翡翠色 オパール色 風の声

おひとりさまの人生 感じて 考えて 味わって(?)
草花とメダカに癒され生きています

水曜 ロード 賞 後編

2009-12-24 | 本と映画と音楽とTV
        ブログ「水曜ロード賞 前編」の続きです。




 沈まぬ太陽

御巣鷹山の墜落事故を題材にした、山崎豊子さんの小説の映画化。
あの事故をリアルタイムで観ている世代としては、興味深く、とても心痛く、
よく再現されていたと思います。
社内の派閥抗争も、いかにもありそうな話で、どこか迄は実話なんだろうなと思いながら観ていました。

主役は渡辺謙さんなのですが、脇役の香川照之さんの演技が素晴らしく、
それがとても印象に残っています。渡辺さんのヅラにも、随分目が行ってしまいましたが・・・
墜落事故の再現と言い、世界各地でのロケと言い、豪華な俳優陣と言い、角川映画らしい予算!?


 サイドウェイズ

これ、好きな作品です。人生の半ばに差しかかって、少しより道をしてみると、
本当に自分がやりたかった事が見えて来る・・・まさにアラフィーの映画。
オール・アメリカロケで、スタッフも現地。ナパ・バレーの空気感は伝わって来ました。
ただ、台詞を間違えている所が、そのまま編集されちゃっていましたけどね。

大好きな小日向文世さん、相方に生瀬勝久さん、これはいいキャスティング。
しかし、女性2人は、上手いけれど、役のイメージと違う気がしました。
鈴木京香さんはゴージャス過ぎるし、菊池凛子さんは他の出演者を圧倒する顔の大きさで、
今撮影しているであろう「ノルウェイの森」の事が、心配になりました。


 マイケル・ジャクソン THIS IS IT

これは前のブログでも、熱くなっておりましたが、今だにその熱が続いております。
マイケルの姿や言葉から、とても素晴らしいメッセージが、沢山心に打ち込まれた気がします。
この作品に、こんなにも心を鷲掴みにされるなんて、思ってもみませんでした。
また、映画館のサウンドシステムの中で観るべき映画でした。行って、大正解!


 ゼロの焦点

私の中で、日本映画で3本の指に入る作品に「砂の器(1974) 」があるのですが、
松本清張氏の原作という事で、期待して観に行きました。
哀しい時代を引きずって生きている人を描かせたら、松本清張氏は群を抜いていますね。

日本映画の大作という事で、近い時期に観た「沈まぬ太陽」と比較してしまいましたが、
映画職人の仕事を感じられる骨太作品のように思え、こちらの方がオススメかな。

中谷美紀さんと木村多江さん、いい女優さんも世代交代になったと思わせてくれました。
特に、木村多江さんの上手さ、彼女の演技を観るだけでも、この映画を観る価値があります。


 Disney’s クリスマス・キャロル

3D版と、普通版と公開されているのですが、吹き替えしか3Dはなかったので、普通版を観ました。
それでも、3Dを意識して作っているので、奥行き感は結構あります。
全編、ディズニーランドのアトラクションに乗って、飛び回っているような感覚でした。
ちょっとした乗り物酔い!?

ストーリーはディケンズの原作で、善行のすばらしさを説いた教訓的なものなのですが、
この映画、果たして誰が観るのを想定して作っているのか、疑問になりました。
キャラクターがかなり怖くて、小さな子供が観るには、ホラーチック。
大人が観るには、ストーリーが読めてしまって物足りないかな、という感じ。
それでも、ロバート・ゼメキス監督だから、あの原作を、ここまでエンターテイメントに作れたと言うべきかも。
ジム・キャリー、面影があるような、ないような、実写をアニメ調にしている技術は目新しいです。


 2012

ネットの評判があまりよくなかったのですが、まぁ、そうそうハズレないだろうと思って行ったら、
娯楽作品としては、伏線も効いていて、しっかり楽しめました。
これまでの、ローランド・エメリッヒ監督の作品の中では、ワンランク上かな。

マグマの活性化で、これでもか、これでもか、という位、地球が破壊されて行くCGは圧巻。
そして、人類が生き残るべく未来版「ノアの箱船」に誰が乗るかの攻防。
アメリカ映画らしい「展開の出来過ぎ感」はありますが、ストーリーも意外とちゃんとしていました。
近く公開になる「宇宙戦艦ヤマト」とコンセプトが被るんでしょうけれど、
たぶんこの作品の方が、いいんだろうなーと、根拠無く思ったりして。
あと「ポセイドン・アドベンチャー」のような面白さだなとも思いました。


