は『グロリア』と似ているし
ギャングと悪徳警官という違いはあるけど命を懸け守り抜く、
そういった女性特有の母性本能を窺わせる面では同じである。
(ちなみにフェミニズムの観点からこういう表現は近年ではNG)
ワタシの生涯ベスト10に入る『グロリア』を引き合いに出したが
今の韓国映画なら傑作『チェイサー』(2008)のこともあるから
もうちょっとアクションを減らす、あるいは時間を20分ほど追加し
人物像をもっと掘り下げれば良質な作品になったのかも…。
◆
【今週のツッコミ】
・ヒロインは『パラサイト~』のお姉さんだったのね。
鑑賞前は「梨泰院クラス」のマネージャーだと勘違い。
・使用する車は目立たない!をモットーにするなら
そこは自国のヒュンダイ自動車でよかった気が(いい意味で)
・立体駐車場から転落するクライスラー300Cをワタシにください。
・悪徳警官も含め国家情報院のチームがかなりチープ。
・そりゃあジャンプしたらキャンバーも変形するでしょうね。
・そもそもですが、キーを持つお得感がどこにあったのか謎。
・金属バットで殴られ頭部陥没しても反撃する父はもはや無双!
・野球賭博で、ワンプレー10万円から20万円とは良い副業だ。
これってピッチャーの特権ですね。野手では無理。
・運び屋専門映画とくれば『トランスポーター』が浮かぶが
イーストウッドの『運び屋』も負けてはいない。
自己チュー老人に振り回される麻薬カルテルがまるでコント。
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監督:パク・デミン
脚本:パク・デミン
音楽:ファン・サンジュン
出演:パク・ソダム、ソン・セビョク、キム・ウィソン
『パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女』
何よりハリウッド映画あるあるの『女性はセクシーで美人』を無視したヒロインの素の感じが気に入りました。
「グロリア」見たことなかったです。生涯ベスト10なら是非見てみなくては!
ハリウッド映画のエモいおねーさんも嬉しいですが、アジア系の親密感あるルックスも悪くないですね。
むしろこっちの方がリアルに感じるかも。
>「グロリア」見たことなかったです。
いや~、これは絶対観てほしいです。感涙必至。
但し、あくまでもジョン・カサヴェテス監督、ジーナ・ローランズ主演の方です。
リメイクされたシャロン・ストーン版はいまいちダメでした。
ドアを開けたままにして人にぶつけると言うのは他の映画で見た事がありますが、ドアをもぎ取って、後続車に障害物としてぶつけるというのは初めて見ましたね。
確かにこれは本作最大のイベントだったかもしれないですね。
ワイスピじゃないけど、今や車で宇宙に行く時代ですしなにやっても受け入れられそうなので後部シートから後ろを丸ごと切り離して目くらましするってのもアリかなですね。