評価:★★★☆【3.5点】
名作映画の陰には、彼ら夫婦の多大なる功績が隠されていた。
◇
セシル・B・デミル監督の「十戒」や
アルフレッド・ヒッチコック監督の「鳥」、
あるいはマイク・ニコルズ監督の「卒業」をはじめ、
ハリウッドの名作映画の数々に携わった絵コンテ作家の
ハロルド・マイケルソンと、その妻で映画リサーチャーのリリアン。
2人とも一般には知られた存在ではないが、
ハリウッドの名だたる大物監督たちが頼りにする業界最強の秘密兵器だった。
本作はそんなハロルドとリリアンが、
いくつもの歴史的名画にいかに貢献してきたか、
その知られざる偉大な功績を明らかにしていくとともに、
2人の波瀾万丈の愛の軌跡を辿る感動の人物ドキュメンタリー。
<allcinema>
◇
この夫婦、映画のクレジットに名を連ねることは決してなかったが
本作の中で彼らと関わった映画関係者のインタビューで
その功績たるものの偉大さには、ただただ驚くばかりである。
夫ハロルドはハリウッド映画界の巨匠たちの作品の絵コンテを描きつづけ
妻リリアンは映画作品の時代考証など徹底したリアリズムを追及するための
リサーチャーである。
映画には脚本があり、それを映像としてどのように表現するのか
巨匠ヒッチコックの名作『鳥』など殆どのシーンはハロルドがイメージした
絵コンテのまま各シーンの構図が形成されている。
翌年の『マーニー』という傑作映画もハロルド印である。
このころの彼は美術監督でなくただの絵コンテ専門屋という位置づけだった。
本作はそういった彼ら夫婦の功績を追いながら
2人の出会いから晩年に至るまでプライベートビデオとナレーションで
丁寧に追っている。
これ本当に凄いことだよ!
ワタシもどちらかというと映画のシーンを眺めながら
ときどき、個々の構図をちがったアングルで撮ったらどう見えるのか!とか
そんなことを妄想しながら観ることがあるので
ハロルドの泉のように湧き出るアイデアは本当に羨ましくて仕方ない。
(ってそんな仕事してないだろ)^^;
【今週のツッコミ】
・ちなみに彼らの功績を称える意味で『シュレック2』では
実際にハロルド王とリリアン王妃という名のキャラが登場している。
・ハロルド自身がその気になれば、すぐにでも監督になれたと思う。
『卒業』で主人公を誘惑する人妻がストッキングを脱ぐ足のアングルなど
監督も思いつかないアイデアが彼の才能だった。
・妻のリリアンは幼少期児童施設で育ち、現実回避のため
ファンタジー本をこよなく愛していたらしい。
そのころの影響で本を読むことが唯一自分を別世界に誘う魔法の術とか。
・リリアンの徹底したリサーチは現地に出向き当事者と会い
その人脈の幅は裏社会の大物とほとんど変わらないというから驚く。
--------------------------------------------------------------------------
監督:ダニエル・レイム
脚本:
音楽:デヴィッド・レヴォルト
出演:ハロルド・マイケルソン/リリアン・マイケルソン/メル・ブルックス
『ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー』
名作映画の陰には、彼ら夫婦の多大なる功績が隠されていた。
◇
セシル・B・デミル監督の「十戒」や
アルフレッド・ヒッチコック監督の「鳥」、
あるいはマイク・ニコルズ監督の「卒業」をはじめ、
ハリウッドの名作映画の数々に携わった絵コンテ作家の
ハロルド・マイケルソンと、その妻で映画リサーチャーのリリアン。
2人とも一般には知られた存在ではないが、
ハリウッドの名だたる大物監督たちが頼りにする業界最強の秘密兵器だった。
本作はそんなハロルドとリリアンが、
いくつもの歴史的名画にいかに貢献してきたか、
その知られざる偉大な功績を明らかにしていくとともに、
2人の波瀾万丈の愛の軌跡を辿る感動の人物ドキュメンタリー。
<allcinema>
◇
この夫婦、映画のクレジットに名を連ねることは決してなかったが
本作の中で彼らと関わった映画関係者のインタビューで
その功績たるものの偉大さには、ただただ驚くばかりである。
夫ハロルドはハリウッド映画界の巨匠たちの作品の絵コンテを描きつづけ
妻リリアンは映画作品の時代考証など徹底したリアリズムを追及するための
リサーチャーである。
映画には脚本があり、それを映像としてどのように表現するのか
巨匠ヒッチコックの名作『鳥』など殆どのシーンはハロルドがイメージした
絵コンテのまま各シーンの構図が形成されている。
翌年の『マーニー』という傑作映画もハロルド印である。
このころの彼は美術監督でなくただの絵コンテ専門屋という位置づけだった。
本作はそういった彼ら夫婦の功績を追いながら
2人の出会いから晩年に至るまでプライベートビデオとナレーションで
丁寧に追っている。
これ本当に凄いことだよ!
ワタシもどちらかというと映画のシーンを眺めながら
ときどき、個々の構図をちがったアングルで撮ったらどう見えるのか!とか
そんなことを妄想しながら観ることがあるので
ハロルドの泉のように湧き出るアイデアは本当に羨ましくて仕方ない。
(ってそんな仕事してないだろ)^^;
【今週のツッコミ】
・ちなみに彼らの功績を称える意味で『シュレック2』では
実際にハロルド王とリリアン王妃という名のキャラが登場している。
・ハロルド自身がその気になれば、すぐにでも監督になれたと思う。
『卒業』で主人公を誘惑する人妻がストッキングを脱ぐ足のアングルなど
監督も思いつかないアイデアが彼の才能だった。
・妻のリリアンは幼少期児童施設で育ち、現実回避のため
ファンタジー本をこよなく愛していたらしい。
そのころの影響で本を読むことが唯一自分を別世界に誘う魔法の術とか。
・リリアンの徹底したリサーチは現地に出向き当事者と会い
その人脈の幅は裏社会の大物とほとんど変わらないというから驚く。
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監督:ダニエル・レイム
脚本:
音楽:デヴィッド・レヴォルト
出演:ハロルド・マイケルソン/リリアン・マイケルソン/メル・ブルックス
『ハロルドとリリアン ハリウッド・ラブストーリー』
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