 カールじいさんの空飛ぶ家 3D

初めて3Dの眼鏡をかけて観た映画です。近眼の為、眼鏡の上に、また3D眼鏡。。。
字幕を読む為には、もっと前の席に座って眼鏡をかけないか、吹き替え版を観るべきだと、学習いたしました。
お気に入りの「モンスターズ・インク」の監督だし、評判も上々なので観に行ったのですが、
(と言うか、時間的に丁度あうのがこれしかなかった) どうもイマイチでした。で、ちょっと

似たようなテーマでは、「つみきのいえ」の方が、心にぐっと気ました。
「クリスマス・キャロル」もそうですが、この手のアニメは、キャラクターが可愛くないと、
楽しさ半減なような。
でも、お子さんが観るには、家が風船で飛んでしまうのですから、楽しめるかと思います。


 アバター 3D

これは、何度も予告篇を観て、すごーく楽しみにしていました。
しっかり予約、しっかり初日に行って来ましたよ。眼鏡も薄めのを持って行きました。
これは3Dで観る甲斐のある、美しく、迫力に溢れた、本当にものすごい大作でした。
スターウォーズ以来の、20年に1本の娯楽大作と、どこかで言っていましたが、まさにその通り。

この作品に出てくる青い異星人は、移民達によって迫害をうけたネイティブ・アメリカンを
モデルにしていると思われ、武力による制圧の非人道さや、経済的欲望をみたすための環境破壊など、
現代社会と重なる部分が、ストーリーにテーマとして組み込まれていて、深い内容です。
完全に、アメリカ人の自虐的な作品。

そうそう、この映画、きっとジェームス・キャメロン監督は、
宮崎駿さんの影響をいっぱい受けているのだろうと推測致します。
「風の谷のナウシカ」と「もののけ姫」を足した、豪華実写&CG映画とでも言いましょうか。

とにかく、この年末年始の観るべきイチオシ映画はコレですね!!
きっと来年のアカデミー賞、穫っちゃうような気がするなー・・・


                


まだまだ観そこねた作品や、大画面でなくてもDVDになったら必ず観ようと思っている作品も沢山ありますが、
とりあえず翠の勝手にアカデミー賞を決めるとすると・・・・と、ずっと考えておりました。

「アバター」を見るまでは、「チェンジリング」か「グラン・トリノ」で迷っていたのですが、
「アバター」は映像・ストーリーともに圧倒的で、頭を混乱させております。
しかし、スケール感があり、心にずっしり来た見ごたえのある作品という意味では、
最優秀作品賞は「チェンジリング」と致します。
気づけば、「チェンジリング」も「グラン・トリノ」も、監督はクリント・イーストウッド、
凄過ぎるパワーです!


あと、“映画館で楽しまなくちゃね賞”として、「天使と悪魔」「THIS IS IT」「2012」「アバター」を
挙げておきます。

かつては、ハリウッド大作に背を向け、イタリアや中国など、ミニ・シアター作品が好きで観ていましたが、
こうしてみると、ハリウッド作品に、だいぶ力が戻って来たように思えます。
アレルギー気味だったCGも、ここまで来たら、作り物の迫力だって脱帽ものです。

本当に、映画は素晴らしい!!!!


さて、最近は夕方になると頭痛がして、サボり気味のブログですが、これが年内最後のアップになると思います。
今年も立ち寄って下さった皆様、どうもありがとうございました。
来年も、思いついた事、ぼちぼちやって行きますので、遊んでやって下さいね。

メリークリスマス!   よいお年を~!


グラン・トリノ - 胸にしみ入る曲。こういう作品は、後になって良さが効いて来るのです。




スター降臨☆Michel Jackson

2009-11-23 | 本と映画と音楽とTV
今年も色々と振り返る時期になりましたが、とにかくショックだった2つの訃報。

1人は、忌野清志郎さん。
あの独特の歌声と、シャイな笑顔。
自分が癌になった事を「新しいブルースを楽しむ」と語ったのを聞いた時、
ミュージシャンって職業じゃなくて、生き様なんだなと、ひどく感銘を受けた記憶があります。
今だから告白しますが、TVで彼の死に関するニュースが流れる度、
シビシビと、1人涙を流しておりました。
あの時録画した、いくつもの特番も、悲し過ぎてみられず、未だにお蔵入りしています。


