映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~

映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

ランボー 最後の戦場

2008年05月25日 06時31分35秒 | 映画 ら行
評価★★★★



冒頭、ミャンマーの一般市民への本物の迫害映像に驚きました。


まさかスタローンがこんな資料映像を使用すること自体
夢にも思っていなかったので、少なからずショックを受けた次第です。
そして、その中に最近のニュースとして私たちの記憶にも新しい
日本人ジャーナリスト(故・長井健司さん)の銃撃の瞬間の映像が出てきたので
この映画は、最近まで編集作業に時間を費やしていたことが推測できるし
『ランボー』シリーズの完結編として
監督スタローンの意気込みも相当なものであると想像できます。

今回の舞台がミャンマーということで
ランボーも隣国のタイ北部が生活の場となっています。
生活の糧として見世物小屋への卸売り業と
目の前に流れるサルウィン川での漁業と運送業を営んでいます。

そんなある日
アメリカのコロラド州からNGOグループのメンバーがやって来て
自分たちをミャンマーまで運んで欲しいという。
彼らは、ミャンマーで唯一のキリスト教徒であるカレン族に
医療品や本を届けたいらしい。
いや、キリスト教徒だから援助するのではなく
ミャンマー国内に於いて異教徒が多いカレン族は
ミャンマー軍事弾圧をもっとも受けていた民族だからです。

だが、ランボーは聞く耳をもたない。
あっさりと「帰れ」である。

無理もない。
ランボーは知っていたのだ。今のミャンマーがどんな状況かを。
「今、彼らに必要なものは医療品や本ではなく武器だ」と。

そんな言葉に対して
NGOメンバーのひとりの女性が反発する。
この女性の言葉こそ、ランボーが忘れかけていた重要なキーワードであった。


雰囲気としてはNGOメンバーのミャンマー入りは
ほとんど諦めムードプンプンであったのだが
シーンが代わった瞬間、しっかり全員ボートに乗っていたのが可笑しかった。
もしかしたら、編集カットされたのかもしれませんね。


長時間の渡航で日が暮れ夜になる。
途中で川向こうに海賊たちがたむろっているのが見えた。
奴らの残忍さを熟知しているランボーは
すかさずボートのエンジンと照明を切り惰性でその場を通り過ぎようとする。
聞えるのは水しぶきの音のみ。
この辺りの緊張感はなかなかのものでしたよ。

NGOの男「なんだ彼らは?」
ランボー「黙れ!声をだすな!」
NGOの男「なんでだよ」
ランボー「やつらに殺されたいのか?」

この微妙に長く感じてしまった通り抜けシーンは、
ある意味、
自分もこの緊張感に対して相当な息苦しさを感じていたからかもしれない。

が、次の瞬間!
後方から、けたたましいエンジンの音が!
もう少しであったのに、ついに見つかってしまったのだ。

相手は海賊、一体どうなってしまうのか可也の緊張感だ。
ランボーは両手を上げ無抵抗を示す。
やつらは銃を付きつけ、タイ語かミャンマー語か知らないが
何やら一方的にランボーに捲し立てている。

海賊たち「ここは俺たちの領域だ!」
海賊たち「黙って通り抜けようとしたな」
海賊たち「荷物をすべて置いていけ!」
海賊たち「あ!そいつは女か!」
海賊たち「女を渡せ!荷物も置いていけ!」

ランボー「女はだめだ!荷物は置いていく」

海賊たち「女はもらう!」

ランボー「・・・」
ここでランボーの視線が海賊たちの銃の位置に注がれる。
来るぞ、来るぞ!(p_・q) (・ω・*)ィィネ!!(*・ω・)ィィネ!!ヾ(*・ω・*)ノィィ――ネ!!!! 
目にも止まらない早撃ちで5~6人の海賊を全員射殺だ!

これにはマカロニ御三家もびっくり仰天だったと思います。


なんとかミャンマーに送り届ける。


それから半月ほど経ってから
そのNGOが所属するキリスト教系団体の関係者から
NGOメンバーが行方不明になったことを聞かされるのだ。

ランボーにとって、ひとりの女性が自分に生きがいを与えてくれた存在だ。
これは助けないわけにはいかない。
この時のランボーのお尻の軽さには正直笑えます。

NGO関係者が雇った5人の傭兵とともに彼女等の救出作戦を実行をする。
この5人の傭兵のキャラクターを割りと親切に説明してくれているので
単なるB級映画のように簡単に死んで行ってしまうことはないだろうと思わせます。

予告トレイラーでも分かるように、結構、活躍してくれます。
さすが戦争のプロ。
報酬に合わせた仕事はキッチリこなしてくれます。


この映画、
徹底したリアル感を演出したかったのか、もの凄くグロいです。
個人的には『プライベート・ライアン』の10倍は手足が吹っ飛んだと思いましたね。
これが本当のスプラッター戦争映画というものかな。

