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映画でシミュレーションしておけば何処かで役立つはず

市子

2023年12月29日 18時01分20秒 | 映画 あ行
評価★★★★【4点】(11)



演技力はあると思っていたがここまでとは知らなかった。



長谷川義則は3年間一緒に暮らしてきた恋人の川辺市子に、
ちゃんと婚姻届けも用意してプロポーズをする。
その時は嬉しそうにしていた市子だったが、
翌日、彼女は突然姿を消してしまう。
やがて、途方に暮れていた彼のもとを、一人の刑事が訪れる。
そして長谷川は、市子のことを全く知らなかったと思い知らされる。
こうして市子の過去を知る人々を訪ねまわり、話を聞いていく長谷川は、
少しずつ彼女が生きてきた壮絶な半生を知っていくのだったが…。
<allcinema>



同棲中の恋人から突然のプロポーズに涙を流しながら喜ぶ市子。
翌日、恋人の義則が帰宅すると市子の姿が忽然と消えていた。
失踪に至るタイミングはテレビで流れたニュースが切っ掛けで
白骨化した死体遺棄事件を見たことで市子は居たたまれぬ恐怖を覚える。

これはひとりの女性の波乱に満ちた半生を時間軸を遡りながら
恋人や刑事の捜索によって徐々に真実が解き明かされていく作品だ。

公開からかなり時間が経っているようで来年1月4日までの上映らしい。
地元TOHOでは今週は興味のない『スパイファミリー』だけしかなく
ユナイテッドで上映中の本作を検索したら予告編に俄然興味を~
(『ハンガー・ゲーム0』はイマイチ食指が動かなかったし)
主演の杉咲花のインタビューで登場人物に憑依したとか言ってて
演技中に自分でコントロール出来ないほど市子にのめり込んだとか。

ご本人のこの言葉にどれだけの演技をしたんだろうって
そこに気持ちが持っていかれてしまっての鑑賞です。

よかったです!
あの家庭環境でこうなってしまうことに誰も彼女を咎めることは。。。

にしても、市子の人物像を語るうえで杉咲花の演技は外せません。
見てるこちらまでこれ以上ない演技と思わせる破壊力に
おそらく彼女の代表作として残っていくことは間違いないでしょうね。



【今週のツッコミ】

・小学生から高校生、そして25歳から現在までの奇怪な行動多々。

・家に入れない事情を察知し毎日ホームレスのように佇む市子。

・高校時代、難病の妹を自宅介護する市子を横目に水商売に出て行く母親。
 うだるような暑さにエアコンもない部屋で寝たきりの妹と二人きり。
 市子さんは実験好きの理系女子ですか?

・戸籍がなく公的機関に一切の書類が提出できず携帯すら契約できない。

・将来の夢すら持つことのできない現状をボソッと吐く。

・8年前とされる死体遺棄事件の事情が切なすぎる。
 母が事情を察知し「ありがとう」の意味が怖すぎるぞ。

・ラスト、海に車ごと転落した男女二名の水死事件をニュースが報道。

・エンド・クレジットで幸せだった頃の家族の会話が切なすぎます。
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監督:戸田彬弘
脚本:上村奈帆、戸田彬弘
音楽:茂野雅道
出演:杉咲花、若葉竜也、森永悠希

『市子』


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