もう1人は、King of pop! マイケル・ジャクソン。
彼の突然の訃報には、驚き、ショックを受けた方も多かったのではないかと思います。

と、同時に、こんな事になるんじゃないかと思っていた、という予感を
ずっと感じていたような・・・

マイケルが最後のツアーとして行う筈だったコンサートのリハーサルを撮影した
ドキュメンタリー映画「THIS IS IT 」。
特にマイケルのファンというわけではないのですが、「これは見なければいけない!」
という気がやたらして、突き動かされるように、映画館に足を運びました。

あの引力は何なんでしょうね。

ドラマのようにストーリーで展開していく訳ではないので、スクリーンを見つめながら、
色んな事を考えました。
特に、スターである事の孤独感について。




これまで私は、たまたま、いわゆる有名人とされる方に接する機会が多々ありました。
政治家・財界人・作家・芸能人・スポーツ選手・等々。
近くで見かけただけの方もいますし、食事をしながら四方山話をした方もいます。

そして、有名であればある程、彼らを取り巻く人達は、
腫れ物に触るように、褒めそやし、愛想笑いをし、意見するべき事を引っ込める・・・
それは、彼らが、お金を生み出す価値を持っている存在だからかと思います。

なんだか「裸の王様」みたい・・・

彼らが喜ぶかなど考えもなく、まわりは、とにかく気を使う、気を使う、気を使う・・・
気って、使われすぎると、疲れますよね。
でも、それを受け止めなければいけないのを、彼らは知っているので、
微笑み、受け止める姿に出会うと、私はいつも痛ましい気持ちがしてなりません。

また、時に、彼らの為に何かをしている彼らよりずっと年上の人に対して、
クレームをつけなければならなかったりする事が、
どれ程の心労になっているだろうかとも、思えます。

あれだけの状態だと、自分と損得抜きで付き合ってくれる人が誰なのか、
いつもそんな思いがあるではないかと思えてなりません。

いつも人々に囲まれていても、内心は孤独なんだろうなー・・・
マイケルを見る度に、その最たる人のように思えてなりませんでした。



さて、「THIS IS IT」。

彼のダンスの素晴らしさは、世界中が認めるところですが、それ以上に、
私が稲妻に打たれたように、ビビッときたのは、彼のファルセットの歌声。
最初のファルセットの一声を聞いて、思いました。

マイケルは、ただの人じゃなく、選ばれた人なんだ

スリラーのヒットの頃は、何度もPVを見て、マイケルの曲は散々聴いたし、
すっかり忘れていましたが、20数年前、友人に誘われて、東京ドームのコンサートに行き、
米粒位のキラキラ光るマイケルを外野席から見ながら、ライブで歌を聴いているのに、
こんなに神懸かり的に素晴らしい声だったと、気づいたのは、この映画を見てでした。

あまりの素晴らしさに、丸い鼻がとんがろうが、肌が白くなろうが、
この人は何をやっても「アリ!」だと思えた程。

ある意味、人間離れしたマイケル・ジャクソンという存在。
でも、この映画を見て、コンサートを作り上げる彼の純粋な思いと、
それに喜んで応えようとする、スタッフたち。
そして、遺児パリスちゃんの「最高のパパだった」発言を思うと
マイケルは、孤独なだけのスターではなかった事が、
その死によって、意外な事実として伝えられたように思います。

それは、切ない事ですが。

映画は、単純にリハーサル風景だけでなく、会場で流される筈だった、
スリラーを始めとする、凝った映像の数々と、そのメイキング、
アスリートを思わせるダンサー達と、ステージの仕掛けの色々。
本来、公開を目的として撮っていた訳でないビデオを、
これだけの作品にまとめあげた編集の上手い事!

マイケルのファンでなくとも、彼を少しでも知っている人であれば、
十分に楽しめる要素がいっぱいあります。

そして、映画館だからこそ、クリアで迫力あるサウンドで楽しめるというもので、
(ある意味、音が割れるコンサートより、いいです)
行ってよかったと思わせてくれる作品でした。

理屈抜きに、感動しました。サウンドに、酔いました。純粋な波動が伝わりました。
エンディングは、コンサートの終わりのように、終わって欲しくない気持ちで一杯でした。
まったく、予想外! 生きていたら、改めて、コンサートに行きたかったな・・・



     マイケルは凄いが、あの声をクリアに拾う小さなマイクも凄いかも にほんブログ村 ライフスタイルブログ 都市生活へ





斜め45度の美

2009-10-22 | 本と映画と音楽とTV
先日、友人に誘われて、新しく銀座に出来たPOLAビルのギャラリーに行ってきました。

小さなギャラリーにもかかわらず、そこには何事が起ったのかと呆然とする位
  (実際、足を踏み入れた瞬間に呆然とした)
名画の数々が展示されていました。

松田優作さんだったら、きっと言う事でしょう・・・なんだ、こりゃ!?