3Dアニメーターでの映像処理なんでしょうけど
この超リアルな表現にすることで賛否はありますが
個人的には現段階の映画の視覚効果のレベルを見ることができるので
グロ過ぎと言われても決して目をそらすことはしないでしょう。



おまけ)
※ミャンマー軍事政権に大量虐殺されているカレン族にこそ
武器の密輸が必要ではなかろうか?ガストとチャーリー。


※心ある傭兵(スクール・ボーイ)とサラとランボーの3人で逃走中
途中で囮作戦を仕掛けたランボーは傭兵から手榴弾1個だけ受け取ったはずだ。
なのに、あのニトロ爆弾にも匹敵する大爆発は一体なんでしょう?


※NGOとは非政府組織。
平和・人権問題などで国際的な活動を行っている非営利の民間協力組織。


※ミャンマーは1990年まではビルマの名称でした。
映画『ビルマの竪琴』などがありましたね。

-------------------------------------------------

監督:シルベスター・スタローン
脚本:シルベスター・スタローン/アート・モンテラステリ
撮影:グレン・マクファーソン
音楽:ブライアン・タイラー


出演:シルベスター・スタローン/ジュリー・ベンツ/ポール・シュルツ/マシュー・マースデン/グレアム・マクタヴィッシュ



『ランボー 最後の戦場』

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« チャーリー・ウィルソンズ・... | トップ | 僕の彼女はサイボーグ »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ついに!^^ (ituka)
2008-06-04 23:08:38
絶対に第二陣が来ると思ったのに(。_゜)〃ドテッ!
捕虜として見れば、あの女性は強運の持ち主ということになりますね。

あのボスの趣味が少年でホッとしました(笑)

>終盤、あの(ひたすら近付いて来る)ボートの敵兵らは一体ナニがしたかったんでしょ?

これ、何がしたかったのか全く不明でしたね。

ではお邪魔しに行きます。
返信する
☆観て来ました~☆ (TiM3)
2008-06-04 00:02:22
ただただ、海賊の報復がこわいです・・(⌒~⌒ι)

比べて、ミャンマー軍の捕虜の扱いは、意外にジェントルだったと思います。

終盤、あの(ひたすら近付いて来る)ボートの敵兵らは一体ナニがしたかったんでしょ?
(撤退なり脱出なりしたらエエのに・・)
返信する
シンプルストーリー (ituka)
2008-05-25 19:13:10
確かに憎まれデネヒーが出てくれていたら
もっと盛り上がっていた予感はしましたね^^

個人的には、傭兵たちからランボーが
もっと小バカにされているような演出があったほうが
弓矢のシーンが生きてくるように思った次第です。

本作は『アポカリプト』以上のグロさで
ミャンマー軍数人がランボーの矢の餌食になるところは
映像のテンポが速くて良く出来てるなと感心しました。

それにしても、
この映画は異臭が常に漂っているようなエグい感は凄かった~!^^
返信する
☆おおっ!☆ (TiM3)
2008-05-25 12:12:18
早速に鑑賞されたんですね。

いいなぁ・・

ブライアン・デネヒーが出演してくれると面白かったですが、さすがにむづかしいでしょうね(⌒~⌒ι)

ワタシも行くぞー!

何も終わっちゃいね~!(ああ、分かった分かった、よ~しよしよし(=^_^=))
返信する
謎が解けました (ituka)
2008-05-25 10:25:40
確かに弁当箱のような形をした爆弾をもらってましたね。
クレイモアなんですね。
しかも、不発弾に誘爆していたなんて
しっかり見逃していましたよ。

これはありがたい情報です。
これで疑問が解けてスッキリしました~
返信する
クレイモアの大爆発 (menfith)
2008-05-25 09:08:34
初めまして。
ブログのカテゴリーから飛んできました。
僕も昨日「ランボー」を見てきました。
面白かったですね。

最後にあった疑問について、書いておきます。

>※心ある傭兵(スクール・ボーイ)とサラとランボーの3人で逃走中
>途中で囮作戦を仕掛けたランボーは傭兵から手榴弾1個だけ受け取ったはずだ。
>なのに、あのニトロ爆弾にも匹敵する大爆発は一体なんでしょう?

受け取ったのは対人地雷のクレイモアという武器です。
なぜあんなに大爆発になったのかということですが、クレイモアを仕掛けたのは、アメリカ軍が昔落とした不発弾(名前は忘れましたが伏線としてその前に傭兵達が話していたはず)です。
その不発弾に誘爆して大爆発を起こしたのです。

映像的に速い展開だったので、見逃したのではないでしょうか。
返信する

コメントを投稿

映画 ら行」カテゴリの最新記事