評価★★★★【4点】
お母さん、僕はハズレですか。。。
◆
10歳の少女・更紗は、引き取られた伯母の家に帰ることを躊躇い、
雨の公園で孤独に時間を持て余していた。
そこに現れた大学生の文は、少女の事情を察し彼女を自宅に招き入れる。
更紗は文の家でようやく心安らかな時を過ごし、
初めて自分の居場所を手にした喜びを実感する。しかし2ヵ月後、
文は誘拐犯として逮捕され、2人の束の間の幸せは終わりをつげる。
15年後、恋人の亮と同棲生活を送っていた更紗は、
カフェを営む文を偶然見かける。
事件のせいで辛い日々を送ってきたであろう文のことが、
どうしても気になってしまう更紗だったが…。
<allcinema>
◆
結局、世間はメディアに映し出されるニュースが引き金となり
事件内容から一般的な思い込みや先入観だけで善悪を判断する。
少女誘拐事件の男を誹謗中傷することで悪人を成敗した気になる。
それが徐々にエスカレートし渦中の人間に致命傷を与えてしまう。
実は、少女の真実、男に係わる事情それぞれが相まって
この二人は互いに一緒にいることへの安心感や
初めて自分の居場所をみつけ心の安らぎを感じ始める。
しかし、未成年で社会的ルールに反することで世間は許さないのだ。
二人がいる公園に複数の警察車両が慌ただしく到着してくる。
少女はとっさに男に向かって「逃げて!」と言い腕を押そうとする。
男は現実を知り呆然とするも逆に少女の手を握り微動だにしない。
これは、一瞬の葛藤の中、社会への反抗を試みたのだろうか。
ココ、涙腺が決壊したシーンです。
観客は少女の切実な想いが分かっているだけに
無理やり引き離されることへの無念が痛いくらい伝わってくる。
が、男は何も語らないし主張もしない。これが辛いし切ない。
事件から15年後、
偶然の再会からヒロインは男の“現在”を知りたく密かに近づく。
10歳当時は分からなかったが、世間が特殊な性癖を報道するから
彼女自身もそう思い込んでいたのが会話から分かる。
同棲中の彼氏、バイト先の同僚女性の娘など
次々とトラップが仕掛けられており、
緊張感は途切れることなく最後までしっかり持続させてくれる。
ラストで、本作品で最大の衝撃波に息を呑む。
ヒロインを前に男は着衣を脱ぎ自身の病気を晒し始める。
◆
【今週のツッコミ】
・これってCGなら見せてもいいってやつなの。
・雨に打たれベンチに座る少女に「…うちに、来る?」と言った男。
ワタシもそうしたいが、状況を判断したら交番に行っちゃうだろう。
夜の歌舞伎町にいる家出少女とは明らかに違うんだけどね。
・そもそも公園にランドセル置きっぱなしはダメでしょ。
・登場するすべての母親に問題アリ!の案件でしょうね。
・10歳の少女の訴えは誰も耳を貸さないんですね。
・DVはほんとダメ!これですべてが台無しになる。
・そもそも、冤罪に限りなくちかい訳で、
互いが成人を過ぎていたなら端からこうはならなかった。
未成年女子の取り扱いには注意が必要でした。
・コーヒーを出すたびにカタカタと震える音が気になって
もうちょっと安定感ある容器にした方がワタシは好きだが。
・雑貨屋の店主はどうなったんだ。あんな落書きされてるのに。
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監督:李相日
脚本:李相日
音楽:原摩利彦
出演:広瀬すず、松坂桃李、横浜流星
『流浪の月』
お母さん、僕はハズレですか。。。
◆
10歳の少女・更紗は、引き取られた伯母の家に帰ることを躊躇い、
雨の公園で孤独に時間を持て余していた。
そこに現れた大学生の文は、少女の事情を察し彼女を自宅に招き入れる。
更紗は文の家でようやく心安らかな時を過ごし、
初めて自分の居場所を手にした喜びを実感する。しかし2ヵ月後、
文は誘拐犯として逮捕され、2人の束の間の幸せは終わりをつげる。
15年後、恋人の亮と同棲生活を送っていた更紗は、
カフェを営む文を偶然見かける。