その名も「美術を変えた9人の画家」展


モネ・ルノワール・セザンヌ・ゴッホ・ピカソ・etc... 何億円クラスの名画が並び、
会場は人影もまばら、しかも無料・・・なんだ、こりゃ!?・・・でしょ!?


                    


実のところ、人様に言うにはおこがましいのですが、ワタクシ、学生時代は美術部に所属し、
へたくそな油絵や水彩を描いていた過去があります。

当時の私の神様は、モネとドガ。
巨匠であっても、ぼんやりとした印象のルノワールは、あまり好みではありませんでした。



空気感が伝わって来そうな、モネの「サン=ラザール駅の線路」


19歳の時、研修という名目で学校から補助金が出て、
当時としては格安でヨーロッパへ行ける機会があり、
印象派と呼ばれる巨匠方々の絵画観たさに、親を拝み倒して借金をし、
嬉々として、パリの地を踏みました。

当時はまだ「オルセー美術館」はなく、その前身ともいえる「印象派美術館」というのがあり、
私の観たい絵は、ごっそりそこにあったので、ルーブル美術館そっちのけで、
印象派美術館を目指しました。
今でも、チケット売り場に並んだ時の、わくわくしていた気持ちは、リアルに思い出せます。


                    

           
中は、ごった返した日本の展覧会とは比べようもない程、人も空間も、ゆったり。
たぶん、自然光も入っていたのではないかと思います。
そこで、憧れの、モネの睡蓮や、ドガの踊り子と、じっくりと対峙し、
極上の時を得た事は、言う迄もありません。

しかし、一番衝撃的だったのは、何点かあったルノワールの女性の絵です。
展示されている部屋の中に、遠目に観えた、その作品。
生まれて始めて、「美しい」と思う気持ちで、ため息をもらしました。

「きれい」ではなく、「美しい」でした。
「美術」という言葉は、ルノワールの為にあるのではないかと、思えた程。

ゆるやかな光に照らされた作品は、油絵特有の艶と、筆のタッチが作り出す陰影が浮き上がり、
平面的な複製の写真集とは全く違い、これが原画の凄さなのだと、思い知らされました。
ぼんやりとした絵だなんて、とんでもない事でした。


                    




繊細で美しさの極限のようなルノワールの「レース帽子の少女」

さて、話は銀座のPOLAビルのギャラリーに戻ります。

今回の展覧会は、すごい作品ばかりなのに、ほとんどお客さんがいないが為に、
絵に張り付くけそうな距離でみる事ができます。
そして、一緒に行った友人達も、この時とばかり、ぐぐっと近づいて観ているのです。

「ねぇ、そこから3-4歩、離れて観てごらん」と言うと、友人は後ずさりしました。

「それから、通り過ぎて、斜めから観てごらん」と言うと、今度は「あぁ」と声を上げました。

たぶん、その絵の凄さに気づいたのだと思います。

タッチや、色使いの詳細を観るには、うんと近づくのはいいのですが、
作品全体を鑑賞する場合には、照明の照り返しが気にならない程度に離れた方が、
絶対に良いと思うのです。
これは、その昔、印象派美術館で、遠目に観る絵の素晴らしさに気づいてから、
私の鉄則となっています。
遠近法も、ある程度離れて観ないと、わからないですしね。
もちろん、小さな作品や細密画は別ですが。

そして友人から「この中で盗むとしたら、どれにするか考えながら観ると楽しいよ」と
アドヴァイス。

私は「それは、このセザンヌの梨の絵だわ」と即答しました。


静かであるのにドラマティックな、セザンヌ作「砂糖壺、梨とテーブルクロス」

友人は、華のあるゴッホやピカソやモネを差し置いて、どうして地味な静物画を私が賞賛するのか、
理解に苦しんでいましたが、会場の中で、私を惹き付けて離さなかったのが、この絵でした。

実は、3年位前から、セザンヌが無性に気になっていて、
自宅にも複製を飾ったりしていたのですが、やっぱりいい!、
この日、それは確信的なものになりました。

あの色の深さ、あのオレンジ色の独特の使い方、
そしておそらく、黒の効かせ方が絶妙なスパイスとなって、
私の脳神経のどこかを、捉えてしまっているのだと思いました。

セザンヌの作品って、一見、誰にでも描けそうな雰囲気なのに、
セザンヌ以外の誰の物でもない作品に、ちゃんとなっているんですよね。

正面、そして斜め、どこへ動いても、その存在がギャラリーの中で浮き上がって、
引力を持って、私を捉えていました。

帰りがけ、出口からギャラリーを振り返り、また遠目にセザンヌの梨を観て、
後ろ髪を引かれる思いでエレベーターを降りました。



そろそろ秘境旅行から、ゆったりとした美術館の旅もいいなと、思い始めた秋の1日でした。



・・・で、実は、あまり気になったので、今日、再度行って来ました。
10/25(日)までやっているそうです。入場無料。
オープニング記念の為、こんなすごい絵が揃って観られるチャンスは、そうそうないと思います。
東京界隈にお住まいの方は、是非足を運ばれる事をお勧め致します。
本物は、凄い引力です!!


 かわいい子には旅をさせて、本物をいっぱい見せてあげましょう  にほんブログ村 ライフスタイルブログ 都市生活へ



心にスイーツ

2008-12-27 | 本と映画と音楽とTV

(クリスマス前にUPしようと思って間にあわなかったお話を・・・)


みなさんそれぞれ、好みの雰囲気ってありますよね。

インテリアに例えると判りやすいと思うのですが、
南仏風、アーリーアメリカン風、北欧風、アジアエスニック風、和モダン、等々・・・

そして、私の場合、それは年齢と共に変化してきているのですが、
子供っぽい物が、しっくりこなくなった日の事を、とてもよく覚えています。


大切にしていた白熊のぬいぐるみを、あっさりと捨て、
男の子に間違えられるのが嫌で、赤っぽい服しか着たがらなかったのに、
ブルーや黒の服を好んで着るようになり、
父が選んだ、私の部屋のピンクの花柄の壁紙を隠すように、ポスターを張りまくり、
赤いカーテンを、ブルーのストライプに変えました。
たしか、小学校の高学年の頃・・・・

どうして突然そんな気になったのか、自分でも驚いたのですが、とにかくものすごい変化でした。

それ以来、かなり渋くてシンプルなものばかりを身の回りに置いて、
アニメやキャラクター商品、カラフルでポップな物なんて、絶対に自分の持ち物にあるのは嫌でした。
高校時代は、和の世界に凝り、部屋のポスターは鎌倉の古地図。
友人達からは、ちょっとばかり浮いていたのは否めません。


それがある1冊の本に出会って、一転しました。
寺田順三さんというイラストレーターの方のデザインした、クリスマスカード集です。


その頃、少し精神的に疲れていたのかもしれません。
デザインのセンスが、群を抜いて素晴らしいのはもちろんですが、
そこに描かれた動物達の表情が、訴えかけるように、すっと心に入り込んでしまったのです。
こんな風に、誰かと心を通わせたかったのかも知れません。

  
           クリスマスカード集の中身・・・すごくかわいいでしょ!?


それから次々と、寺田さんの本やカレンダーを買いました。

思えば、この手のものが好きなTちゃんの影響があるかも知れません。
彼の部屋は、ちょっと退く位に、いわゆる秋葉系とは一線を画した、ヨーロッパの雑貨で溢れています。
もちろん、彼も寺田さんのイラストは絶賛。



大人になると、どうしても肩の力が入ってしまう事が、多くなるように思います。
我が家は相変わらず、焦げ茶と白の殺風景な部屋ですが、
すこーしづつ、やさしい表情の物達が増えつつあるのは、
疲れると甘い物が食べたくなるように、心も甘い物を欲しているのかもしれません。

心の変化は、持ち物に現れる・・・と、これまでを振り返って思いました。

いずれ今の住まいを引っ越す事になると思いますが、
今度はもう少し優しい部屋に作りたいなと、あれこれ雑誌を眺めては、夢を膨らませているのでした。



オマケのご報告

 