事件のせいで辛い日々を送ってきたであろう文のことが、
どうしても気になってしまう更紗だったが…。
<allcinema>
◆
結局、世間はメディアに映し出されるニュースが引き金となり
事件内容から一般的な思い込みや先入観だけで善悪を判断する。
少女誘拐事件の男を誹謗中傷することで悪人を成敗した気になる。
それが徐々にエスカレートし渦中の人間に致命傷を与えてしまう。
実は、少女の真実、男に係わる事情それぞれが相まって
この二人は互いに一緒にいることへの安心感や
初めて自分の居場所をみつけ心の安らぎを感じ始める。
しかし、未成年で社会的ルールに反することで世間は許さないのだ。
二人がいる公園に複数の警察車両が慌ただしく到着してくる。
少女はとっさに男に向かって「逃げて!」と言い腕を押そうとする。
男は現実を知り呆然とするも逆に少女の手を握り微動だにしない。
これは、一瞬の葛藤の中、社会への反抗を試みたのだろうか。
ココ、涙腺が決壊したシーンです。
観客は少女の切実な想いが分かっているだけに
無理やり引き離されることへの無念が痛いくらい伝わってくる。
が、男は何も語らないし主張もしない。これが辛いし切ない。
事件から15年後、
偶然の再会からヒロインは男の“現在”を知りたく密かに近づく。
10歳当時は分からなかったが、世間が特殊な性癖を報道するから
彼女自身もそう思い込んでいたのが会話から分かる。
同棲中の彼氏、バイト先の同僚女性の娘など
次々とトラップが仕掛けられており、
緊張感は途切れることなく最後までしっかり持続させてくれる。
ラストで、本作品で最大の衝撃波に息を呑む。
ヒロインを前に男は着衣を脱ぎ自身の病気を晒し始める。
◆
【今週のツッコミ】
・これってCGなら見せてもいいってやつなの。
・雨に打たれベンチに座る少女に「…うちに、来る?」と言った男。
ワタシもそうしたいが、状況を判断したら交番に行っちゃうだろう。
夜の歌舞伎町にいる家出少女とは明らかに違うんだけどね。
・そもそも公園にランドセル置きっぱなしはダメでしょ。
・登場するすべての母親に問題アリ!の案件でしょうね。
・10歳の少女の訴えは誰も耳を貸さないんですね。
・DVはほんとダメ!これですべてが台無しになる。
・そもそも、冤罪に限りなくちかい訳で、
互いが成人を過ぎていたなら端からこうはならなかった。
未成年女子の取り扱いには注意が必要でした。
・コーヒーを出すたびにカタカタと震える音が気になって
もうちょっと安定感ある容器にした方がワタシは好きだが。
・雑貨屋の店主はどうなったんだ。あんな落書きされてるのに。
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監督:李相日
脚本:李相日
音楽:原摩利彦
出演:広瀬すず、松坂桃李、横浜流星
『流浪の月』
>・登場するすべての母親に問題アリ!の案件でしょうね。
もちろんそうなんですが、そう思ってしまうと「母原病」みたいでちよっと嫌だな…
ていうか、樹木希林にそっくりじゃん!とか伊藤蘭にそっくりじゃん!とか思ってしまい、その二人の女優さんが実の母にそっくりなところがまあもう…色々と「連鎖」を感じてしまうのでした。
>母原病
これって何かにつけて子の病根は母親の育児からってヤツですよね。
会社人間の男からすると、これほど都合のいい病名は他にありませんでした。
確かに本作品の母親をすべて“悪”と決め打ちするのは、もはや時代錯誤なのかもしれないな~。
>樹木希林、伊藤蘭って実母にそっくりなんですね、知らなかったです。
ではなくって、本作に登場していた内田也哉子としゅりがそれぞれ実母の樹木希林と伊藤蘭にそっくりだったと言いたかっただけ…
くだらない剣で再訪コメントしてすみません。
あ~!そっちの連鎖ってことでしたか。勝手に勘違いしてましたよ。
機会があったら画像検索してみよう!と思ってましたからご報告してくださってよかったです。
いえいえ、ご丁寧にありがとうございました。