先日のブログでご紹介したデンマーク・カクタスは、今、満開です!
毎晩、ビニールを被せ、ベランダに出したままですが、1つの花芽も落ちずに、しっかりとしています。


    心が欲しがるもの、ちゃんと与えて、元気になろうね にほんブログ村 その他日記ブログ 40代 日々のできごとへ

魂が飛んでゆく歌声

2008-09-22 | 本と映画と音楽とTV
季節が移り変わると、なんとなく気分も新たになる気がします。
東京も、空気が冷たくなって、すっかり秋の様相

毎年、この時期になると聞きたくなる曲というのが、私にはありまして、
今日は個人的な好みの世界をお届けしたいと思います。


その前に・・・
私の音楽趣味は、かなり雑多で、その時々の気分であれこれ聞いています。
専門的な知識にはうとく、マニアックな事はわかないハンパもんです。
あっ、これ「くるね」、が、私の音楽を聞く基準かな。

普段は、こんなこんな感じのを、聞いています。
(以下、アーティストの敬称は略させていただきます)

☆気合いを入れて何かをしなきゃと思う時は、まずミスチルやウルフルズ。

☆朝、気分を上げたい時には、山下達郎の突き抜ける歌声。

☆ひと息入れたい時は、ノラ・ジョーンズや小野リサでゆるゆる。

☆夜、パソコンのお供には、スティングやクイーンで、眠気覚まし。
 
☆理屈抜きで魂を揺さぶられるのは、ブルースやサザン・ソウルやゴスペル。
 深くため息をついて、とにかく肩の力を抜きたい時には、何と言ってもサム・クック!
 最初の一声を聞いただけで、心がほぐれていくのが、自分でもわかります。

                
いつもいつも、音楽と共に生きてきたような気がします。


そんな私が、秋になると、不思議と聞きたくなるアルバム3枚。
どれも、魂が、どこかに飛んで行ってしまいそうな、心地よい歌声です。

You Tubeはすごいですね。ちゃんと3枚ともみつかりました。
どの曲も、なかなか良い映像がついていますが、関係なかったりもするので、あまり気にせずに。
何かしながら、BGMにすると良い感じかな。
よかったら、聞いてみて下さい。


肌寒さに目覚めた朝は、こっくりとしたミルクティーを飲みながら、リッキー・リー・ジョーンズ


20歳過ぎの頃、リッキー・リー・ジョーンズを初めて聞いて、いいなと思っていたら、
その後、音楽マニアのアシスタント君が、私の誕生日にプレゼントしてくれたのがこの1枚。
秋の空気を感じたら、まずこれ!
モデルの雅姫さんが、お気に入りの1枚にこれを挙げていて、ちょっと嬉しかったデス。

Rickie Lee Jones - My One and Only Love




とにかく幸せな気分になりたい時は「In Search of Angels」のサントラ


このアルバムは、どこかで見本盤をいただいたもの。
聞いているうちに、天使が降りて来て、彼等に連れられて、天に昇っていくような気になります。
精神的に疲れた時には、眠る前に、アロマの香りとこのアルバムです。
秋に限らず、一年中聞いているかも。

Jane Siberry 「Calling all angels」




幽体離脱してしまいそうな、ジョアンヌ・シェナンドゥ


これはNYのアメリカン・インディアン博物館のCD売り場を漁って、見つけたアルバムです。
ちょっとカルトですが、民族音楽は精神を異次元に連れて行ってくれるので、夜によく聞いています。
歌っているのは、ネイティブ・アメリカンのジョアンヌ・シェナンドゥ(Oneida-ネイティブ名)。
アルバムタイトルの「ORENDA」は、「O-loon-da」というネイティブの言葉で
「全てのものの魂」という意味なのだそうです。
一番好きな曲は、You Tubeで見つけられなかったのですが、↓これもかなり「きている」曲です。

Joanne Shenandoah 「Prophecy Song」



好みの音楽に、浸りながら、ぐだぐだする時間。
α波どころか、θ波が出ちゃっています。
で、いつの間にか、ソファーで寝こけて、はっと気づいて我に返る。
だから一人暮らしはやめられないんですよね、これが・・・



  音楽で小さなトリッブ、いかがでしょ!? にほんブログ村 その他日記ブログ 40代 日々のできごとへ 



※ ※ 注 意 ※ ※

 本ブログ「翡翠色 オパール色 風の声」の記事や画像などに関する権利は、管理人“翠”に帰属致します。 本ブログ内の記事・写真等の無断複写・転載は、いかなる理由においても禁止です。